私が好きな食べ物って、もちろん色々あるのですが、焼きナス、かなり好きです♪沁み出てくるお汁が甘いというか……この汁&お醤油だけで、ご飯が何杯でもいけるってくらいの勢いです。煎りゴマと合わせたら個人的には完璧です!!
でも、焼きナス、欠点と言いますか、別に作るのが「難しい」ってことはないのですけど……美味しく作るには原理的に面倒なんですよね……焼き芋と一緒です。ちゃんと美味しく焼くためには、時間と手間がかかると申しますか……
例えば、魚焼きグリルで作ろうにも、あれ、やっぱりガスって「炭化水素」例えば都市ガスの主成分のメタンは化学式CH4と書けますが、酸素O2と化合することでCO2とH2O、つまり水が発生するので、焼き上がり、ちょっとイマイチなんですよね、あと焼きむらも大きい。
原理的に理想的に近いのは、遠赤外線だけ発生させるオーブントースターで焼くことで、どうしても食べたくなったら、やるのですけど……今度は、電気エネルギーを大量に使うってのが、どうにも気になるのですよね。かなり時間かかりますから。
これ、私だけなのかもしれませんが、電気エネルギーって、最高品位のエネルギーなんですよ。それを、たかが「焼きナス」のために大量に消費するなんて……
少し説明しますと、例えば人工知能とか高度な仕事って電気エネルギーじゃないとダメですよね?バイオマスを燃やしただけの熱では、設備投資のみならずエネルギー変換に伴うロス(ただ無駄に捨てられるエネルギー)を大量に発生させながら発電機を回して、もとのバイオマスが持っていたエネルギーからは随分少なくなった残りだけ「電気エネルギー」として取り出して初めて、人工知能が動かせるわけです。
一方で、「焼きナス」を焼くとかは「原始的で低級な」熱エネルギーのままで充分で、昔は普通にバイオマス薪を燃やして風呂も入れていたし、原理的に、熱エネルギーで事足りる用途なら、非常に高級な電気エネルギーなんて「最後の手段」、基本的には「勿体ない」のです。
ともかく「焼きナス」なんて、高級な電気エネルギーを使う必要はなく、しかも、一番原始的な炎で直接炙って焼く方法が一番美味しいというおまけつきです。
だから、美味しい焼きナスを合理的で気分よく食べるには、まだ暑い中、七輪で炭火でも起こすか、さもなくば、苦々しい思いをしながらオーブントースターを長時間働かせるか……というような葛藤があるのです。
何しろ、ナスって、基本的には、まだ暑い時期にこそ美味しい食べ物ですから。冬の食べ物だったら、もちろん薪ストーブで一発解決ですが、まだまだ、この暑さでしょう?……って思ったら!!!
寒さキタ――(゚∀゚)――!!
……すみません、なんか、ネット死語らしいですけど、使ってみたかったんです(笑)私の嬉しさ、伝わりますかね?
いや……この嬉しさって、薪ストーブ、しかも、すっごく簡単気軽にパッと立ち上げることができるタイプの薪ストーブですね、それで実際に暮らしていたら、わかって頂けるはず!!
今シーズンではお初です。薪ストーブの炎の眺めをどうぞ♪……ってか、10月初めなのに、この炎で丁度いいって、どんだけ寒いんですか…… pic.twitter.com/7DZb9ccl7N
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2022年10月7日
ごめんなさい、映像、かなり暗いですけど……
焼きナスを焼いてみましたよ♪熾火になったところで、五徳と焼き網を仕掛け、りーっぱなナスを薪ストーブの炉内に投入です!これで、遠赤外線でむっちゃくちゃ美味しく焼けるのです♪♪ pic.twitter.com/Tghxja8Ll0
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2022年10月7日
ポイントは、熾火になるのを待つこと、それから、焼きナスって、なかなか火が通るのに時間かかりますから、熾火は持ちが良い、すなわち広葉樹の薪を燃やした燠が良いですね、以下は、炉内から焼きナスを取り出したところの動画ですが、投入してから取り出すまで、やっぱり15分ちょっとかかってますもの……
で、焼けたところです♪もう、むちゃくちゃ美味しそう!!焼きナスは、しっかり熱を通してヘナヘナになるまで焼くと美味しいのですが、特に2本目の取り出しの際に、もう、クタクタになって取り出すのが苦労しているのが、お判りいただけるのではないでしょうか! pic.twitter.com/oDCg694VYO
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2022年10月7日
持ちの良い熾火だけでなく、薪ストーブ自体の「包熱効果」も活かすことも大事です。MD70Kissなどのモキ製作所の「かまどモデル」は、天板をオープンにしたままいろんな調理がやれるのが「かまどモデル」の魅力ですけど……例えば、こんな具合。
皆がワイワイ言っている間に、焼き方の私は、ピザに引き続いて、バーベキュー方式でMD70Kissの天板の蓋を外したままで、野菜を焼くのであります!!
やっぱり2.9キロの薪で、パーティメニューって、結構無理がありましたね~~(笑)冷凍カキは到底無理というか、そもそも、すでに、ここまでで「お腹一杯」という説(大人5人)もあって、最後は、野菜を細々と焼くのが精一杯となりました(笑)
立派で分厚いナスを焼きナスとして美味しく焼くには、こういう「天板オープン」で焼いたら食材の上面からの熱が全くかかりませんから、上の動画でも薪ストーブ炉内全体の包熱効果を活かすべく「天板の蓋」は閉じたまま、ナスをハンドリングしてます。あと焼いている間、たまにひっくり返します。やっぱり下側が焦げすぎますので。
……天板オープンの状態でも、食材をマメに何度もひっくり返せば良いじゃん、という説もないわけではないですけど!(笑)まあ、そこはお好みで。
ともかく、前モデルであるiGブースターモデルでも共通の、モキ製作所の薪ストーブの本質的な強みは、こちらの記事のようなイメージですね。ホント、優秀な調理台です。どんな時でも、味方になってくれます。
上記記事も含めて、なんか当ブログ、なんか、ずーっと、同じことばっかり言っている気がしますが、薪ストーブ調理の神髄は、とにかくやっぱり、熾火から発せられる強力な遠赤外線ですよ。
炭火を大量に起こすとか、通常はそういうお金と手間をかけなければ得られない理想的な熱源が、薪ストーブがあれば、とても簡単に得られる。簡単なのに、その絶大なる成果たるや、もう言うまでもありません。
遠赤外線の偉大なところは、熱が食材のごく表面で集中的に吸収されて、表面だけがパリッと焼けるのですよね……そして内部にはマイルドな熱が伝わるのでジューシーなままです。
熱が芯まで伝わる、とよく言いますが、正確には、効率よく熱を吸収した表面が黒焦げになってしまうまでには、熱が結果的に芯まで柔らかく伝わっている、という状態で、熱が表面にとどまらずにダイレクトに内部まで伝わることで内部の水分が抜けたり硬くなってしまうという不味さがないのですね♪
……ホントは、剥いた皮ですら美味しいのですけどねぇ(笑)焼きナスって、罪深くて贅沢だと思いますよ?トロットロで、甘いです。このトロットロと甘い贅沢さは、蒸してもダメ、油で炒めてもダメ、焼きナスでしか、出せません。
薪ストーブの良いところは、理想的な焼き方を可能にしていること、すなわち「面積の極めて大きな遠赤外線の発生装置」という、この面積の大きさが、また、オーブントースターなどとは比較にならないのです。
そこで、夏が終わったところの季節外れの寒さは、何が良いかといいますと
- 旬に近いので、立派で美味しいナスが簡単に手に入ること
- 薪ストーブ側の都合で、面積が大きくて、火持ちの良い強靭な熾火を作ろうと思ったら、けっこう強い寒さがちょうど良い
だから、この10月7日の季節外れの寒さは、本当にピッタリでした。焼きナスが好きなら、こういう機会は逃すべきではありません。絶対に!!
そういうわけで、ボチボチ寒くなってきましたから、細ーい薪?とかを上手に使って、ちょこっと焚いて、軽く調理など、これから、いつでも楽しんで頂いたらいいのですが……こちらのツィッターのスレッドのように。
今日も雨降ってきて、ちょっと肌寒いですねぇ?そこで、ちょっと暖かいものを飲みたいなと、お茶を沸かそうかと、薪ストーブに火を入れてます。大好きなクラシックカフェの聴き逃し放送聴きながら♪ pic.twitter.com/8OmzoD43dk
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2022年10月9日
ちなみに、ちょこっと焚くようなやり方の場合は、煙の処理も効きづらいので、よく乾いた木材を、とにかく細く割って燃やしてあげることが吉です!こんな具合ですね、細さ。煙を少なくするために、是非、参考になさってくださいm(__)m
いろいろ長くなりましたが、申し上げたいのは、どうぞ、お好きなもの(私でしたら焼きナス)、お好きなこと(私でしたらエネルギー利用として美しいこと&単に炎の美しさ大好き)を、目まぐるしく変わる状況に応じてでも、目一杯お楽しみいただきたいのですよ。だって、そのために、決して安くない、優れた道具を手に入れられたわけですから。
そして、たぶん不都合に思う人の方が多いでしょうけど、これから、状況って、ジェットコースターよろしく、かなり激しく、目まぐるしく変わっていくと思いますから……でも人生の時間が限られている以上、そんな状態を嘆くよりも、積極的に楽しみながら乗り切ってしまった方が良いと思います!!
そういうわけで、なし崩し的に、令和4年度も薪ストーブ、シーズンインです(笑)今シーズンも、どうぞ、目一杯、お楽しみくださいね~~~!!!