このたびの数年に一度レベルの寒波、福井、本当にえらいことになりましたね……
平年の「7倍」の積雪量とか。そちら方面でしたら、ご無事でいらっしゃいますでしょうか??
実は、この、文字通り殺人的な福井の積雪、我が家、思いっきり巻き込まれてしまうことがありまして……
昨日、朝の時点の、私の娘の車です。写真左手前の黒い車の方は、かなりマメに車が埋まらないように一生懸命雪をどけ続けていたそうですが、道路に出られる道はありません。一方、写真中央のワイパーだけ見えるのが、私の娘の車ですが、これでも、昨日のうちに掘り出して、出られるようにしてあったはずなのですが……
たった一晩で、このありさま。どれほど凄まじい雪だったのか。
私の娘は、遅くとも本日には、どうしても、当地、犬山まで帰って来なければならないことがありました。私は、車は諦めて、公共交通機関で帰ってくるように、すでに伝えてはありました。ところが……
帰ろうにも、もはや、その手段はなく。ここで、私の娘たちは、そこは「無理が通れば道理が引っ込む」を地で生きてきた私の家族だな……というか、まさか……というか、普通の人ならまずやらないだろう、とんでもない手段、実力行使に出ます。
丸一日かけて、なんと、車を掘り出して、1m以上の雪をどけて、除雪されている道までの脱出路を自作してしまったのです!!
人間の身体、普段は、身体を守るように、出せる力については「リミット」を働かせて、それを超えないようにしていると聞いたことがありますが……「何が何でも、帰るんだ」という動機が、それを外させたとしか思えません。
そうやって、さらに福井市内でとんでもない渋滞にも巻き込まれながら、今朝未明、命からがら帰ってきたのは、なんのためだったかというと……
「明日の朝、始発で送ってね」
そうです、セントレア発某国行き。娘は旅に出るのです。これからの人生のために、有用だろうことを体験し、学ぶために。我が娘ながら偉いなと思います。ちなみに私は生まれてから一度も海外に出たことがありません。出たくないわけではありません。旅行大好きで、自転車で野宿しながら全国回ったくらいですから。
しかし実際には、たとえば新婚旅行ですが、貧乏学生だった頃に結婚して、新居探しも兼ねて北海道を旅行して、上等な宿に泊まって美味しいものを頂くことを何泊か続けるような旅行らしい旅行は、それでおしまい(笑)
大学卒業以降、ずっと仕事に追われるだけの人生を過ごしてきた私、ご心配なくとも私の家族は全員、何回か海外に出ておりますが(娘がいちばん多いと思います)、私だけは一度も出ないままここまで来ました。たぶん、一生、このままかもしれません(笑)
そんな「脇役人生」を歩んできた私にできることと言えば、薪ストーブの仕事自体もそうですが、一生懸命生きて、活躍しようとする人を全力でサポートすることだけ。冒頭写真での薪ストーブも、ちゃんとプロの知見が生かされています。
ともかく、今、目の前で、一生懸命荷造りをしている娘にとっても、やはり薪ストーブはとても役に立ちます。ちょっと体調も心配ですが、薪ストーブの暖かさの真ん前に陣取っている限り、風邪の心配はありません。これ、ウソのようで本当のことなんですよ?(笑)
薪ストーブに良い薪をくべています。よく乾いた、密度の高い、広葉樹の薪。なぜならば、扉を頻繁に開けたりとか、娘の準備のジャマだから(笑)ここで、火力はあるけどすぐに燃え尽きてしまう針葉樹は「使えません」。しかも、密度の高い広葉樹でも、もちろん、よく乾いていないと、穏やかな炎では重量級の薪は逆に火が消えてしまい、炎が保てません。
ところで、今シーズン、調子に乗って予定の薪を使いすぎて、今や自転車操業で強制乾燥させながらなんとか続けている我が家の薪ストーブ生活については、ここで書きました。
aiken-makiss.hatenablog.com そんな私に、どうして、最高級の良い薪があったのかと言いますと……頂いたのです、アフターフォローにお伺いしたお客さん、Eさんに(笑)Eさんは、私が薪に困っているということを、なぜか(笑)ご存じだったようで、「大屋さん、これ、お土産にどうぞ」って……ちなみにEさんは、MD80Ⅱの設置を、こんなふうに、とても素敵にオーダーなさった方です。
ガラス張りの向こうの「土間」には、E様が大切にされているバイクなどが見えます。無垢材の仕上げも生かした強化ガラスの特注炉台、シンプルな特注炉壁が、家全体と、とてもよくマッチしています。この設置外観も素敵ですが「私たちならでは」の「大切なこと」は、「見えない部分」にこそあるのです。 pic.twitter.com/KVqOfQIRLo
— 株式会社愛研 薪ストーブ事業担当 (@aiken_makiss) 2017年12月7日
Eさん、さっそく、むっちゃくちゃ役に立ってますよ~~!!とっておきの薪!!!本当にありがとうございました。
なにしろEさん、私の新規導入のお客さんのうちでは、最強と言えるほど、調べ上げ、試行錯誤されたうえで、導入時点での準備を整えてきた……という方で、その網羅的かつ体験的な知見の前では、もはや、どっちが「薪ストーブのプロ」か、わからないくらいの状況ですが……(笑)
Eさんに限らず、薪ストーブの仕事で私にお声がけいただく方って、みなさん本当に、ちょっと大した人というか、普通の人にはないような「こだわり」をお持ちで、それが人間としてすごく魅力的で、サポートさせて頂くのも本当にやりがいがあると申しますか……
私は、幸せだなと。今、旅に出る準備をしている娘も「自慢の娘」です。まあ、親としては、そんなものだろうとは思いますが!!(笑)
で、前置きはここまでとして、やっと本題です。しばらく、薪ストーブの真ん前で心地よいくらいに穏やかな炎での長時間無補給運用をしていましたが、これ、MD80Ⅱでも弊社オリジナル「iGブースター」の真骨頂でもあるわけですが……
明日から日本を離れる、私に似て魚好きの娘のために、ここは晩ごはんには、ご馳走を作ってやろうと!!薪ストーブで。娘が日用品の買い足しに出た隙に、アカマツや、ヒノキを使って一気に火力を上げまして……
……なにしろ、これ、一応、調理のブログですからね(笑)たまには料理も作らないと。
けど、そんなこといいながら「超簡単」を冠しておりますので、難しいこと、手間のかかることはなにもやっておりません。当ブログのモットーは、たった二つ。
- 調理の味は、素材次第
- 調理の味は、調理器具次第
……それを地で行く「送り出し料理」(笑)鍋はもちろん銅鍋として……当ブログ鉄板の人気記事です。こんなオタッキーな記事が、何故でしょう??ちなみに、この頃の記事は、基本的にiGブースターモデルではなく、全てノーマルモデルですので、ガラスの曇った時の見え方がわかると思いますforSさま
そして「作り方」解説はこちらです♪
---糸冬 了。---
…いや、それだとブログの記事にならないから。
……これ、わかる方には「愛読者賞」をお贈りします。いつもご愛読大変ありがとうございます。
冗談(?)はさておき、海外に出るわけですから、モットーに沿って、素材は吟味しました。豆腐は高知は土佐の「青木食品」による、大豆とにがり(塩化マグネシウム)だけの木綿豆腐、白菜はいっぱい奢って、ブリは鳥取県産の天然ぶり……自称目利きの私、もちろん、とびきり良さそうなものばかり揃えましたが、ケチケチ我が家、全部お値打ち品です(笑)そして、メインは唯一正価で買いました
広島産かき。1パック258円、プリプリなのに破格だと思います。正価だろうと即採用♪
ただの鍋、と言うなかれ。自分でいうのもなんですが、相当美味いです♪……ま、素材を奢ったので、ぜいたくではありますけどね……
私の人生の楽しみは、素敵な人、人間として魅力的な人が、目を丸くして驚いたり、よろこんでくれたりしてくれること。娘や家族が
「なにこれ……牡蛎も、ブリも、すごく美味しい!!」
と、今日も目を丸くしてくれたので、私としては、めでたし、めでたし♪と。
とんでもない大雪に見舞われた福井から、命からがら帰ってきた娘たちのように、ものすごく苦労してきた人を迎えて、これから存分に活躍してもらうための活力を養ってもらう……これほど、やりがいのある「仕事」はないな、と思います。
私自身にも、一昨日あたり、仕事(幸いにも薪ストーブではありません)で激しい失敗をしたことについて、実際に迷惑を被っているのに「済んだことは致し方ない、これからだ、前を向け」と言って励ましてくれた方がいます。私も、その方を励ますこともあります。たまーに、ですが(笑)
人間、そうやって、生きていくのだなと思います。その時に、薪ストーブは、なかなか、良い道具というか、触媒?ではないかと思います。
そういうわけで、すっかり長くなりました。本当にバタバタの毎日で、プラン検討などでご返事お待たせしてしまっておりまして、誠に申し訳ありません(Kさま&また別のKさま)。薪ストーブ以外の仕事は、もはやお請けするのを断っている状況なのですが、それでも手が回らず……明日もまたバタバタが確定しています。
それでも、大災害に見舞われた方のご苦労を思えば、たぶん、全然大したことないと思います。お客さんにも「いいですね、この薪ストーブが、毎日楽しめるなんて……」と言われるわけで、とても恵まれてもおります。恵まれているならば、当然、それを世間に返さなければなりません。それが「豊かな人生」というものです。
そのために、身体は資本(笑)薪ストーブがあるからといって油断は大敵、今、23時ですから、もうそろそろ眠ります。しばらくは難しそうですが、またなんとか「ここ」に来たいと思いますので、またお会いしましょう♪
寒い日が続きます。お身体には気を付けて、つまり身体の声をよく聴いて、くれぐれもご自愛下さいませ。それでは、また!!