超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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クリボッチも怖くない!!薪ストーブならではの「究極のお鍋」の作り方

 本日、クリスマスでございます。

 クリスマスと言えば「ここで活躍しなくてどーすんの??」薪ストーブ定番中の定番のイベント、ましてや昨夜のクリスマスイブは日曜日でしたから、薪ストーブのあるご家庭では、朝からぽかぽかの輻射熱暖房に、それこそローストチキンだとか、手の込んだお料理を楽しまれたことでしょう。

 ……が、しかし、「ぼっち」のわたくしには、そんなの関係ないと申しますか、薪ストーブは毎朝毎晩、寒波の日なら一日中ずっと、普通の暖房器具として普通に活躍しているので、クリスマスだから焚くってこともないし、この季節、普段から薪ストーブでしか料理してないので、今さら手の込んだお料理を作る必要など何も感じません。

 そう、なんでも、クリスマスなのに独りぼっちという状態を「クリボッチ」と言うそうです。わたくしも師匠が奥様が横浜アリーナ福山雅治のコンサートに自分を置いて行ってしまった、というお話から知りました。

 うーーーん……なんだか、語句まで作られているとなると、なんとなく、反抗したくなるというか……自分独りのためのお料理なので、時間と手間はかけたくなんかないけど、ちょっと「ご馳走気分」というか年に一度のクリスマスらしい贅沢感の感じられる料理でも超簡単に作ろうかと!

 そもそもですね、独り暮らしの「手間のかからない贅沢料理」の定番と言えば「お鍋」ですけど、こんな立派な白菜が300円とか、そんなお値段で売ってたりするわけですよ。今年のこの時期に来て、急に良いものが手に入るようになったような気がしますが、そういうチャンスって大事じゃないですか。

 私が思うに優れた薪ストーブってのは合理性のかたまりなんですが、その抜群の調理性能を活かせば、お安いのに立派で美味しいものが手に入りやすい旬の食材を使って、普通には味わえない、超贅沢な味わいを楽しむことが出来ますよと、そういう趣旨でございます、今回。

 では、手順と材料をまとめてご紹介。ポイントをご説明しますね?

 実は「料理の味は調理器具次第」が本ブログのテーマなんですが(ここ数年、あまりに世の中の状況が凄まじすぎて、もはや何をテーマにしたブログなのか、わけわかんなくなってますがm(__)m)、究極に優れた調理台である薪ストーブですが、鍋も大事です。ここは、当ブログで公式にイチオシしている「汎用型の銅鍋」を使います。当ブログ伝統の人気記事です。

aiken-makiss.hatenablog.com ……で、銅鍋だけならガスコンロでも良いわけですが、ここからが「薪ストーブ」なんですよ。「薪ストーブ&銅鍋」というのは、実は

 

究極の包熱効果&焦げ付きにくさ

 

という意味を持っているのです!これを最大限活用しない手はありません。つまり、よくある「水っぽいお鍋」なんて、「薪ストーブ&銅鍋」では全く合理性がない、というか、あり得ないということです。

 今回のメインの「旬の食材」はこちら。日付をご覧のとおり、まさにクリスマスイブに実際に作ったお料理です。タラというのは、それ自体が非常に上質な出汁を出してくれるので、これで食べる湯豆腐は、そもそもホント最強なわけです。

 「調理の味は調理道具次第」というのは、ご存知「調理の味は素材次第」をもじったキャッチフレーズです。クリスマスですし、シンプルなお料理では、やっぱり素材の重要性は大切です。タラの味による湯豆腐も、昆布は良いものを使うのが鉄則です。私の知る限り、ほぼほぼ最高級の昆布です。

 ……で、ここからが「薪ストーブ」のポイントです。この水の量。自慢しますが私、薪ストーブ暮らしも長いので、これ、ギリギリだね、という水の量を設定しました。具体的には300ccです。そこに昆布をこのくらい。昆布は膨れますから、けっこう濃厚な量です。

 で、これを水から薪ストーブにかけるわけですが、タラと豆腐だけなら、昆布だけで良いのですが、私はお野菜もいっぱい食べたいので、その時、タラの骨とか全身があるなら別ですが、切り身だけではお野菜に味をあげるにはタラは繊細過ぎます。そこでベースとなる出汁を追加するのですが……最近は手抜きで、こんなものを使ってます(笑)

 沸騰したので昆布を引き上げて(これは後から薪ストーブでコトコト酢と醤油で煮て塩昆布にしました)、出汁パックを入れて2分ほど。水量の少なさ、わかりますか?もう、この段階で試飲すれば、ホントに「煮物用」以上の、むっちゃくちゃ濃いお出汁です!!

 あんな水量の少なさでは、鍋はおろか煮物すら困難ですから、ここで「救世主」たる白菜です。今回は外側から3枚ほど使ってみました。

 お鍋に入れたら、こんな感じですね~~これが、もし、よくある土鍋&ガスコンロの組み合わせだったら、この瞬間で焦げてますね。これをとりあえず蓋をして「薪ストーブさん、よろしくね~~」とお願いしておきます。

 で、お野菜が白菜だけだと、やっぱり寂しいじゃないですか。ここはキノコですね。ブナシメジはキノコとしてお味が優しく、控えめですけど良いお出汁も出るし、安いし冷蔵庫内で長持ちするので、我が家ではホント定番です。これで140円しなかったはず。お値段もお得です♪

 白菜放り込んだあたりから、既にそうなんですけど「エイヤー!」って感じですね、もはや(笑)この大株を大胆に一気に使います。

 もはや「キノコ鍋ですか??」って感じですけど……まだ白菜から水分、あまり出てませんしね。いいえ?タラ鍋です、目指しているのは。でも、正直、自分の水分量についての見立て、合ってたかなぁ、ブログのためとはいえ野心的過ぎたかなぁ……と、少し不安になったのはナイショです(笑)

 ……良かった、良い感じに煮えてきました。お野菜鍋としては、これでもう充分美味しいのですが、さあ、ここからが「究極のお鍋」の正念場です!!

 半額シールは、私の生活の実態がアリアリで恥ずかしいのですが(笑)けっこう美味しい豆腐ですよ♪地元のメーカーさん。「絹ごし」ってのが一つのポイントで、水分出やすいんですよ……って、たぶん常識ですよね??絹ごし豆腐でお味噌汁作る時は汁は濃い目に調製しておくのがセオリーです。木綿豆腐なら、そうですね、あと50ccは水量を増しておく必要があるんじゃないでしょうか。

 豆腐を投入したら、これですね♪♪「真打登場」って感じです。豆腐から水分が出る頃には「包熱効果」で、タラにも火が通ってくれていることでしょう、と。立て続けに投入です!!

 こちら↑の動画が、真打投入後の状況です。正直なところ、もう、ドキドキですね(笑)初期水量をどれだけ少なく設定するか?本当にギリギリを狙ったので、いや~~ホンマにいけるんかいな、みたいな!!

 いや、ホント、ギリギリでしたが、ここに来て、ようやく「勝利」を確信しました(笑)ここまで来れば、火の通し過ぎはよろしくないので、お鍋を薪ストーブから降ろして、あとは余熱で仕上げます!銅鍋って熱容量も素晴らしいので、この薄い鍋でも余熱もきれいに入ります♪

 ……見た目はともかく、って感じですが、完成です!!どうですか?これ。もーね、この頃になったら、私も理性が吹っ飛んでます(笑)写真なんか撮ってないでさっさと食べたい!!みたいな。

 以上、これが私の「クリボッチ」でした。いやホント美味しくて、食べてる途中に写真とか、ましてやTwitterで中継とか、ホント無理で、夢中になって、ただただ食べてしまいました。なにしろ素材の旨みのハーモニーがここまで明確で濃厚だと、もーね、「生きててよかった」って、それしかありません……

 見栄えはイマイチですが、〆の雑炊です。お出汁はやっぱり少ないので、ホント一人分って感じですが、ホント美味しかったです♪♪

 以上、手間かかってないし、食材費も味に比してはホント知れてるし、それなのに滋味あふれる満足度は限りなく高くて……とにかく調理器具の特性を生かし、極限まで少ない水分量で、火はやわらかく過不足なく通り、焦げとか雑味一切なし、どこまでもまろやかで、濃厚まったりな味わいでした。

 

 ……というわけで「薪ストーブとノウハウさえあれば、クリボッチどんとこーい」と言いたいところなのですが……

 

 ……いや、でもね?人間って「人のあいだ」って書くように、この料理が美味しければ美味しいほど、自分独りだけで食べてしまうよりも、「この感動を誰かと分かち合いたい」って想うものなんですねぇ………

youtu.be 私の、薪ストーブ設置販売の仕事を始めたかなり初期の頃、今思えばお恥ずかしいことホント一杯ありましたが、それでもユーザーさんになって頂いて、その後も親しくさせて頂いている方がいらっしゃいます。こちら記事冒頭写真のイラストを描いて下さった方です……ってか!!「このブログを書いている人」のプロフ写真撮ってくれた人&この場所が、まさに、この動画のお宅ですよ!!

aiken-makiss.hatenablog.com このかたの、現在のご家庭の様子を、映像のプロがとても美しい絵として記録した、つい先日公開の動画です。20分ほどの動画ですが、是非これホント、いちど、ご覧になってみて頂きたいんですよ。ホント、感動しますよ?!

 今、私は、独りで暮らしていて、それで、今回の記事もそうですが、全然幸せですし、逆に、そういう独りで暮らすことが人生において必要な時期もあります。私も今の「クリボッチ」を全く苦にしておりません。むしろ、これで良かったと確信しております。

 けれども、やっぱり誰かと一緒に暮らして、喜びや驚きを分かちあえた方が、人生は何倍も楽しいってことも、独りで暮らしていると、本当によくわかります。だから、今、どなたかと一緒に暮らしていらっしゃるのでしたら、一緒に暮らせるその時間を「当然」などと思わず、是非是非、本当に大切に大切にして欲しいのです。

 薪ストーブは、本来、やっぱりそういう「一緒に暮らす」ことの価値、限られた時間の価値を、冬のあいだだけではあるけども、何倍にも増やしてくれることにおいて、最も真価を発揮する道具です。

 畢竟、人生はいくつになっても「学び」です。人生はそのためにあると言っていい。薪ストーブもそのための一つのツールだと思いますし、「誰かと一緒に暮らす」というのは人生の中で最大の学びであると私は思います。

ameblo.jp 人工知能研究者であり脳科学者・感性アナリストである黒川伊保子先生、私はこの先生の語る知、私たち自身の脳といういデバイスの特性について、目から鱗が落ちる思いがして、本当に「その頃」学ぶことが出来ればなぁと……人生、仕方ないんですけどね。

 上に挙げた紹介記事は一つの例ですが、一緒に暮らすこと、相手を大切にするというのが、具体的にどういうことなのか?適切なタイミングで学ぶということが、より豊かな人生を過ごすために、本当に重要だと思います(NHKラジオ第一、毎週金曜日8時半からお昼前まで黒川先生が出演なさってますので、そちらもお勧めです)。ええ、薪ストーブ「なんか」よりもずっとずっと重要です、間違いなく!!(笑)

 そういうわけで、久しぶりの「調理ブログ」でございましたm(__)m 年末進行、お忙しくなさっていると思います。私も元気に頑張ります。お身体には気を付けて、どうぞ、よい新年をお迎えくださいませ。