超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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アサヒ軽金属バンザイ?!(笑)薪ストーブ de 手抜きパーティー

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 春は、いろいろと変化の季節です。期待も可能性もありますが、とりあえず、疲れますよね?慣れない環境で気疲れとか、手順やルールが違うとか、いろいろあります。そこにきて寒暖差も大きいですし、花粉症もありました。なかなか春というのは難しいものです。

 そういうときは、変化の中でも、暮らしとして変わらない部分や手順を大切にすると心も整ってきたりするものですが……

 

 手抜き

 

 ごめんなさい、わたくし、我が家の方向性って、いつもこれ(笑)具体的には外食行っちゃったり。わたくしの個人ツィッターをご存知の方ならよくご承知だと思いますが、けっこう、ちょくちょくスシローに行っては、これを、この値段で出すのか……!!みたいな凄いメニューに出会っていつも呆れると申しますか、圧倒されて帰ってきます。裏で誰か泣いているんじゃないかと心配になりますがスシロー凄いです。

 でも、そう毎回スシローというか外食に行くわけにも参りません。やっぱり自分の家で食べるようにしないと家計に響きます。そこで昨日も、娘が唐揚げを食べたいと言い出したので、夕方に近所のスーパーに鶏もも肉を中心に買い出しに行ったのですが、そこで見つけたのが……

 

 山盛り唐揚げ弁当398円が半額、しかもちょうど家族4人分

 

 これならいいやと、晩ご飯のメニュー決定(笑)あとは炙りタコ刺身も同じ値段構成で見つけて、買って帰ったのです。ざっくり1000円。

 もちろん、それではなんともヤクザというか、心ささくれるものもございます。野菜もお弁当にはほんの少ししか入ってませんし。皆それぞれ頑張ってヘトヘトになっているところの晩ごはん、少しでも心躍って、身体も整うものにしたいと思うわけです。手抜き前提で!!!(笑)

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 ここで「なんだ、スーパーの半額弁当かよ」という侘しさを吹っ飛ばして余りあるのが我が家の薪ストーブです!!

 ずらっと天板から溢れながら並んでいるのは、真ん中に、唐揚げを温めるためのアサヒ軽金属の「オールパンL」

www.asahikei.co.jp スーパーの「山盛り唐揚げ弁当」では、案の定、お野菜が足りませんので、そこは左手前の銅鍋が、ナスと玉ねぎのお味噌汁を作っていて、右手前と、わかりにくいですが左奥に「ワイドオーブン」を予熱をかけているところです。

www.asahikei.co.jp この最強の「包熱効果」を誇る鍋で、春キャベツを無水蒸しするわけです。これがむちゃくちゃ甘くて美味しいんです!!かの食通「ガヤさん」にもお褒めのお言葉を頂きました♪ このときはキャベツ蒸しはオールパンでしたが、キャベツ蒸しはワイドオーブンの方が実はまた一段と美味しいのです(あの時は大きさの都合でワイドオーブンは餃子に回っていました)。

www.makifuyu.com まあ、とにかく「薪ストーブ任せ」の手抜き料理(?)ではありますが、これが、嘘でなく、本当に、とんでもなく美味しいのです!!キャベツが甘いだけではなく、お味噌汁はどこまでも優しくまろやかだし、唐揚げに至っては、表面カリッと中はふっくらジューシーと柔らかく……本当に手間なく、心躍るご馳走、パーティーメニューの出来上がりです。お酒も美味しいです♪♪

 やっぱり、薪ストーブ天板と銅鍋ないし、アサヒ軽金属の「グラビティ―鋳造」による鍋(フライパン)の組み合わせはホント美味しさ最強です。そう感じているの、決して私だけではないと思うのですが、どうでしょうか??Kさん、Nさん、Eさん、Sさん、Yさん、Aさん、Oさん、Iさん、Hさん、Mさん……

 すみません、呼びかけしきれないと申しますか、私のユーザーさんのうち、かなりの方が、この薪ストーブ天板という均一熱源&「包熱効果」による美味しさを楽しんでいらっしゃるわけです!!

 そういうわけで、薪ストーブを導入されましたら、今はIH使えないということで二束三文扱いで叩き売りされている超絶コスパ(ただしコーティング、錫引きの繊細さは要注意)の銅鍋か、高価だけどやっぱり普通の「ダイキャスト鋳造」のものとは味が違うのだから仕方ない、アサヒ軽金属の「グラビティ―鋳造」の鍋(フライパン)を、ぜひお試しいただけましたら♪ ↓具体的には、こちらのシリーズと「スペースパン」ですね。

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 ……で、1700字でおしまいにすると、ただのアサヒ軽金属バンザイな普通のブログなんですが、それで終わるはずないのが、やたら長文……もとい「物申す」当ブログでございまして(笑)

 すなわち、同じアサヒ軽金属のグラビティ―鋳造フライパンでも、わたくし的には「これだけはお勧めしない」製品群があるのです。

www.asahikei.co.jp この「オールライト」、一見オールパンと似ていると申しますか、メーカーの売り込み文句はこうです(2019年4月14日現在、字の強調も真似してみました)。

『オールパンの性能そのまま、軽く、お求めやすく理想的なフライパン

 マーケティング的にはオールパンが買われない、躊躇される、ないし悪評の代表的根拠である「重い」という部分を、どうにか改善して、軽くして売りやすくしようとしたと思われる製品群で、開発大変だったろうなとも思うのですが、私に言わせれば

 『オールパンの性能そのまま??ウソおっしゃい』

 という感じでございまして。なぜならば、オールパンの性能のうち、もっとももオールパンをオールパン足らしめている大事な性能は

 『包熱性能

  に他ならず、オールライトは、オールパンと比較すると、そのオールパンの最大の魅力である「包熱性能」を、軽くするために捨て去ったものにしか、私には思えないのです。製品特徴をじーっと眺めている限り。買う気がしないので実際に比較したわけではないこともちゃんと断っておきますが。

 ちなみに、メーカーであるアサヒ軽金属自身も

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出典:オールライト|折込チラシ(09049A)|アサヒ軽金属工業

 

 と、オールパンと同じ「蓄熱性能」ではないことを断っています(そりゃ、底の厚みからして4.7mmと2.5mmと、倍近く違うんだもの、少なくとも蓄熱も違うわね……)。

 しかし、まさにここにメーカーが書いてあるように、側面に熱を回らないようにして、底面に熱を貯めるようにしてある、それがオールライトの特徴です。これは、昨夜の我が家の手抜き料理をパーティーメニュー足らしめた「包熱効果」、要するに、分厚い側面から食品全体をふんわり包み込むような熱回りを与えようとするオールパンやワイドオーブンの加熱の方向性とは「全く逆」になっています。

 要するに、オールライトは、オールパンとは違って、普通のダイキャスト鋳造の厚手フライパンのようなものです。私に言わせれば。それでもグラビティ―鋳造には違いありませんから、底面の熱の不均一さに起因する焼きムラについては、普通のフライパンよりは優れていて、普通のダイキャスト鋳造の厚手フライパンよりは「美味しい」のでしょうけど……

 

 でも、オールライトは、オールパンとは似て非なるものだと思います。明らかに。

 

 要するに、フライパンに何を求めるか?の問題です。もちろんオールパンが全てにおいて優れている理想的なフライパンであるとか、そんなことを言うつもりもありません。強火力を生かして、ジュッと単純に強めに表面だけを焼き付けたいとか、強火で短時間にシャキッと炒めたいとか、そういう用途なら、オールライト、特徴が活かされて良いと思います。

 

 でも、それだったら、ごく普通のフライパンでも、別にいいんじゃないかろーか??あるいは「そういう用途」を極めたいなら、鉄のフライパンとか。

 

 少なくとも言えるのは、薪ストーブの天板で使う場合、「そういう用途」ならそもそもガスコンロの方が簡単便利で美味しいでしょうし、薪ストーブの天板でオールライトを使っても、美味しいは美味しいとは思いますが、オールパンと比べると一段味の落ちる「普通のダイキャスト鋳造のフライパン」と同程度の美味しさにしかならないと思います。

 だって、食べ物を美味しく加熱するうえで、いちばん大切な「包熱効果」を放棄しているんだもの……

aiken-makiss.hatenablog.com まとめますと、オールライトは、オールパンと違って、普通のフライパンとして、市販ベーコンみたいな薄切りの食材をサッと焼くとか「表面が焼ければだいたいオッケーな料理」とか、野菜炒めみたいな「強めの熱源からの熱を短時間で直接食材に伝える料理」には、軽くて確かに「理想的」かもしれません。

 でも美味しくて驚くか?というと、おそらくオールパンにははるかに及ばず、少なくとも上記のような「超簡単で美味しくしたいの!薪ストーブ君、頼むね!!」という局面では、あなたを、思ったほど助けてくれないと思います。ですので、私はお勧めしません、オールライト。

 

 蛇足になりますが、私は、このオールライトの売り方見ていて、アサヒ軽金属さん、大丈夫かしら??とも思います……だって、オールパンとは明確に価値が違う。オールパンの美味しさを期待してオールライト買っても、普通のフライパンよりは美味しいかもしれないけどオールパンの美味しさに比べたら、たぶんずっと劣ると思われます。それをわかりにくくして売ることって、短期的に売るにはいいけど、最終的に、ユーザーさんをがっかりさせることにならないのかしら??って。

 実はこういう問題は、どの世界でも同じようなことがあります。製品が売れない、聴くとある弱点があるという、でもそれって、その製品最大の「ウリ」である部分の裏返しになっていて、それを改善しようとすると、本来の良かった部分を捨てないといけない、でも改善して劣るようになった部分は「大きな差がない」と説明しないと売れない……みたいな。

 もちろん、薪ストーブでも同じですから、気をつけなければなりません。私はモキ製作所MD80ⅡのiGブースターモデルを「これは良いですよ!」とリコメンドして売りまくってはいますが、そもそも「万人に最適」とは思っていません。たとえば独特なデザイン。

 この独特なデザインこそがMD80Ⅱの性能のためには「これしかない」ものなのですが、そこがダメという方も実際に少なくなくて、そこで同じモキ製作所であっても「IILA」というデザインの優れたモデルがありました。しかし、私ははっきりとその欠点も指摘してきました。

www.facebook.com すなわち優れた製品であるほど、長所の「裏返し」として明らかな欠点もあるということです。ですので実際の場面では、その「裏返し」のことをちゃんと説明していますし、さらにユーザーさん個別の「欲しいもの」をよくお聴きして、例えば「この方には鋳物ストーブの方が良いかも……」と思ったら、はっきりとそう申し上げています。

 だって、プロなんだもの。ユーザーさん、ユーザー時代の私なんかよりもずっとずっと勉強熱心だと感心しますが、それでもやっぱり素人さんです。売っている方は「商品ごとの特徴や違い」をちゃんと熟知して、「その人が本当に欲しいもの」、「その人に最適なもの」をお売りしないことには、それはプロの意味ないでしょう。

 ちなみに私のところにお越しになるユーザーさんから聞くのは「どれも同じようなものです。大きささえ間違わなければ、あとは好みですね。」とか言う、薪ストーブ屋さんが巷に結構いるということ。私からしたら考えられないことです。だってホント似て非なるものです、それぞれの薪ストーブは。全然違う。用途によっては向き不向き、優劣なんかも非常にはっきりしています。

 売る側にプロとしての誇り、誠意があるとするならば、たとえ自らには不利益になろうとも、「似たようなものですよ」とか、ごまかすことなく、誠実に製品ごとの基本的な向き不向き、得意不得意を伝えること。そのうえで対応幅も含めて万能(充分な汎用性がある)かどうかを踏まえ、「理想的」かどうかは、あくまでもユーザーさんご自身が最終的に判断されることです。

 そういう売り方こそが、ユーザーさんに幸せをお届けするための「売る側の筋」というものではないでしょうか?いかがでしょう?オールライト販売ご担当者さん??

 

  どんな仕事であれ、自分のお客さんを最終的に幸せにする、お客さんが選択したことについて後悔させないことが、プロであることの絶対条件であると私は思うのです。

 

 そういうわけで、単なる手抜きの、薪ストーブ&調理器具任せの「お恥ずかしい」パーティーメニューのお話が、どうしてこんなに偉そうな話になるのか??かなりナゾです。ええ、このブログ、一応役に立つようなことも書いているつもりですが、思いっきり長文です。読むの疲れます。

 けど、それでもお付き合いいただける心優しいあなたさまには、私は、薪ストーブのことでしたら、ちゃんと幸せをお届けできますよう、誠心誠意、本当のことをお話して、最善を尽くすのであります!晩ごはんは、思いっきり手抜きしてでも!!(笑)

 そういうわけで今日もまた、薪ストーブを焚いて、薪ストーブ天板に銅鍋とアサヒ軽金属のグラビティ―鋳造の鍋(フライパン)を載せて、美味しい晩ごはんに励みます。

 それでは、あなたさまもお元気で。頑張って、この春の変化を乗り切りましょう!!