忙しいです。お正月なんてものが、世の中にはあったようですが……もちろん、私なんて、すごく運が良くて、恵まれた環境に身を置いているのは知っているのですが……
そういえば……と思い浮かべてみれば、私の薪ストーブのユーザーさんも、あの人も、またあの人も……と、やたら忙しくしていらっしゃる人ばかり。私はそれを誇りに思っています。
だってそうやって、それぞれ、余人に代えがたい善い仕事を世の中でなさってらっしゃって、私の薪ストーブは、それを少なからず手助けしているはずですから。私は「薪ストーブを売る」というより「世の中で善い役割を果たしている人の手助けが具体的にできる」ことを喜びにしておりまして、このブログにしてもその一環です。
そういうわけで、今回は改めて「時間がない!けれど美味しいものを作る!!」というミッションにおけるソリューションの代表格、当ブログのテーマである
料理の味は調理道具次第
を地で行く、薪ストーブ&超耐熱セラミック鍋によるお肉の焼き方を、端的にご紹介!
材料、肉。今回は鶏モモ肉、丸ごと一枚、売られているままです。
牛肉でも豚肉でも、基本何でも構いません。凍っていても結構なんとかなります。あまり大きい(分厚い)と難しくなってきますが。少なくとも市販の鶏モモ肉や鶏ムネ肉なら、塊のまま楽勝でいけます。逆に牛肉の内部をレアで……とかは難しいかも。
素材の味が効いてとても美味しいので、味付けは「なし」、焼き上げた後からでも構わないのですが、私はハーブソルトをあらかじめ振っておくのが好きです。ラクで早くて無駄と失敗が少ない。
鍋底に当たるほう、焦げめがついて良い方に、まずハーブソルトを振って
焼くときのスタイルに裏返して、またハーブソルトを振ります。やや多めでも美味しいです。
薪ストーブ炉内調理は、実際にやってみられるとわかるのですが、火力のアンバランスとの闘いです。食材の下側からの火力、具体的には熾火から放射される輻射熱がやたら強くて、それに比べたら上側の火力は極めて貧弱です。よくある「オーブン」つまり「天火」ですね、専用の調理器具と違って、アンバランスへの対処が不可欠です。
そのアンバランスの問題を、かなり見事に解消してくれるのが超耐熱セラミック鍋なのです。世間的には「焼き芋鍋」などとして売られているものが、そのアンバランス解消に寄与するイメージを説明しているかなと思います。「端的に」が多忙の今回のテーマなので原理解説は省略します。
要は調理器具が大切ということで、言い換えれば鉄製のダッチオーブンでは、本ブログの適用は無理で、追加で鍋底に犠牲になる敷野菜か、網で浮かせてやる措置が必要になります。
あと、炉内で何かを焼くとき、とりわけ内部まで火を通すのに時間がかかる食材では「開始タイミング」が重要で、早すぎるタイミング(炎が燃え盛っている状態では、表面ばかり真っ黒に焦げてしまいますし、遅すぎるタイミング(完全に熾火になってから)では、お肉の中まで火が通るだけの火力が維持できません。
超耐熱セラミック鍋を炉内に入れ始めるタイミングとして、丁度いいのは、我が家のようなケチケチ運転(1時間あたりの薪消費量が1キロとか)だと、このくらいの炎です。熾火になる薪のもともとの木の種類にもよりますが、炎が完全に収まってからでは火力が足りなかったりしますので。 pic.twitter.com/UAzDjOjPh1
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月5日
このタイミングは、薪ストーブの機種にもよるし(本体炉内にたっぷり蓄熱させて運転することが基本の機種なら、充分な燠火になってからでも、お釣りがくるかなと)、我が家のように朝飯前に立ち上げからご飯作成に持っていけるような機種でも、もとの運転状態の火力、それから薪になった木の種類(広葉樹か針葉樹か?等)にもよります。
ちなみに、今回のブログでは、安い(密度の重くない)広葉樹の薪を使って、我が家としては比較的強めの、天板でパンが焼けるくらいの火力で運転してましたが、パン焼いてからちょっと、動画撮影の準備にモタついて時間経ったので、弱い火力になってからです。
でも、超耐熱セラミック鍋が優れているのは、けっこう、許容幅が大きい、とりわけ強いめの火力への許容幅が大きいのです。早め、早めで炉内に投入しても、取り出す時間を早くするだけで、けっこうなんとかなります。だって、焼き芋って、のんびり焼くイメージじゃないですか?そのあたりが鉄鍋のシビアさとの違いです。
朝から、薪ストーブで超簡単クッキング♪ まずは炎がボチボチ良い感じに収まってきたところに五徳をセットします。 pic.twitter.com/ijnIHbmQvF
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月4日
あとタイミング以外に五徳は大切で、安定したものを使うのが吉です。弊社提供のオリジナル改良版の場合、ここが制約で、市販のものでは良いものがありませんでしたので、ユーザーさんからのニーズに応えるべく、鉄工所さんとあーでもないこーでもないと議論と試作を重ねて0.5ミリ寸法まで追い込んで作ったステンレス製専用品(税込み12,320円)があります。
続いて、蓋で密閉できる超耐熱セラミックのお鍋を、炉内にセーット!! pic.twitter.com/LlVGTsNKcX
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月4日
完全に熾火になってからで良ければ「上部オープン」、つまり蓋ナシでも良いのですが、燠火になってからでは火力(持続時間)が不足する場合は、炎が上がっているうちから炉内に投入しなければならず、その場合「煤」が炉内を舞っている状態なので、蓋ナシだと煤で黒くなってしまうのです。
超耐熱セラミックのお鍋を炉内に仕掛けて、火力と内容物によりますが、10~20分、今回も適当ですが12分くらいですかね、いよいよ取り出しです!手袋はよほどしっかりします。 pic.twitter.com/koopEyWJKT
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月5日
鍋を仕掛けたあとは、基本的に何もせずに、ただ待つだけで良い、超簡単便利なのですが、取り出しだけは、ものすごく大切です。タイミングは、超耐熱セラミックの場合、早くて7分、長くて20分程度、まあ「ジュージュー」を聴いて感覚で良いと思いますが……
取り出しの手袋は、最低、軍手+溶接手袋の二重、鍋を持てるのは数秒が限度
ここは、ものすごく重要です。なにしろ炉内に10分とか入れた鍋の温度って、半端ないです!!鍋が木材に触れると、その木材が焦げます!!
引き上げたお鍋は、しばらく余熱……というか、熱すぎて、ここから、あまり動かせないのですよね(笑)ストーブの天板開いてますが、煙も出ないのでちょうど良いのです。そして、いい匂いがします!! pic.twitter.com/tL234Bi8j1
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月5日
炉内から出した状態では、物体としてあまりに危険なため、食卓の上に持って行くまで仮置きできる場所に置いておくのが吉です。充分に温度が下がったら、食卓の上に移動させましょう。
超簡単薪ストーブ炉内調理、いよいよ、テーブルの上に開けてみましょう!!さて、出来栄えや如何に?!! pic.twitter.com/09jxyx4Hca
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2021年1月5日
この動画でも、木の鍋敷きの上に網を敷いてあるのは、鍋の熱さへの警戒です。ええ、それだけ、何度もイタイめに合っているということです(笑)
冒頭写真ですね、切ったらこんな感じです。
中までジューシーに火が通っていて、超美味いです!!我が家では、手抜きなんだけど、最高のご馳走です♪ 鍋は焦げますが、超耐熱セラミックなら、たいてい金タワシOKなので問題なく洗えます。
そのようなわけで、忙しい方にほど、薪ストーブ調理、お勧めしたいのですが、当ブログは一貫して、そのような姿勢で書かれているので、もちろん、今回とほとんど同じ内容のご紹介は、以前にも複数回、書かれております!!
忙しくしている時ほど、確認が大事!!!
↑これが、本当の今回のテーマでした!!(笑)考えてみて欲しいのです。凡そミスというものは、わかって(もらって)いるつもり、知って(もらって)いるつもり、のまま「出来ているもの」という前提で動いてしまって、それで発生するのがほとんどではないでしょうか??
忙しい中であるほど、すでに分かっている、できているつもりでも、ポイントは端的かつ慎重に絞りつつ「改めて確認」「大事なことは何度でも確認」、お忙しいあなたさまも、これをテーマに、どうか、本年もますますご活躍下さいませ!!!
以上、遅くなりましたが、かつてない大変な時代の、新年のご挨拶でございました。それでは、また!お元気で!!