
2025年12月3日の夜、この晩はいよいよ本格的な寒波が初めてやって来るということで、外からは、まさに木枯らしのゴゥっと間欠的に吹き荒ぶ音が聴こえます。昨日まで昼間なんて本当に暖かかったのに、急に寒さがやってきました。
本当に申し訳ございません、私の方は公私ともに大忙しで、お問い合わせも何年も前から私から薪ストーブを買うと決めていたという方からのものが続いたり、それにかまけてブログも全く更新しておりませんでしたら、モキ製作所から「大屋さんのお客さんの取材記事を載せたから!」とご連絡を頂きまして……
この素敵な記事の中に、当ブログへのリンクを貼って頂いたのですが、それが真夏の、薪ストーブとは全く関係のない我が家のネコを巡るお話というか愚痴で「いやいや、こりゃマズい!!」と(笑)
それはともかく、青木さん……こんな素敵な、美しい暮らしをなさっているんだと、現在のご様子を拝見できて、本当に感慨深いものがありまして……
青木さま邸の薪ストーブ設置は、私がウンウン唸りつつ設置設計させて頂き、部材を調達し、青木さん自ら見つけて頂いた地元の大工さんの手で施工して頂いたもので、強風が予想される地域でも確実な煙突立ち上がり固定を実現できたと自画自賛、優秀な大工さんに依る所が大きかったですが、私も腐ってもプロ、設置には自信ありましたが、実際に暮らされるのは青木さんご夫妻ですので、さて、どうか?と思っていたのですが……
お見事過ぎて、最初にご連絡を頂いて設置できるまで2年、ああ、その間に仰っていた様々なことは、全部本当だったんだと、その熱い情熱、想いの尊さのようなものを思い出して泣ける思いがしております。薪ストーブのプロとして私が目論んだこと、それ以上の美しい暮らしぶりが記事から読み取れます。
そもそも薪ストーブは居住空間を強力に暖めてナンボです。
モキ製作所の薪ストーブは居住区間への圧倒的な熱の取り出しの良さを誇ります。そりゃ火室から居住空間までを隔てるのは鉄板1枚だけですから。煙が非常に少なくて、部品交換実質不要(扉の開閉感覚を保つにはガスケットの交換はどこかで必要かも)、ノーメンテナンスで脅威の耐久性(想定寿命30年)を誇りつつ「炎から鉄板1枚だけで室内」を実現しているのは、世界広しといえどもモキ製作所の薪ストーブだけです。
そして私の、ほとんど全てのユーザーさんが「どうして私にご依頼頂いたのですか?」という質問に対して口を揃えて仰るのは
モキ製作所の薪ストーブは『燃料を選ばない、何でも燃やせる薪ストーブ』だから。
もちろん私も普段から、そのメリットを最大限享受しております。
日曜朝は大好きな #音楽の泉 を聴きながら薪ストーブで淹れたコーヒーを愉しんで、炎の眺めにも癒されながらネコさんもちゃんと暖まってくれているのを見て安心してる。しかもこの燃料はご近所から処分を依頼されて引き取った庭木の幹(長期間野ざらしで充分枯らしてもらっている)。恵まれているなと pic.twitter.com/85p7hsoc1w
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2025年11月23日
逆に言えば、薪ストーブの導入を躊躇される理由の大きな一つが「広葉樹のナラのような一般に高価な薪を調達して運用しなければならない」という現実です。もちろん混ぜる程度なら針葉樹なども燃やせる場合がありますが、主燃料にしてしまうと薪ストーブの寿命が短くなってしまうなどの問題が、通常はあります。
燃料の種類による本体への悪影響の心配がなく、竹ですら燃料に出来るモキ製作所の薪ストーブは、大量の薪があった方が、より幸せに暮らせる古民家などのシチュエーションにおいては特に、ほぼほぼ一択ではないかと私は考えています。そもそも長寿命のスパンが違うのです(通常は、せいぜい10年とか)。
あとは、居住空間に合わせた機種を適切に選定し、煙突を色んなことを考えながら最も安心(使い勝手も、防火はもちろん、防水や耐風に関する家の躯体への影響も)に設置するかが大事になりますが、そこは信頼置けるプロにお任せ頂ければ解決、という部分です。
ただ、その先、薪ストーブを具体的にどんなふうに運用するか?が普段の暮らしにおいては最も重要で、そこがユーザーさんの努力とセンス(お住いの環境ごとの合理性に基づくポリシーの選択、青木さま邸では「比較的大量に必要となる薪を自家調達で全部賄うこと」を中心にしたものでした)に依存します。
このユーザーさん依存の領域が、御自身の目論見のとおり上手く機能したとき、結果的に「美しい暮らし」という情景として実が結ばれるのです。
あと細かい部分で、私としての暮らしのリコメンドを申し上げたのは、なんといってもお料理への活用と、小道具大好きなので銅の薬缶でしたが……やっぱり、嬉しいです……記事拝見して、ああ、こんなにも美しく、楽しそうに……(T_T)
そういうわけで、普段、あーでもないこーでもないと色々考え込んでいる余分なことを、そのままゴチャゴチャ書き散らかして読みにくい長文になる不肖わたくしのブログですが、青木さま邸のあまりに美しい情景と、それを見事に描写なさったモキ製作所取材チームの皆さんに敬意を表しまして、今回のブログはこれでおしまいです。
……改めて書いていて思ったのですが、当ブログの記事は、私自身が感動するなどして心動かされないと書くことが出来ず、ここで述べたモキ製作所の薪ストーブの特性は私にとっては「当たり前」過ぎて、かえって、なかなか記事に出来ないのですが、例えば「薪ストーブってどうなんだろう?」と思ってお見えになる方には、むしろこれでも長いのかもしれませんね……はい、いつも私のワガママばかりで、ごめんなさいm(__)m
また思ったことがあれば……と申しますか、あの……「暮らしの安心」って大事ですよ。こんな世の中ですから……私も、ものすごく頭も心も悩ませております、本当に。切り口も複雑過ぎまして…………とりあえず現実の今の暮らしを楽しく充実させることが大切ということで、昨夜、こんな具合に焼けたお魚、今夜はお仕事帰りが遅くなるので焼いておいたのですが、その写真を置いておきます。

昨夜の作成過程はツィッターで報告差し上げておりました。もちろん、この記事を書いている今も、薪ストーブは強力に私を暖め続けてくれております。
本日の諸々用事と楽器の練習を終えて、晩ごはん作成なう。冷え込んできたし、薪ストーブホントにありがたい……そんな自分を褒められるような大したことは、なーんにもやっていないのだけどね……まあ、ネコも恩恵受けるし、何よりホント暖まる。 #MD70Kiss pic.twitter.com/XEKysIZkOP
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2025年12月2日
明日の帰りが非常に遅くなることが急遽決まったので明日の晩のための魚を今焼いておくことに。成り行きで消えるのに任せるつもりだった薪ストーブに薪を足して火力を上げて魚を焼く。あっという間に対応、この機動性は本当に無茶苦茶優秀。 #MD70Kiss そしてネコさんはさらに恩恵を受けることに(笑) pic.twitter.com/4mF2KbCu0o
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2025年12月2日
モキ製作所の薪ストーブは、このように偉大ですが、私がそれに出会えたのも偶然でした。そのように私は運と偶然によって結んで頂いたご縁だけで生きておりますが、あなたさまにおかれましても、どうか、善いご縁が訪れますように。
それでは、また。お元気で。