本日、建国記念日でありますが、わたくしの誕生日でもあります。「休載します」と言った舌の根も乾かぬうちに、なんだ?というお叱りも覚悟のうえで、どうしても書かねばならぬ理由が冒頭写真です。
ますます、なんだこりゃ??と思うかもしれませんが、干物三種を家族皆で分け分けして食べているところです。上から時計回りに、あじ(土佐湾産)、レンコ鯛(土佐湾産)、塩さば(ノルウェー産)。皿に分ける前のところはこんな感じ。写真を撮ろう、ブログに書こうと決めた時には、家族がすでにパクパク食べておりました(笑)
一応、焼いているところも、かろうじて写真に撮ってはありました。iphone SE優秀です。そういえば、お友達のガヤさんもSEでしたし、あらさんもそうだったと思うし、私のお客さんのかなりの方がSEですね……
それはともかく、この三種の干物が「とても美味しいご馳走」なのは分かっていましたから、もちろん、最高の熾火を整えて(具体的にはケヤキの細割で火床を作ったうえに、サクラで火力を調整してあります)焼き上げはしましたが……
それにしても、あまりにも美味しすぎて。これは皆さんに、どうしても、絶筆を曲げてでもリコメンドせねばなるまいと!!
そういうリコメンドものの記事は、前々前々回くらいにも書きました。
aiken-makiss.hatenablog.com 今回も同じ流れでして、私のユーザーさんからのリコメンドです。どんなユーザーさんかと申しますと、こんなストーブを設置されました方です。
これをご覧になったら、私のユーザーさんになっていただいた方には「??」が頭の中に一杯灯った方もいらっしゃるかもしれません。そうです、これ、お得意の「MD80Ⅱ+iGブースター」モデル及びモキ製作所標準炉壁炉台ではあるのですが、あまりお勧めしない「かまどモデル」(プラス税抜き2万円)かつ、ゲート付きです。
「かまどモデル」は、このユーザーさんたってのご希望、どうしても、ということでしたが……結果的に大正解で、このユーザーさん、調理器具として土鍋(耐熱セラミック)系大好き、次は鉄(やたら重いやつ)大好き、一方でアルミほとんど皆無、というお方でして……
いや、さすがに、いつも天板穴部開放では……ということで、私もとっておきの銅鍋をリコメンドしておきましたが、炎からの熱を直に、かつ常時当てることのできる「かまどモデル」なら、土鍋系メインでも暖房にガンガン焚いているうちに使えます。ご飯も炊けます!!
ちなみにいくら高出力型ストーブでも、薪ストーブ天板(穴のないタイプ)と土鍋系の調理器具って、ある意味、相性最悪でして……
aiken-makiss.hatenablog.com 二度とやるまい、という感じなのですが、天板に穴が開いていれば土鍋系バッチリです。ただ、それでもご飯炊くには、かなりの高出力が必要でして、一方、土鍋系に比べて熱伝導率が極めて高いぶん、炎のコントロールを要求されてとても難しいですが、おそらくこのユーザーさん初のアルミ系調理器具「羽釜くん」が登場したわけです。
どんどん長文になってしまって申し訳ないのですが、一応、ユーザーさん向けにも、覚え書きとして、熱伝導率の高いアルミ系調理器具を用いて直火で炊くときの、大屋流の高度薪ストーブ運用のポイントを挙げておきます。興味ない人は丸っと読み飛ばしてください。
- 薪は上記ブログ同様、パーッと火力が盛大に上がって、速やかに燃え尽きる針葉樹系のもので構成します。量も大切です。良いタイミングでちょうど燃え尽きる量にしたいところです。
- 炎が上がり始めたら、アルミ羽釜をセットして炎の勢いが増していくに任せて、沸騰するのを待ちます(「はじめチョロチョロ」)。
- 沸騰し始める頃に最大火力、盛大に燃えているのが理想です(「中パッパ」)。このとき生じる強力な対流で、米粒が立つようになると期待されます。ただし、それも水が液体として存在し、グツグツ言っている間に限ります。
- 液体の水がなくなっても強火のままだと悲劇にしかならないので、その頃には炎が急激に収まっていることを期待します。もし、不幸にして炎の勢いが収まらなければ、潔く天板に蓋をして(かまど運用停止)その上に置き直すのがよろしいかと思います。
- 炎がかなり収まって基本的に熾火になっている弱火状態を保って、水分を飛ばしつつ、米粒の中まで火を通します。匂いに注意し、焦げた匂いがし始めるころ、あるいは、薪ストーブは熾火状態では非常に静かですから、耳を澄ませて羽釜から鳴る「ピキッ……ピキッ……」という囁きが聞こえたら火から下ろします。
- 適宜(15分程度かな)蒸らして、出来上がりです(「赤子泣いても蓋取るな」)。
土鍋ならもうちょっと気楽に、いきなり強火の状態の炎にかければいいし、沸騰した途端に天板に蓋をして、直接炎を当てない状態に置き直せば足りるのですが、穴にジャストサイズの土鍋でもなければ、これだけ高度な運用をしなければならないので、私は「かまどモデル」よほどお好きでもなければ推奨しないのですが……普段は穴に蓋をするために生じる天板の「段差」がどうにも邪魔ですし……
でも、このユーザーさんは違いました。迷うことなく、きっぱり、はっきり「かまどモデル」。私は「あ……はい。」という感じでした。それだけ「食べる」にこだわっているわけです。
そして、ゲート、普段は「要らないと思いますよ?生き物ですから、危険かどうかは本能的にわかります」と申し上げるのですが、このユーザーさんの例では「あ……はい。そうね、そうですよね」という感じ。なぜなら……
この男の子。これ、私にしてみたら最大の誉め言葉なのですが、この男の子、人の言うことなんて少しも聞きません。自分が「やりたい」と思ったら、実際にやってみるまで絶対に譲歩しません。なんでも大人と同じように触りたがります。
そこに、こんなストーブなんて面白いものがあった日には「触っちゃダメ」なんて通用しません。とにかくもう、ガッチャガッチャやってみたくて仕方ない。やらないと気が済まない。ゲートは、ストーブ本体に触れない分、その溢れんばかりのエネルギーを安全に分散させるに格好の「スケープゴート」です【追記2月12日;文字通り「スケープゲート」ですね(笑)】。
ちなみに、この子のさらに本当に賢いことに、ゲートは自由に開け閉めしても、本体には決して触ろうとしないのです。お母さんの言いつけを守って……さらに言えば、ホントすごい「教育」というか、やっている学習教材とかも嬉々として説明してくれて、将来どうなることかというか、あまりの賢さにもビックリだったのですが……
この男の子の存在、性格を設計下見の段階でイヤというほど(笑)知っていましたので、ゲート大賛成。オムツも外れない男の子でこの「たくましさ」、「しっかり具合」というのは、私の常識や経験からしたら「あり得ない」レベルで(女の子ならありますが)、こんな男の子を産み育て、これから世に送り出していこうというお母さんが、冒頭の干物を私に「是非」とリコメンドしてくれたユーザーさんなのですが……
こんなところにお住まいです。高知の山奥。このたび大都会から移り住んで田舎暮らしを始めたIさん。
最初、お話を伺った時には、正直「どうかな?」と思ったのです。大都会から高知の寒い山奥へ、借家、古い日本家屋での薪ストーブ……自然環境的に薪ストーブは合うというか、家の性能を踏まえて厳しい寒さの中で暮らしていくのに必須なことはわかりましたが、断熱二重煙突は難しいというか、そもそもIさんご自身も言っていましたが自分の家をいつか買うまでの仮住まい。
最初からハゼ折りで行くしかなかろう、とは思っていましたが、実地設計してみれば案の定。いろんなことを考えて、設置するなら「ここ」しかない、しかも、二重になっている屋根と屋根の間の壁を抜かなければならない。
構造部材との兼ね合いから、室内側は天井いっぱいの高さで抜いて、屋外側は下層の屋根すぐ上の高さです。ハゼ折り用の小さなメガネ石で本当にギリギリ、断熱二重煙突に対応したメガネ石では絶対に入りませんでした。
壁を抜いて煙突が外に出てからがまた大変、支持する構造が何もありません。屋根をかわす横引きも「長さたっぷり」、それに見合って立ち上げる長~い煙突、しかも建物側に求めることができる支持点は極めて限られており、そこは大工さんが現場の汎用資材現物から「どうすれば固定がより確実か?」知恵を絞ってくれました。私もこんな資材があれば潰しが効くだろうと手配をしてあったのが生きました。
ただ、こういう現場、いくつも経験して思うのですが、やっぱり「大工さん」次第です。正直、大工さんのレベルの差は、かなり激しく、このIさんのケースでは本当に善い大工さんでしたが、そうでないときもあって、そんなときは仕方ありません、私も「結果に責任を持つ」以上、ユーザーさんが呼んだ大工さんの質に文句を言っても始まりません、不足は自分自身の身体を張って補います。そのあたりもなんというか、ユーザーさんのご縁の力というか、そんなものが現れるように感じます。
ただ、ハゼ折り煙突は、断熱二重煙突に比べれば、設置の負担が、建物への支持重量負担も費用的負担も、現場の大工さんへの負担も、ものすごく少ないという意味で、非常に優れた煙突です。大工さんがイマイチでも、たいてい何とかなります。このケース、もしも断熱煙突でやりたければ……少なくとも保持金具は特注品を作らなければならならず、非常に高くつくことになる例でした。
ただし、ハゼ折り煙突の採用で軽くなった負担は、そのぶん、運用時にユーザーさん自身がカバーする必要があります。ここでモキ製作所の薪ストーブの高性能が生きます。例えば、本体から15センチ離れたシングル煙突部の表面温度は巡航運転時(天板温度200℃以上)で160℃を切らせて無煙運転することができます。ユーザーさんはちょっと大変ですが、やり方によっては、そういう運用が可能なのです。モキならではです。
大工さんと工務店(この人も都会出身の方でした)の努力によって、出来上がった煙突&薪ストーブ設置は、総費用として相当安価(普通に薪ストーブ屋さんで依頼した場合の、普通の薪ストーブ設置工事に比べれば間違いなく半分以下【追記2月12日;壁抜きを前提とした比較として。雨漏りリスクを承知で屋根抜き真っすぐにした場合の断熱二重煙突による総費用とは別】)にして、当面の住まいという条件を満たしつつ、ずっと住み続けても設置の物理強度として何ら問題ないものになりました。
ハゼ折り煙突は、別に古い(ないし伝統工法的)日本家屋だけの適用とも限りません(一番多いのは、やはり煙突保持の物理の問題から、そういうケースですが)。札幌での事例、小さいけど、こだわりと夢が詰まったこの新築ログハウス、私がリコメンドしたのはハゼ折り煙突によるプランでした。
ハゼ折りをリコメンドした最大の理由は、この屋外部からの立ち上がりの保持の難しさにありました。ログハウス特有の「セトリング」のために、下部のログ壁に重量支持を求めることはできない。メガネ石の枠と、破風による固定のみでも対応できるのは、やはりシングル煙突のみでした。
あとはコストです。こだわりに満ちたログハウスは、ユーザーさんご自身が相当手を入れることで、かなりの低コスト化を図っていましたが、それでも薪ストーブに回せる予算は極めて厳しい状況にありました。溶接シングル煙突でも高価すぎてコストパフォーマンスとして意味ありません【追記2月12日;正確には溶接シングルでは最後までシステムが組めないのです。二重煙突への「つなぎ役」が前提。性能的には材質耐久性とタール漏洩防止を除いてハゼ折り煙突と比べた優位性がなく、重くて、優位性がないわりに非常に高価です】。
そこで、かねてからどうしても実現したかったという薪ストーブ設置に向けて、限られたお金をコンサルティングとしての愛研大屋に投入する一方で、あとはハゼ折りの軽量の利点を生かしてご自身で設置をやってのけ、これまた普通に薪ストーブ屋さんに薪ストーブ設置を頼んだ場合の半分以下の総額で設置を実現させてしまいました。
お得意の「MD80Ⅱ+iGブースター」で美しい炎を上げる薪ストーブ、冬の北海道の厳しい寒さの中でログハウスで楽しく暮らすための装備として、非常に格好良く収まっています。倍の費用をかけて導入したような薪ストーブと比べても、何ら遜色ないかと思います。
ちなみに、こちらの札幌のお客さん、Tさんもとても素敵な方で、行きつけのお店から取り寄せて頂いたスープカレーもあまりにも美味しかったですし……
新千歳空港で「もしよろしければ、寄ってみられたら良いですよ~~(笑)」とリコメンドされた、こちらのお寿司屋さんも、ホント寄って良かったです。短い時間でしたがTさんご夫妻との楽しい時間で充実した札幌行きに、さらに幸せを添えてくれました。
メニューこんなの。私に薪ストーブご依頼頂く方って総じて舌が肥えていらして、その方に「変わってますが美味しいですよ?」と勧めていただいたなら、それは行かねば!大切な社会勉強です 笑 pic.twitter.com/WNEIxyIzlU
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) January 30, 2019
ニシンと、ホッキ貝をいただきました。搭乗にはギリギリ間に合いました。無理めでも良かった良い経験。職人さん、こっちが「急ぎでお願い出来ますか?飛行機に間に合うかどうかなんです」とも「それはわかりません」とつれない。でも味はやっぱり確か。ネタが甘い、すごい。なるほど。 pic.twitter.com/LYmchUrDpE
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) January 30, 2019
さて、このようなハゼ折り煙突のリコメンドは、普通の薪ストーブ屋さんなら絶対というほどやらないと思います。煙道火災や、酷い場合は日常運用での煙突からの輻射熱に起因する事故発生リスクは、断熱二重煙突に比べれば間違いなく高く、そもそも商売的にも、さっぱり儲かりませんから(笑)
でも、私の中では「ここは……どうしてもハゼ折り煙突でしょう」という結論に至るのは、特段珍しいわけでもありません。こちらの方も、一見そうには全然見えませんが、ハゼ折り煙突による設置、コストは私が煙突設計までやった事例では本当に最小だと思います。
こちらのケースでも、私がハゼ折り煙突をリコメンドしたのには相応の理由がありました。もう詳しくは書きませんが、やはり建物構造上の強い制約(同時に、防火面での優位性の高さ)と……
そして人、ユーザーさん本人の人的要素です。三重県津市とはいえ、自然豊かで、充分に寒い環境下で暮らすことを選び、何でも自分でやってしまえるくらいの逞しさと、自然生態系に対する深い問題意識を持ちつつ、幅広く色々取り組もうとするNさんには、極端な低コストだけど使い手を選ぶハゼ折り煙突の方が、トータルで見て「らしい」と感じました。
このように書いていくと、あたかも私が、ハゼ折り煙突ばかりリコメンドする、薪ストーブ屋にあるまじき「ヤクザな薪ストーブ屋(笑)」に思われるかもしれませんが(ちなみに、ハゼ折り煙突では、ステンレス色なのか、黒色なのかも安全上重要な要素でして、そこも使い分けているのです。そんなヤクザなストーブ屋もいないかと思います(笑))……実際には、断熱二重煙突をリコメンドする方が、やはりずっと多くて。
同じような壁抜き煙突ライン、和室にコンパクト設置する事例で、愛知県内のこちらのユーザーさん。
このユーザーさんの場合は、私にとってハゼ折り煙突は「論外」でした。そして断熱二重煙突でも、お得意の「ホンマ製作所Web価格」も採用していません。しっかりとお金をかけた、高級煙突による施工事例です。
コストはもちろんかかっていますが、普通の薪ストーブ屋さんでは、そもそもとんでもないお金をかけて屋根抜きまっすぐで大きなリスクを取らない限り「不可能」と言われた状況でした。そこをモキ製作所の薪ストーブならではの高い性能を生かすことで、弊社の通常価格の範囲内で設置が可能となりました【追記2月12日;もちろん、相当徹底した雨仕舞がなされ、「ここまでやれば雨漏りはあり得ない」レベルまでリスク対策されているのです】。
この案件、なぜハゼ折りでは、ホンマ製作所ではダメなのか?これも建物構造に起因する問題から始まって、使い方についてのユーザーさんご自身の嗜好性、薪の入手環境まで、様々なことを考え抜いて、リコメンドしたわけですが……
この写真が「美しい」かどうか、逆に言えば、もしハゼ折り煙突だとすれば、その設置された煙突の姿が、建物に似つかわしいかどうか??それが「全て」ではないかと。
私がリコメンドする最後の、かつ絶対的な判断基準は、最終的に設置された薪ストーブが、実際に日々運用されている状況も含めて「美しいかどうか」です。
すなわち、ユーザーさんご自身の、それぞれ人生には、ステージというか、ストーリーがあるとつくづく感じます。それは、私が描いたりするまでもなく、どこに、どんな理由で、どんな住まいを選択されるかに、かなりよく現れております。
それはもちろん変化することもあり得て、高知のIさんにしても、将来めでたくご自身の家を新築で建てられる時にも、間違いなく薪ストーブを入れることは断言はできますが、煙突は、管理の手間や運用の制限を考えれば、よりラクな断熱二重煙突のシステムを採用されることも十分あり得ると思います。
私は、そのように、根掘り葉掘り聞くようなことはいたしませんが、ユーザーさんの「これまで」と「今」、さらに「将来」まで、じーっと見させて頂き、この人が今薪ストーブを導入するのに、一番似つかわしい、「この人ならでは」の設置コンセプト、薪ストーブのある暮らしは、どんなものだろう??と、ひたすら考え続けます。
それが、私が「結果保証」を謳うことができる、ユーザーさんから決して安くないお金を頂くことを正当なことと思って頂ける、唯一の根拠ですので。
ここで、日々の暮らしにも役に立つ、一般原則をひとつ。
自分がリコメンドすることで、結果的にその人に喜んでもらいたい、と本気で思うならば、その人のことをよくよく見なければならなりません。モノが善いことも大切ですが、その人に似合っている、よく合っていることこそが、喜んでもらえる本質なので。
逆に言えば、リコメンドなんて今どき誰だってやることですが、リコメンドされる側として、リコメンドしてくる相手側の動機が何であるかを見極める必要がある場合、そのための基準は「たった一つ」しかありません。
私の人生は、本当に幸せだと思うのです。高知のIさんも札幌のTさんも、私にリコメンドする動機を見極めるも何も、私に喜んでもらいたいと思って頂いていることしか感じられません。そして世間基準からすれば、世の中における真偽など大切なことを見抜く力において、とんでもなく有能な方ばかりです。
そんな高知のIさんから、「是非、大屋さんに食べてみて欲しくて!!」と、本当に一生懸命リコメンド頂いた干物が、美味しくないなんて絶対にあり得ません。美味しいことは食べる前から分かり切っていて、だから「今日は特別なご馳走だよ~」と皆を集めて薪ストーブで最高の焼き方で、干物三種、家族に供したわけですが……
「……写真、撮らなくて良かったの?」と、私よりも先に食べ始めた家族から心配されて撮った写真です。あまりにも美味しかったということで。レンコ鯛のプリプリと瑞々しいところ。
本当に、予想をはるかに超えてくる美味しさでした。Iさん、本当に脱帽&とってもありがとうございました。
そういうわけで、長い長い「前置き」は、ここまでです。本題。とっても美味しい、この干物、自然に溢れ、自然共生的な教養も非常に高い、高知ならではの逸品ですが、なんとネットでも手に入ります!!
okaiwa.net 我ながら、意地の悪いことだと思います(笑)ここまで引っ張ったのは「ハードル」です。私の商売のやり方と一緒です。簡単には手に入るようなものに、本当に素敵なもの、善いものはないのです。供給能力は限られておりますので、本当に価値のわかる方だけに、是非、買って頂きたく。
冒頭、わたくし、本日が誕生日だと申し上げました。もう50年近く生きてきて、ようやく分かってきたこと、人生における真実、「商売」ということを切り口にした場合という一面でしかありませんが、誰も頼りにせずに自分の力だけを頼りに戦ってきた人間が、組織の立て直しすらままならず会社そのものを去ることを決めた時に、何を掴んでいたか、その覚え書きでもあります、本記事。休載の「おまけ」として(笑)
毎度毎度のことながら、大変な長文にお付き合い下さいまして誠にありがとうございました。そんな心優しいあなたさまにおかれましても、良いご縁、善い人からのリコメンドが、人生の様々な場面で得られますように。私もまた、二度とない日々を誠実に、大切に過ごしたいと思っております。
それでは、また。寒い日が続きますが、できるだけ暖かくして、お風邪など召されませんように。どうぞ、お元気で!!