冒頭写真、薪ストーブの天板の上で、パンやら、芋やらを焼いているところです。
よく、というか、本ブログの熱心な読者さんでもなければ「必ず」というほど聞かれるのですが、薪ストーブで焼き芋作る話で
焼き芋って、アルミホイルで包まなくていいんですか?
……包まなくて良いです。包んでも良いですが、それは、本質的には蒸し焼き(ホイル焼き)であって、もちろん、薪ストーブの炉内やアッシュトレイ(灰受け皿)に、濡らした新聞紙ないしペーパータオル、さらにアルミホイルで包んだ芋を入れて、簡単で美味しいホイル焼きを楽しんでも良いと思います。
でも、表面こんがり、中はシットリないしホクホクの「ホンモノの焼き芋」を楽しみたいのであれば、それは遠赤外線で「炙る」ことによってしか作ることはできません。
その点、アルミホイルは遠赤外線(目に見えない光線で、輻射熱とも言います)を遮ってしまって、単なる「接触焼き」になってしまうので、私は焼き芋にはアルミホイルは要りません、と、ずーっと一貫して説明しております。古典的な記事ですが。
aiken-makiss.hatenablog.com そして、薪ストーブ調理で遠赤外線を生かした調理をするためには、炉内と、天板の二通りがありますが、そのあたりもこちらのような記事に。
aiken-makiss.hatenablog.com で、遠赤外線、とりわけ広大な面積の物体から放射される遠赤外線は、最高の調理熱源ですので、薪ストーブ天板が「アチチ」の状態であれば、それを積極的に活用していきたいところなのですが……
焼くことで、食材内部から汁が出てくるようなものは、炉内だったり、天板で焼くにしてもフライパンのようなものを使って「包熱効果」狙いの「接触(伝熱)焼き」が通常なわけです。
……でも、たとえばですね?太っとい白ネギって、できたら、焼き鳥串じゃないですけど、表面パリッとコンガリ、遠赤外線で焼きたいじゃないですか!!しかも炉内だと、やっぱりタイミングとか焼き加減とか難しいので、天板を使いたいじゃないですか?!
この課題に対しては、実は、簡単ではありまして、黒色の鉄って、熱すると遠赤外線が出るので、薪ストーブの天板に直接置くと汁が落ちて天板を汚してしまう食材なら、黒色の鉄板を一枚かませて、そのうえに網を敷いて「遠赤外線焼き」をすればいいのですね?
はい、こんな感じ。さっさとやればいいのですが……天板調理としては、熱効率が落ちるのですよ。どうしても。早い話が「より高い火力」が必要になります。
最低でも、このくらいの火力。動画では、こんな感じです。立ち上げの途中ですけど。
冷えてきたので、すかさず薪ストーブに火をつけて……三十分ほどで紅茶を入れます。最近、薪ストーブ&銅鍋で入れるお手軽な紅茶にハマってます。お手軽なのに、むっちゃおいしい!! pic.twitter.com/pHpJtGojeW
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2020年12月1日
モキ製作所の薪ストーブ、とりわけ、それをさらに低出力側での安定性を向上させた改造版である「MD70Kiss」なら、そんな火力、あんまり要らないのですよね……私は薪の省エネ命のケチケチ運用なので!
けど、今回は、遠赤外線で焼いた美味しいネギを食べたいから、しかも忙しいので、簡単にコロコロ転がして置くだけで焼きたいから、私にしては、火力をちょっと強めにして、焼いてみたわけです。薪ストーブの天板自体の表面温度は300℃くらい出てますが……
屋上屋を重ねてしまうことになるので、汁受け用の鉄板の表面温度は、グッと下がってしまいます。230℃、まあ、なんとかギリギリ焼けるでしょう。
「伝熱」ではなく、「光」で焼くために、網で浮かせて接触させないことが大事です。
他に忙しくしながら、時々ひっくり返す程度で、のんびり焼いてたら焼けました。本当はもっと火力強いと早いのですが、こんな程度なら、逆に失敗しにくいと思います。
地味ですが、滋味に美味しいです~~中から熱い汁がジュワッと!!
私みたいなケチケチ火力だと、時間もかかりますから、アサヒ軽金属の「スペースパン」とか使って、さっさと「包熱焼き」してしまった方が、早いと言えば、明らかに早いのですけどね~~
aiken-makiss.hatenablog.com けど、素材そのものの味を楽しむなら、やっぱり、遠赤外線で焼いた味の繊細さには敵いません!!そもそも表面がパリッとコンガリ、中身がジューシーというのは、ともかく贅沢です!!
何回も言いますが、炉内でやれば、これまた早いっつえば、早いんですけどね~~(笑)
結論言いますと「屋上屋を重ねる」のは忙しい人向きですね~~なおかつ、薪の消費よりも天板の汚れとかを気にされる人。実際には、野菜果物系の食材であれば、滲み出てきた汁は、けっこう網にトラップされて、天板はそれほど酷くは汚れません。
まあ、天板を汚れから保護するといっても、ネギ程度ですからねぇ!!(笑)リンゴスライスとかなら、もう少し汚れますかね?
そのようなわけで、参考になるんだか、ならないんだか……結論は次の2点です。
- 薪ストーブでの調理は、遠赤外線を積極的に活用すべし
- 出力(薪の消費量)の違いによる効果も含めて、とりわけモキ製作所の薪ストーブだと、様々な調理方法が採用できるので、色々やってみて下さい♪
以上、たまには(?)「薪ストーブ調理のブログ」らしく!!解説記事でした。ともかく美味しいものを食べて、お元気で!それでは、また!!