当ブログの冒頭写真としては、最も大人しい写真。はい、ピザですが、写真撮る前に、思わずパクパク食べちゃってしまって(笑)……今回は、前回に引き続き、ピザの美味しい焼き方についてノウハウを掴んじゃいましょう!という向学心あふれる方を対象とした記事なので、写真はちょっと(?)大人しくてごめんなさい。
前回記事で論じた、下からの火力と上からの火力のアンバランスをどう取るか、という「難しい問題」に対し、皆さんがどうされているか。当ブログ、別に、モキに限定して書いているわけでもありません。薪ストーブ料理では「必ず」通る普遍的なこの問題に対して、巷の知見を厳選しながらまとめてみました。
題して「今回だけキュレーションサイトdeビザ焼きノウハウまとめ」、まず最初は、私が見る限り、薪ストーブのプロとして、おそらく最も上手に、生産性が高くピザを焼く、このテーマではほとんど伝道師扱いになっている「かわはら」さん。
そのノウハウは、ご本人のブログで何度か語られておりますが、この記事が一番、網羅的かなと。
ここで、かわはらさんによって語られる、最も重要かつ、特徴的なノウハウが
熾き火でピザの底を焼き、炎で上部を焼く
というもの。そう、炎が立ち上がっていないとダメなのです。かわはらさんの流儀は。「炉内料理は熾火になってから」という常識は覆ります。これを中心に、次のような重要な説明が展開されます。
オーブン付きの薪ストーブでも同じ生地と素材で焼いて味を比べてもらっているが、みなさん口を揃えて直火で焼いた方が美味しいと言う。直火の方が香ばしさが出てくる
薪ストーブは火力が強いので炉内に入れたら2分ほどで焼き上がる。入れたら絶対に目を離さないこと
薪ストーブでピザを焼く場合にはスキレットのプレヒートは全くしないでも構わないくらい
焼いた後で熱くなった状態のスキレットを続けて使うと二枚目は間違えなくピザの底が黒焦げで美味しくなくなってしまう
これを踏まえて、かわはらさんのブログの写真を注意深く眺めてみると、確かに、薪を立てて炎をピザの上面まで立ち上げてあるのです!!そして、スキレット(鋳物製の分厚い鉄の調理器具)を冷やさなければならない、ということも、大切なことです。
私、これが、まさに「かわはら流」とも言うべき、一つの流儀だと思っているのですが、「普通は」、炉内料理の定石にのっとり、炎がない「完全熾火」状態で、ピザを試みるようです。その場合は焼き上がり時間「2分」とはいきません。我が家も当然そうです。
では、燠火中心に組み立てていらっしゃる例を。これは、ある意味、異口同音の「答え」にたどり着いていまして、どれが特に、というわけではないのですが……例えば、この方。
oribekinji.blog.fc2.com この方の記事の中で、最もポイントだと私が思うのが、次の記述。
真ん中に、五徳とピザストーンをおきますが、その下には、オキはいりません。ピザ生地だけが先に焼けないように、自分は下のオキはどかします
「自分は」、とおっしゃいますが、色々調べたところ、これが、薪ストーブでピザを焼こうとする場合、最も普遍的なノウハウであるように思われました。あと2例ほど。「その部分」の記述も示しておきます。
薪ストーブで初ピザ♪: これまでの『グンマ、手しごと、暮らしごと。』
炭が白く黒くカチカチと鳴っているようなのを、薪ストーブ内の左右と奥に、炉かきで『コの字型』に寄せて、空いた真ん中の手前の方にゴトクを置いて分厚い鉄のフライパンをのせて焼く。
ゴトクの下に熾きがあってはダメ。焼ける前にピザの底が真っ黒に焦げてしまうから…
資・食・住をコラボしながら地産地消ライフスタイルと里山資本主義の可能性を探るFPショップ
燠は左右に寄せておく
要は、ビザの生地の下に燠火があると「強すぎる」「生地だけ先に焦げてしまう」、皆さん、やってみて身に付けていったノウハウ。2馬力ボートの方は、いじみくも、こうおっしゃっています。
やっぱり、自分で何枚か焦がしながら、やっていくしかないんだなー。人間しっぱいしながら学ぶんだなー^^
私も、同感でございます(笑)しかし、誰も、できれば失敗したくはないものです!当キュレーションサイト(笑)としましては、最後に、次の方の記事を「イチオシ」しておきます。あえて、引用文は取り上げませんので、全文をぜひどうぞ。
少しだけ解説しますと「失敗が許されない」真に極限の状況下(笑)で、いかに確実に最高に美味しくピザを焼くか、実に詳しく解説してあります。「ピザを回転させる」など、「かわはら流」ではとても重要と思われるノウハウもきっちり紹介されています。当ブログよりも緊迫感溢れて、面白くて脱帽です!!
……いかがでしたか?いや~~、最高に美味しいピザを求めて、人は、ここまで、周到に準備し、頑張れるものなのですねぇと、改めて。
私?私ですか?……ええ、私はもちろん「超簡単」。桜だと燃やしている時点で良い香りが移ることも知っていますけど、針葉樹だとちょっと独特になります(笑)熾火全体も豊潤にあるわけでもありません。いつも端によけるほどもないのです。
これは、モキ製作所の薪ストーブが、非常に少ない火力で部屋を効率的に暖めるという性質から来ているのですが、燠火を真ん中にしたままで、下からの火力をマイルドにする作戦を取りました。我が家は、ケチケチ運転なので、それが一番合理的だったのです。
そして、調理理論を活かします。鉄は熱伝導率が「80」と高いので、焦げやすいです。でも、熱伝導率「1」のセラミックならどうでしょう?セラミックなら何でもいいのですが、たとえば、こんな耐熱陶板。
余熱はしません。燠火も成り行きのままです。炉内に仕掛けた五徳にポンと載せて扉を閉めるだけ。超簡単。それでも、ピザ生地下面からの熱の伝わり方は、とってもマイルドになり、一方で炉内の空気は熱々です♪
冒頭写真程度にチーズが溶ける頃には、下の焼き具合はこのくらいになっていました。燠火が、我が家らしく、やっぱり少なすぎましたけど、全体の焼き加減のバランスは取れているので、あとは熾火の大きさだけで、焼き加減を決めればオッケーです♪
あと、この耐熱陶板は、「作ってそのまま食卓へ」というお皿ですので、作る段階から、とっても幸せ感が大きくて、そこもオススメしておきます♪
さて、いかがでしたでしょうか?ピザという、先人より脈々と取り組まれてきたテーマに挑むのに、素直に、キュレーションサイトにしちゃいました(笑)少しだけ、独自の専門性を添えて。
次回は、そうですね……思うところがありまして、当ブログでは初めて、あるいは、薪ストーブ事業をしている私、大屋としても、事実上初めて申し上げることを書いてみたいと思います。
乞うご期待♪