超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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カフェラーナ(フレッシュ・フィールド)さんの神戸上島義弘ブレンドのコーヒー豆の美味しさから考えたこと

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 薪ストーブ料理がテーマの当ブログですが、ひそかに(?)誇りにしていることがありまして……「薪ストーブ コーヒー」のキーワードで、Googleでいまだに検索第一位表示される、こちらの記事。

aiken-makiss.hatenablog.com

 内容、ほとんどすっからかんですが、どうやら、「沸かし方によって、お湯の味が違う」ということだけは、科学計測の手段がないだけで「客観的事実」のようです。自分自身の経験と、お客様のみならず、さまざまなプロの意見を拝見していて。

 おそらくそのためもあって、薪ストーブのご見学や納品説明で、サービスで淹れさせて頂くコーヒーは大変好評でして、「それを楽しみにしてました!」なんて言っていただけることもあります。

 でも、自分で淹れるコーヒー、手前味噌ですが真面目に美味しくて、ときどき、名店といわれる珈琲店で一杯600円以上するコーヒー(……普通ですよね?800円超えとかも、ありますよね?)を試しに頂くのですが「まず負けない」、そんな美味しさを毎日飲んでる私はとても幸せなのであります!!

 で、この「幸せ」のために不可欠なのが、伝統の神戸上島義弘ブレンド、カフェラーナさんのコーヒー豆なのです。なにしろ毎日です。名店で売ってるような100グラム600円~みたいな豆では到底毎日なんて飲む気になれませんし、今のようにどんどんサービスするのも難しいかも…

 そんな完全に「普段使い想定」のお値段のくせに「上位機種圧倒」のクォリティーに、とても親近感と申しますか、今や私の暮らしにも仕事にも欠かせない「彩り」になっているコーヒー豆、私がずっと使い続けているこちら、カフェラーナさんによる「ABブレンド

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お買い求めは、Amazonでも可能ですが、

078ff.ccこちらの「フレッシュ・フィールド」さん併設店舗でのご購入が、説明もちゃんと聴けてお勧めです(詳しくは店舗まで直接お問合せを)。

 で、そんな具合にとてもお世話になっておりますので、実際に直接訪問して、お話を伺ってきたわけです、神戸まで!!そしたらやっぱり考えさせられ、勉強になることが山のようにありまして!!!

 まず、私の淹れるコーヒーが美味しいということで、お客様がご自身で豆を購入される場合があるのですが、私の淹れ方は、実はかなり特殊だということがわかりまして、普通の人が普通に淹れる方法だと、カフェラーナさんのラインナップでは私と同じ「ABブレンド」ではなく、「Uブレンド」がお勧めです。

 私の淹れるコーヒーは、特性としては、すごくスッキリとマイルドで飲みやすい部類なのですが、実際に神戸で頂いたところ「Uブレンド」が最もそれに近く、お話伺うと、この「Uブレンド」は最近売れに売れて…という状況だそうで、巷の珈琲店で体験する味も含めて、そういう特性が、今の「流行り」なのかもしれませんね……

 でも、私が深々と考えさせられたのは、実は今回神戸で試させて頂いた「Uブレンド」「ABブレンド」「Bブレンド」、一見(一飲?)、全然違う味の特性を持っているようにみえて、全て、ちゃんと共通している部分があって、なるほど、これがカフェラーナさんなんだなと。

 これ、コーヒー豆を表現するうえでは間違っているかもしれないと思いながら……ですが、私の感じた「共通している部分」を言葉で素直に表すとすれば「木の実の甘さというかコク」なんです、「葉っぱ」とも異なる「木の実」が本来持っている甘さ。逆の表現をすればホッとできる純朴さを邪魔するヘンな味(ノイズ)がない。

 私にはそれが技術的に具体的には何かわかりませんが、現地では試さなかった「Sブレンド」にしても、私の淹れるコーヒーをすごく美味しいと言って頂けた方の超お気に入りで他のお店の豆は一切飲まないくらい徹底しているし、私が「Sブレンド」を自分で試しても、やはり「共通している部分」を感じたので、それがカフェラーナさんが大切にしている本質なんだろうなと。

 共通として、そのベースがあって(あえて言えば「後から」感じます)、そこに酸味だとか、苦みだとか、甘みだとかの「コーヒーとしての特性」が乗るのですが、その「特性のどれを出易くしているか?」、そのバランスのとり方が「B」「AB」「U」「S」の各ブレンドの違いに「過ぎない」と言いますか……完全に素人感覚、個人的な感想ですが。すみませんm(__)m

 ベースは共通でも、コーヒー豆という食品自体が特性の幅が広いので、人それぞれの「淹れ方」によっては、特性の出方が違ってきて、例えば私の特殊な淹れ方ように「人によって全く違う」、つまり「ABブレンド」のはずなのに「Uブレンド」のような味に仕上がる(ある部分の特性が強く出る)こともあり得る、というわけです。

 ですので、ぜひ、ご自身の淹れ方で、カフェラーナさんのコーヒー豆、どのブレンドだったら、ご自身の好みの特性が出てくるか、試してみて頂きたいのですが……

 私、この「上島義弘ブレンド」の伝統から連なるフレッシュ・フィールドさんのコーヒー豆を皆さんにもお勧めしているのですが、その根っこにあるのは「圧倒的な信頼」なわけです。本質、ベースとなる部分は絶対に外してこないという信頼。

 詳しくは書きませんが、私は「普段使い想定」のコーヒー豆を求めて、相当「難民」をしてきた歴史があります。ある時は良くても、いつも良いとは限らない。それはモカだとかグァテマラとかの「コーヒー豆の種類」以前の問題として、ものすごく辛かったのですが、フレッシュ・フィールドさんになってから、ガッカリしたことが一度もありません。

 ちなみに、ネット上のレビューにはフレッシュ・フィールドさんのコーヒー豆についての「酷評」もありますが、それは、おそらく「本質」とは違う部分で(私の言う本質が正しいかどうかは別ですが!)コーヒー豆というものを評価されているか、あるいはご本人の手元に来てから「食品」としての扱いを失敗したか、そのどちらかじゃないか?と私は思ったりしております(笑)

【追記2020年6月11日;最近、カフェラーナさんの検索でこのブログにお見えになる方も少なくないようで、ここからしばらく薪ストーブの話になりますが、またコーヒー豆の話に戻りますので、以下、何段落か、まるっと読み飛ばして下さいませm(__)mコーヒーの話に関しては読み飛ばしても全く支障ありません】

 

 で、前々回の記事のコメント欄で皆さんに遊んで頂きましたように、「長い長い」「冗長な」ことが当ブログの本質ですが(笑)ここで薪ストーブに話を戻しますと……

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写真↑は、昨日の夕方、着火して30分程度経ったころのものです。ネコがやってきて輻射熱に当たりながら、パンを焼いていた私に甘えに来たところです。

 薪ストーブの持つ「特性」には、ホント色々ありますが、私が思うには、薪ストーブの本質は「暖房器具」であり、「暖房器具としてのストーブ」である以上

 

すぐに暖かくなって、とても暖かくて、調理にもすごく使い易い

 

 というのが「ベースとなる(外せない)本質」でなかろうかと思うのです。そこに、炎の美しさだとか、あるいは安い燃料で運用したいかとか、煙を出来るだけ少なくしたいとか、ストーブごとに発揮して欲しい特性が乗ってくる。上記写真の続きがこちら。

 私などは、早く、よく暖まって、「ついでに」炎がむっちゃ美しいとなると、 ものすごく幸せを感じてしまいます。つまり私にとって「炎が美しい」という特性は、特別に贅沢な感覚をもたらしてくれるものであるということです。こんな情景↓なんか、実は、私、悶絶しております!!(笑)

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 このように、どんな特性を重視するかが人によって異なるだけでなく、どの特性が発揮させ易いかが「薪ストーブの機種」によって異なり、あと、人それぞれの「やり方」によって実際に発揮されやすい特性も異なります。ここが、コーヒー豆とそっくりなのです。

 「やり方」はノウハウのようなもので、「発揮されやすい特性」が多少異なる豆なり薪ストーブ本体であっても、自分の欲しい特性が発揮されるように「やり方次第」で近づけていくことは充分可能なのですが、そもそもの「選択」として「ベースとなる(外せない)本質」がしっかりしていることが何よりも重要だと思うのです。

 ここの「何を価値の本質としているか」という部分は絶対的に重要で、同じ「暖房器具としての薪ストーブ」であっても

 

暖かくなるまでは大変だけど暖房としての維持がやり易い

 

という本質もあり得て、実は、さきほどの「すぐに暖かくなって、とても暖かくて、調理にもすごく使い易い」とは、基本的にトレードオフの関係にある価値です。本体構造上では「薪ストーブの内部にどこまで熱を閉じ込めるか(本体に蓄熱させるか)」という技術要素になる(薪ストーブの内部に蓄熱させる構造であるほど、リビングの温度を同じ程度に上昇させるために必要な薪の量は多くなる)のですが……

 「暖房器具としての薪ストーブ」の本質として、どちらが正しいのか?(そりゃ、両立が一番良いのは間違いないですが(笑))、程度(バランス)問題であるし一概には言えませんけど、トレードオフ問題&住宅事情&私が応援したい人々の生活スタイル等々について考え尽くした結果として、「すぐに暖かくなって、とても暖かくて、調理にもすごく使い易い」の方が本質(ベース)であろうと、私は考えています。

 炎の美しさは、前々回の記事で書いたように、あくまでもベースの上に乗って発揮されやすかったり、発揮されにくかったりする特性の一つに過ぎず、それは好みの問題の一環として、購入時の選択に反映するなり、購入後に研究試行錯誤されれば、より幸せになれるかなと。

 これに関してあえて余計なことを言えば、昨今の薪ストーブで時々(でも実際に)ある「美しい炎のついでに、暖房効果もある」というような「暖かくない、ビジュアル中心?の薪ストーブ」については、それは、ちょっと違うんじゃなかろうか?薪ストーブのある暮らしとして、ホントに幸せになれるのかしら……と心配してしまいます。

 

 最初のコーヒー豆の話に戻します。ですので、コーヒー豆として本質が外れていないものを提供してもらえるという信頼のある限り、あとは、どの特性を、どうやって発揮させると自分自身にとって心地よく、またやりやすい(再現しやすい)か??だけを考えれば良いのですが(「だけ」と言っても、すごいバリエーションが存在してしまうということが、今回の訪問で一番わかったことですが!)……

 

 最大の問題は、じゃあ、その「信頼」のおおもとは、なんであろう?と。

 

 これが見えない、読みにくい、ないし真偽不明であることが、判断材料としての口コミ隆盛につながっているわけですが、ポイントは背景というか、人となりなんだな、と今回訪問して、実によくわかったと申しますか……

 生鮮食品を扱うプロなんですよ、フレッシュ・フィールドさんって。お名前のとおり。「ああ、あの八百屋さんね?…え?コーヒーもやってるの??」とか、地域の方から言われてしまうくらい、明確に生鮮食品屋さん。

 そういう生鮮食品屋さんの意識、ノウハウが息づいているのに加え、今どき大手チェーンでもなんでもない、地方の独立した八百屋さんが生き残るなんて並大抵のことではないです。小回りが利く独自性を「顧客の顔を直接よく見て、前例や常識にとらわれることなく、より喜ばれるモノを、より喜ばれる形で提供していく」努力に徹底的に活かしてきたことが、背景にあるのだなと。

 そういう「成り行き任せ」(良い意味です(笑))は、私自身も、とても親近感がありまして……私も、もともとは「観察と評価のプロ」だったに過ぎません。化学実験のトレーニングを積んできた環境調査屋なんて、目の前で展開される化学反応や自然現象を、とにかくしっかり観察して、何が起こっているのか、本質は何かを見極めることだけが取り柄です。

 それが「お客さんから、社会から、本当に必要とされる本物を提供したい」ということでサイドビジネスとして薪ストーブ事業を立ち上げ、ただの「成り行き」から、こうして、薪ストーブの仕事で独立するに至っております。

 いずれにせよ、つくづく思い知ったのはカフェラーナ(フレッシュ・フィールド)さんは、「お金を稼ぐことを仕事の目的としていない」ということです。直接お伺いした内容を勝手に話すわけにはいきませんので書きませんが、見えない部分の苦労とか、何かしら「お客さんに提供したいもの」というか「思い」あるいは「矜持」がまずあって、それを中心に仕事をするに至っているというか……

 

 単にお金を稼ぐことだけが目的なら、こんな手のかかる、面倒なことしないですよね~~~

 

といったところでしょうか?(笑)だいたい冒頭写真の「カフェラーナ」としてのトレードマークを見ただけでも「コーヒー豆を販売してお金を稼ごう」とか、ほとんど考えていないのって、わかると思います。

 そんなわけで、なんと申しますか、表に出易い「特性」のバリエーションについては色々あるにしても、コーヒー豆ならコーヒー豆として、それを提供しているお店自体の良し悪しを見分けることにもつながることとして、商品の「本質」についての一貫性だとか、そもそもの信頼性いうもの(背景的なもの)が大切でなかろうか……ということで!!

 毎日飲んでも全然飽きることのない、大好きなカフェラーナさんのコーヒー豆をネタにして、ちょっと(?)ビジネス書的に考察してみました!!(笑)カフェラーナの岡さん、とてもお忙しいところ、わがまま言って押しかけてお話いろいろ、本当にありがとうございました!!

 ともかく、明るくて元気なのが一番です。寒いですから、お身体には気を付けて!それでは、また!!