【4月8日追記;本記事は「他人に感染させないためのマスク」着用の重要性を訴えるものですが、マスクの性能も高いほうが良いことは確かです。自作可能なマスクの中では、おそらく最高性能を持たせることができるモノの作り方の記事を、冒頭に案内しておきますので(そういう情報にやたら強い妻がみつけてきてくれました)、ご参考になさってくださいませ。】
本日、緊急事態宣言が出されますが、その背景には、すでに、このような逼迫した状況があります。情報ばかり氾濫していますが、このような「現場の状況」について、まだご覧になっていなければ、ぜひ一度ご一読を。
規定の病床数を超えて入院患者を診ている医療機関があるほか、入院できる医療機関が見つかるまで自宅待機をしている方々も多数います。
本来、入院の上で隔離が必要な方も受け入れ先が見つからないために自宅待機を余儀なくされています。
こうした方々の多くは軽症者ですので医療を必要としていませんが、一部の方は呼吸状態が悪化して酸素投与などの医療行為が必要になります。
この場合、受け入れ先の病院を急遽探すことになりますが、感染症指定病床はどこも満床の状態であり、入院を断られることがしばしばです。
先日呼吸状態が悪化して当院にいらっしゃった患者さんは、当院に来るまでに25の医療機関に断られたとのことでした。
特に感染者を受け入れている医療の現場は、「軽症者だけ」のはずだったのに、みるみる重症化する患者さんを、本来診てもらえるはずの指定病院に送りたくても「いっぱい」と受け入れてもらえず、自らも凄く高い感染リスクにさらされながら人工呼吸等のケアを続け、休みも取れず、疲弊した医療従事者の方から、悲痛な声が上がっています。同じ人間ですもの、「やっていられない」って思うのもあたりまえ。
FF外から失礼します
— ジェラトニオ (@I9bRFUHhAUL4wmi) 2020年4月6日
自分も病院勤務で同じ様な事をツイートしました、正直今の病院の現状は善意や使命感で持ち堪えてると思います、仕事を休んで補償してもらえる人がいる中で、病院の現場はリスクだけ背負わされて罵倒されると言う劣悪な環境です、国は医療関係者に手当を出す位してもいいと思います
私も、たいへん恥ずかしいことながら、そういうリアルな状況はニュースで認識したところです。
NHKのニュース
— はゆゆ☆剣道 (@hayuyu_kendo) 2020年4月6日
使命感に燃えて感染のリスクと闘いながら患者と向き合う医師看護師。
涙でました。
稽古がない?なんだそれ?
わたしなんか家にいて感染予防するだけじゃん。
命をかけて戦ってる方々のご無事を祈るばかりです https://t.co/F2WjSHJT0W
ニュース番組の取材受けてた #看護師 さん二人。
— AQUAひよこ (@aqua_hiyoko) 2020年4月6日
祖母と母と暮らしてるが今は寮生活、もし自分が感染してうつしてしまったらイケナイから、と。
もうひとりは、親から仕事を辞めて欲しいと言われてる、と。
それでも誰かがやらなければいけないから……。と。#命懸け だ…と改めて頭が下がる。
看護師も医者も現場に携わる人は使命感で動いている。誰かがやらねばならない、誰かがやらなければならないのです。
— 赤い彗星 (@akaisuisei_z) 2020年4月6日
福島の原発事故のときもそうだった。誰かがやらなければならないのです。何もやらないで文句だけ言う奴最低だよ。
もとの情報サイトは上がっていないようですが、参考に、4日前の愛媛での取材記事。
医療システムの存在、継続が、社会の成立にとって根本的に重要であることなんて言うまでもありません。それを従事者の方々の使命感だけに頼らざるを得ないという現在の状況は、絶対に改善されなければなりません。よって、これ以上感染を拡大させないということが今、「何よりも」優先される必要があります。
そこで、今、誰でも具体的に実行可能なことが2つあると考えます。
www.nhk.or.jp 皆さん、外出時には、必ずマスクをしましょう。↑この動画は、くしゃみに伴う飛沫発生のマスクによる抑制効果を示したものですが、この新型コロナウィルスの特徴は、咳やクシャミなんかではなく、普通に、会話しているだけで感染するということにあります。ご存じでなければ、是非、この映像を。
このマイクロ飛沫こそ、今回の感染拡大の最大の原因です。
なんか濃厚接触というワードが誤解されてるよーな。新コロに感染するか否かはもらうウイルスの数による(1万個なら感染リスクは低いが、100万個なら高いみたいな)ので、手や体がパッと触れ合うよりも、小一時間、マスクなしで会食してマイクロ飛沫を浴び続ける方が感染リスクは高い。濃厚接触=会話。
— 指南役 (@cynanyc) 2020年4月5日
だって、考えてもみてください。今どき、これだけ警戒情報が溢れていて、咳やクシャミがある人がいて、そこから感染するなんて超間抜けな事態は考えにくいでしょう??それが、未だに、普通どころか、医療のプロである人々の間ですら、どんどん感染が拡がっています。本日(4月7日)未明のニュース。
東京 新宿区にある慶應義塾大学病院は、研修医18人が新型コロナウイルスに集団で感染したと明らかにしました。研修医らはおよそ40人で会食を行っていたということで、病院は「医療者として許されない行為で、深くおわび申し上げます」としています。
マイクロ飛沫感染にしろ、口から出た飛沫が何かに付着するにせよ、本人の飛沫が付着した手がドアノブに触れて、そのドアノブを触った別の人から感染が広まるにせよ
そもそも飛沫を発生させないという「発生源対策」が一番重要かつ有効
この基本原則は、強調しすぎても強調しすぎることはありません。
なにしろ、このような衛生対策における基本原則は、日本社会で脈々とした歴史を持っており、例えば1938年に改正された戦前の「工場危害予防及衛生規則」にも、このような強制規定が入っているのです。第34条の2第6項。
工場医は,毎月少なくとも1回工場及び其の附属建設物を巡視し,設備又は作業方法にして衛生上有害のところある場合は,応急処置又は適当なる予防の処置を為すべし.
出典 https://www.jstage.jst.go.jp/article/juoeh/35/Special_Issue/35_1/_pdf
だから、新型コロナウイルスによる感染拡大を食い止めるべく、2省と3都市の住民の全員に対し、公共の場でのマスク着用を義務付けた中国は、結果的かもしれませんが、圧倒的に正しかったのです。
a.msn.com 外出を控えることも大切ですが、なぜ、日本国内で、この衛生対策における基本中の基本「発生源対策としての全員のマスク着用」を、ほとんど誰も声を大にして言わないのか??不思議でなりませんが、もともと環境中の化学物質毒性と産業衛生分野のプロとして仕事をしてきた人間として、せめて、このブログの読者さんだけにでも、お伝えしたく。
人口600万人ほどの大連(中心部は約300万人)などは、官製発表ではもう1カ月ほど感染者が19人から増えていないと強調しているものの、バスや地下鉄は乗車前に検温とマスク装着確認、飲食店は店内飲食禁止、移動制限、マンションの敷地(多くの中国の新しいマンションは小学校のように壁と門で外来者を管理している)に部外者を入れないなど、部分封鎖に近い状態
diamond.jp ちなみに、このような対策の、そもそもの基本的な考え方は「自分自身がすでに感染しているかもしれない」という考え方です。全員が、この考え方を持てば、感染拡大は防げます。当ブログの読者さんでしたら当然ご存じかと思って申し上げてきませんでしたが、もしご存じでない方がいらっしゃったら、是非。
今、誰でも具体的に実行可能なこととして「マスクをつけること」を申し上げましたが、医療の現場で奮闘する方の使命感だけに胡坐をかかないようにするために、もう一つ「できること」は、もし感染しても自力で乗り切れるように、免疫力を高めておくこと。
note.com 「未確定」とありますように、ニューヨーク在住のこの方とご家族は、結局はPCR検査による「新型コロナウィルス感染確定」をされることなく、医療資源を頼りにせずに、自分自身の免疫力で治されてしまいました。私も、もし感染しても、必ずこのように自力でなんとかしようと覚悟を決めております。というか、本質的に自らの免疫力以外に、治療方法、ありませんし……
とにかく医療資源は、本当に必要とされる方のために、出来る限り空けておく、具体的には、医療従事者の皆さんが、使命感だけを頼りに身体を張って必死に仕事をしているという状況を、一刻も早く改善する必要があると考えます。
そしてもちろん、重篤化するリスクがある方は、「感染したかな?」と思えば、無理をせずに、受診をご検討されますよう。判断のご参考に。
www.lifehacker.jp 以上、業務連絡と申しますか、今、一番重要なお願いと、有用と思われる情報提供としてまとめてみました。それではお身体にはくれぐれも気を付けて、お元気で!
【4月8日追記;安倍総理、7日夜の会見で、しっかりマスクについて言及しましたね!!これが、国民全体にちゃんと届けば良いのですが……
おー!総理会見「知らず知らずのうちに周囲の人に移してしまうことで拡大していく。すでに自分は感染者かもしれないという意識を全ての皆さんに持って頂きたい。外出する際にも人混みを避け、他の人との距離を保つ、飛沫を飛ばさないようにマスクをつける等の行動をお願い致します」はっきり言った!!
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2020年4月7日
私たち一人一人にできることは、限られていますが、正しい知識を身につけることで、医療従事者の皆さんを、これ以上疲弊させないことはできます。不安に対しては正しい知識を。正しい知識は得てして冗長ではありますが、だからこそ色んな場面で応用が利くのです。以下の記事もご存じなければ、是非!】