今日も昨日の続きです。美味しいサンマを食べよう、じゃ、薪ストーブだ!と思い付いて、なんとか(笑)立ち上げて、順調に本燃焼までもっていくところまで話をしました。前回がこちらですね。
しかし、本燃焼にもっていくのはいいですけど、暖房が要らない、秋の良く晴れた緑輝く日に、薪ストーブ。そもそも、それってどうか??という疑問が湧くわけです。それほど熱くないのは良いとして、そもそも、暑いのにストーブ焚くってのは、どうよ??と。
サンマを美味しく焼くには「燠火」にしてやらなければなりません。炎が上がっている状態は、必要ないのです。できるだけ速やかに必要な面積の燠火になってほしい、ということで、薪の種類も、薪の量も、薪の太さも考え尽くしてありますが(前回記事です)、それでも、炎めらめらボーボーです。暑いのに。
炎めらめらボーボーの本燃焼、暖房が目的なら、これがまさに目的ですが、今回はサンマが目的。すなわち、アカマツ1.5キロのエネルギーの大半は、何もしなければ、ただただ無駄になってしまう。
そんなの、耐えられません。私には。
そもそも、私の薪ストーブの「原点」は、実は、暖房でも料理でもありませんでした。南向きに大きく開かれた窓で光溢れる我が家、断熱等級2のスッカスカの性能とは知らずに暮らし始めた私ですが、すぐに夏の暑さに耐えかねるという事態に直面しました。
電気エネルギーにものを言わせて、エアコンをガンガン効かせればいいのですが、もともとケチケチ生活だし、そんな空調の効きの悪い、効率の良くない家で、エネルギーをガンガン使うという不合理さにも耐えられませんでした。
そこで私は、工学部化学科出身のくせに「森林インストラクター」の資格を独学で取得したという知識を悪用……じゃなくてフル活用して、夏の暑さ対策として、南面の庭全体を、落葉樹の森に変えてしまったのです。
今日は、すごい暑さだけど、我が家は別世界。クーラーも何もなくて快適です♪ pic.twitter.com/CLpGzRu9Oy
— 株式会社愛研 薪ストーブ事業担当 (@aiken_makiss) 2017年7月8日
……その代償は、見た目?(笑) pic.twitter.com/iOIzEKoFq5
— 株式会社愛研 薪ストーブ事業担当 (@aiken_makiss) 2017年7月8日
この森のおかげで、夏は快適に過ごせるようになったのですが、問題は、狭い庭で森を存続させるためにどうしても剪定をする必要があるのですが、その枝の処理でした。
森の木は「命」です。やむをえない管理のためとはいえ、枝葉それ自体が光合成によって作り出された貴重な生産物です。それを、ただ、都市ごみセンターの焼却炉で無駄に燃やしてしまう……私はこの不合理さにも耐えられなかったのです。
……こうやって書くと、我ながら、なんて「耐えられない」ことの多い……我慢の足りないバカじゃないか?と思うのですが(笑)ともかく、
『庭から出る剪定枝を有効活用したい。せめて燃やして熱エネルギーとして利用できれば』
本当に、ただ、それだけのために、ちょうど大好きだった祖母の遺産が転がり込んできたので、さらにその3年ほど前に「なんでも燃やせる、魔法のような」という触れ込みをラジオで聞いて「モギプレート」と手帳に書き留めてあった、そのメモだけを頼りに、モキ製作所の薪ストーブを導入したのです。
だから、実は、なんの期待もしていなかったのですよ……薪ストーブが暖かいとか、調理に使えるか、なんて。ましてや、将来、仕事にすることになるなんて……(笑)
ごめんなさい、そんな、つまらない自分語りを。ともかく、筋金入りの「命やエネルギーの無駄に耐えられない」私ですので、サンマ焼くために、超簡単に使える薪ストーブで、タダでもらったアカマツ1.5キロを有効活用するのはいいのですが……
その木の命であるエネルギーの大半が消費される「本燃焼」を、何にも有効に利用しないとか、私に限っては、ありえません(笑)そこで
秋だ!サンマだ!薪ストーブで美味しく頂こう!!ついでに……【その3】「薪のエネルギーは木の命、それを少しも無駄にしないために」
……時計ちゃんと読めないわ、鶏のムネ肉とモモ肉間違ってるわ、もう、さんざん恥さらしな動画ですが、言いたいことは、伝わっているといいなあと。
簡単、簡単、超簡単を標榜する、当ブログでご紹介している「薪ストーブのある暮らし」ですが、調理器具にはむちゃくちゃうるさいです。ここでも、出ましたね?独特の調理器具(笑)これです。
良い道具には、薪ストーブ自体がそうですが、知恵と工夫がいっぱい詰まっています。調理器具も、もちろんそういうことですが、木の命にせよ、食材の命にせよ、エネルギーにせよ、少しも無駄にしないで、なおかつ少ない手数で最大限の価値を発揮させるためには、知恵と工夫が必要です。「知性と感性」と言っても良いかもしれませんが……
そういうわけで、燃え盛る炎に包まれた、耐熱セラミック+アルミ特製蓋という、肉をこの上なく美味しく焼くための調理器具ですが、次回は、その焼き具合やいかに??ということで。お楽しみに♪
あ、そうそう、あともう少し、大事なことを。特にモキのMD80Ⅱ等の現ユーザーさんなら、今回の動画に驚かれているかもしれませんが、この美しいばかりの、オーロラのような炎は、ノーマルでは得られない、弊社だけのMD80Ⅱ専用オリジナルパーツ「iGブースター」特有のものです。
「iGブースター」の高出力状態での炎の様子は、図らずとも、今回の動画が本当に「世界初」ですね。今は早く燃え尽きさせようとして、空気をかなり入れていますが、これ、この状態で空気を絞ったら、青色の、本当にオーロラのような炎になります。それもいつかご紹介できたらなと思います。
それでは、また!