根魚とは
海底の岩礁や海草の間や瀬などに棲み、遠くへは移動することがなく生息範囲が狭い魚。根付き魚、ロックフィッシュとも呼ばれる。
ja.wikipedia.org 一方、底魚は「ボトムフィッシュ」とも呼ばれ、こっちは定義記載はイマイチなので、事例説明が良いですね……
底生魚には海底に着床して生活するカレイ目の仲間、泥底近くを遊泳するタチウオ、砂底に潜んで他の魚を襲うアンコウなど、多様な生活様式をもつ魚類が含まれる。海底との接触時間が長い扁平状のカレイ・アンコウ、海底付近を遊泳して過ごすアイナメなど、体型もさまざまである。
ja.wikipedia.org 共通点は、上記の根魚の説明文書冒頭ですが
白身で味がよい魚が多い
もう、ここですよ、まさにここ。この一文に尽きます。
味が良いにも色々ありますが、私なりの表現で言えば「なんともコクというか甘みがある」ということなんですが、この根魚や底魚は、やっぱり、甘辛く煮付けたものが、最高の贅沢だと思うのです。プリプリしているのに、ネットリでもあります!!
ただ、夏とか薪ストーブも何もない普通の時なら、ビタクラフトとか多層ステンレス鍋だとかアサヒ軽金属でも良いのですが、ガスコンロで煮付けにトライするわけですが、ちょっと気を使うというか、吹きこぼれにせよ、焦げ付きにせよ、気を張るんですよね……
気力も、物理的時間も、超忙しいけど、美味しいものも食べたいな~~……とお嘆き?のあなたにご紹介したい、その問題の至高の解決策こそ
薪ストーブ&銅鍋で煮る、根魚・底魚の煮付け
一つの実例をもとに、ご紹介します。
美味しい料理は、なんといっても素材との出会いから。感覚ですが、素材6割、調理器具4割、腕前<1%って感じです、薪ストーブ&銅鍋料理に限れば(笑)
包み隠さず(笑)……いや、ホントむっちゃ忙しくしてますから、こんな罪深い素材に出会わないことには、そんな、超美味しいモノ食べたいとか、思いませんって(笑)なにしろ薪ストーブ&銅鍋ないしアサヒ軽金属ワイドオーブンは、何でもそこそこ美味しくなるので、ブログに書くほどのネタにはならないのです(時間あれば書きたいことは、いっぱいあるのですが)。
まあ、とにかく、価値ある素材だと思いますよ?遠く青森の冷た~い厳しい海で獲られて、はるばる愛知までやってきました。これが美味しくないはずがない。なのに、この値段とか。しかも調理済みだし。即決です。
下ごしらえ調理。えいっ!!
……以上!(笑)まあ、正確には「調理済み」とはいえウロコはどうしても残ってますから、食べる人の責任で予め取っておいた方が食べる時に快適ではありますが、重くて煮汁に沈むので後から分離可能ですし、本質的に味には効かないのでご随意に。
本質的に大事なのは「調理器具」でして。こんな時はもちろん
どうしても「この銅鍋」に収めたかったのです。収まれば切る必要もなかったのです。銅鍋にも色々ありますが
「薪ストーブ+銅鍋」検索堂々の第一位をずーっとキープしている当ブログの代表記事ですが、まあ、ホントのことを申しますと、やっぱり同じ「銅鍋」と言っても薄くてガラス蓋の銅鍋(普段使い用)と、板厚が1.6ミリとか一定以上の厚みがあって蓋まで全部銅になっている銅鍋では、味の面からの価値は、まるで違うのでありますごめんなさいm(__)m
ですので、このブログ記事での事例もそうですが、ホントのホントに調理器具の真価をみてみたいと思えば騙されたと思って、一度、普及版の銅鍋ではなく、全盛期に各メーカーの最高級ラインナップとして謳われた銅鍋を実際に使ってみられることは、人生にとって価値ある挑戦であると真面目に思います。
なにしろ四千円以下とか元値考えたら信じられないくらい安いですし、本場フランス製の銅鍋とかは、みな、ヘタしたら板厚3ミリとかそんなのです。ともかく、そういう銅鍋と薪ストーブさえあれば、なんというか、勝利は確実です。
あと、あえて言うなら、根魚・底魚を煮るなら、これですね「味の母」。私は料理には砂糖は使いません(故 丸元淑生さんの流儀が私の料理の先生なので)。それぞれ「こだわりの味醂」がありましたら、それで良いかと思いますが、砂糖はお勧めしません。せっかくの「素材の甘み」が上書きされて、無用にクドくなります。
調理方法。まず、銅鍋に魚を並べまして(水洗いしたなら、一応拭いたほうがいいかも)
魚の臭みに応じて(この子は、さすがオツトメ品だったので、ちょっと多くしました)お酒を「トポポ」っと注ぎ、味の母(味醂)を「ドボボ」と注ぎます。お酒と味醂合わせて、調理器具にもよりますが、こんなもので良いです。1センチ満たないかな。
それから、注いだお酒&味醂の量に応じて醤油を入れます。こんなもの。お醤油は「トポポ」ってところですね、お酒&味醂を合わせた量の半分もあれば充分、私は味醂の半分あたりで良いかなと思ってます。お醤油の入れすぎは取り返しがつかないのでご注意を。なにしろ後から足して全然オッケーですので、ともかく少なめに。
あとは火がついた薪ストーブの天板に置くだけです。
薪ストーブの火力は「吹きこぼれない程度」、鍋の下に網を敷いて、鍋への火力を調整してもらえれば炎としては何でもいいのですが
aiken-makiss.hatenablog.com 網を敷かずに直接、薪ストーブの天板に鍋を置く場合の炎の目安としては、天板で食パンが少し時間かかってトーストできるかな、くらいが良いかなと思います。食パンが瞬殺でトーストできる火力は明らかに強すぎます。
モキ製作所の薪ストーブだと、こんな「常用火力」で良いの思うのですが、写真だとわかりにくいですね……動画はこちら。
お魚を超簡単&超美味しく煮る話を書きました。炎の様子の参考になるように、実際にお魚を煮ているところの動画も添えておきます。→美味しそうな根魚・底魚が手に入った時こそ、薪ストーブ&銅鍋の真価発揮 - 超簡単薪ストーブ調理 https://t.co/hFJHTGAMeh pic.twitter.com/QcRGB3nPGY
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年2月9日
上↑の動画撮影から少し経った頃ですが、試しに再び蓋を開けてみたところ。
本当は、煮汁の泡が、もっと上まで来ていました。よって鍋のケアについては途中で一回くらいお魚をひっくり返したら確実かとは思いますが、基本的に「全体が熱伝導率が良好なお鍋」だと、こんな具合に食材を覆うくらいに沸騰した泡で包み込まれてくれてますので、放置な感じで良いと思います。
少なくとも、蓋を含めて全部銅になっている分厚いめの銅鍋だったら、放っておいても火は食材全体にきれいに通りますので、途中で鍋の中の魚を何度かひっくり返したりしなきゃとか、あまり気にしなくても良いと思います。
調理時間の感覚は……どうだろう??まあ、見て判断、としか言えないですね……ふっくらとしてきて、骨から身が離れてきているような感じがあれば、よほど良いと思います。少なくとも薪ストーブ&銅鍋は、ガスコンロに比べたらホント焦げないので、多少置き過ぎても失敗というまではないし、火の通りが甘ければ、再度戻すだけです。超気楽です。
完成。たぶん(笑)なんとなく、味が沁みてくれないかな~~とか思って、ちょっと待ってます。ここは気持ちの問題かなと思います。なにしろ濃いめの煮汁ですし。お店みたいなドロドロお好みなら、いったん汁だけ分けて、別途煮詰めると良いです。待っている間に付け合わせのサラダにするための青菜を洗います。
パカッ!!ジャーン♪♪……って、あんまり、美味しそうじゃないですね(笑)まあ、仕方ない。メバル、カサゴ系って、すっごい骨ばってて、煮ると崩れますから……料亭とかだとあまりに安易な妥協ぶりで殴られそうです(笑)
なにしろ、自分独りのために作る「超美味しいご馳走」ですから、味が最高ならそれで良し!!甘辛い煮魚には、青菜のサラダはマヨネーズが合うなと思いました。青菜のサラダは水だけはしっかり切ってあります。
そして!!このブログ記事がないと、なにをやっているのか意味不明な動画(笑)薪ストーブは穏やかに焚けば「ウォームプレート」としても使えますのでとても便利です。コーヒーのみならず、これは煮物を浸すための器全体を温めているところです。 pic.twitter.com/c0jVRleEJU
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年2月9日
あと、かなり細かいですが、この陶器に移した段階で汁に浸かる部分も多いので、少しでも味が柔らかく沁みたりしてくれないかなと期待して(というか、保温の効いている銅鍋から冷たい器に移すのはなんかイヤ)陶器を予熱していたりします。薪ストーブってそういう小技も効くので本当に重宝します。
冒頭写真再掲ですが、ホント、美味しかったです!!!なんというか、カマボコのプリプリ感って、ホントはコレだったんだ!!みたいなプリプリ贅沢な食感、そして滋味ですよね……実に贅沢な晩酌でした。
魚はあっという間に食べてしまいましたが、残った煮汁は、このように活用して高野豆腐の卵とじに。ホントお酒が進んでしまって、どうしようもなかったですね~~その煮汁もさらに活用したのですが、美味しい食材からは無限大の活用という以外は省略です(笑)
ただ最後に大切なことを。ある意味、どうしてもそうなってしまうのですが、こういう煮物系は特に、鍋のサイズは何種類か、やっぱりあった方が良いです。
左の鍋で魚を煮て、右の鍋で高野豆腐を煮ました。食材の量って「出会い」ですし、煮汁や出汁の量が制約になる場合もありますし。やはり食材の体積と汁の関係は「ちょうどいい(浸る)具合」が一番美味しいと思います。
なにしろ薪ストーブと違って、銅鍋は「ちょうどいい大きさ」を幾つも揃えることができるので、とりあえず「一番使いそうなサイズ」から入って真価に目覚めたなら、ぜひ、あなたも銅鍋の沼へ!!(笑)※※ただ銅鍋の注意点としては、食べ物の保存はホント効かないと思ってください。加熱や保温の用が済んだら出来るだけ速やかに、中味を銅鍋から別の陶器などに移してください※※
でも、むちゃくちゃ簡単&お気楽なのに感動するくらいの味に仕上がるのも、薪ストーブの威力っていうのが、本当に大きいです。まず薪ストーブがなければ、同じ成果を出すにも、やっぱり難度はグッと上がってしまうと思います。
調理熱源としての炎って、ガスコンロにせよ、IHにせよ、すごく簡単スマートに制御できるようにも見えますが、実際に食材と対話していると、実に奥が深いと思いますよ?紅茶の全国チャンピオンも「お湯の沸かし方が決め手」って力説してましたし。
aiken-makiss.hatenablog.com まあ「こんな時代」ですから、なおさら、何気ない日常生活の範疇で感動したり、明日も頑張ろうと自然に感謝の気持ちが沸く素敵なものに出会える、というのは、本当に価値が大きいと思います。
もちろん、それはけっこう「運」という部分が大きいですが(今回の食材もホントたまたまです(笑))こんな「オタッキー」なブログに辿り着いて頂いたあなたさまも、ちゃんと「運」を掴む力をお持ちと思いますので、ぜひ、素敵なものにいっぱい出会って、人生の時間を楽しんでくださいね♪
それでは、また!お元気で!!