超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

※各記事の画像は選択後、右クリック「画像だけを表示」でオリジナルサイズで表示できます

薪ストーブの天板で鍋をグラグラではなくコトコト煮たい場合のひと工夫

f:id:aiken_makiss:20181109061124j:plain

  本日から、弊社、一泊二日の社員旅行です。本当は、ご相談とかいろいろお待たせして、旅行なんか行ってる場合ではないのですが、一応とはいえ会社の中では「部長」なので、そういう社内行事に参加しないわけにもいかないのであります!

 ……で、バスの車内で、こうして記事を書いております(笑)逆に言えば、いい機会でして、普段、必死にバタバタ駆け回っているような私も、強制的にノンビリせざるを得ない時間なら、普段は夜しか書けないブログが書けるなと。バスの座席でパタパタとキーボードを叩いています。

 

 なにしろ、お伝えしたいことが、いっぱいあるのです。本当にいっぱい。

 

 いい時代になりました。もう何年前になるかな……こんなふうに回線ケーブルもないのに「ルーター」というのを使ってパソコンでその場で情報発信している「進んだ人」を驚愕と羨望を伴って眺めていましたが、今では私のようなアナログ人間でも簡単にやれるようになりました。

 しかも費用的にも高くありません。ちなみに私個人のモバイル運用は、ドコモの「タイプシンプルバリュー」で送受信無料メールとiモードの二つの有料のお天気サービス(予報の違いがあって興味深いのです)で、ほとんど有料通話しないので毎月1500円程度、それにIIJ格安SIMが毎月974円の定額、全部で毎月2500円もせずに、出先からツィッター発信とかブログ更新とか、いろんなことがやれます(動画のアップとかは自宅の光回線から行っています)。本当にいい時代になったと思います。

 ただ、そういう状況は、情報を探す側からすれば、ものすごく大変な苦労をしなければならない事態も生み出しました。ネット上には情報が山のように発信されていて、「それらしい情報」にたどり着いても、それが真実かどうかわからない。探す側にとって価値のある情報を見出すには、すごくハードルが高い時代にもなってしまいました。

 さて当ブログ、および本体Webサイトにしても、膨大な情報を公開しておりまして、それらの一つ一つが真実であることは、書き手である私の存在意義をかけて保証するものですが、これまた情報が多すぎて価値があるかと言えば「部分・部分」になりがちです。ごめんなさい。

 先日、薪ストーブでジャムを作る様子をご紹介しました。

aiken-makiss.hatenablog.com

 でも、このエントリだけでは、どうにも片手落ちでして……なぜなら薪ストーブでジャムを作るなんて、まあ、定番中の定番、その情報自体には「大した価値」はありません……モキ製作所の薪ストーブのユーザーさんを除いては!!

 そう、モキ製作所の薪ストーブでは、コトコトとジャムを作る方が、実は難しいのです。なぜなら、天板温度をたちまちのうちに、焼き物ができるくらいの高温にもっていくことが、あまりにも簡単にできるから。そうなると、ジャムを作っているよりも、こういう運用の方が、モキ製作所の薪ストーブのユーザーさんからすれば、ずっと「見慣れた光景」だと思うのです。

youtu.be 我が家でジャムを作った翌朝のこと、冷え込んで寒い朝になりました。薪ストーブ「MD80Ⅱ」を立ち上げて、盛大に炎を上げさせて、そのついでに太切りした大根を大鍋で火にかけて、2リットルポットが一杯にできる以上のお湯を沸かして、パンも焼きはじめたところです。

 冒頭写真、前日に作ったジャムをパンに乗せて、美味しくいただいているところですが、こんなパンがあっさり焼けるような天板温度が、気軽に、迅速に(笑)達成できてしまう、その素晴らしいまでの強火力こそが、モキ製作所の薪ストーブの「強み」というか、あれもやってみよう、これもやってみてはどうか?という第一の可能性の根源ですが……

 

 麺でも茹でるのでなければ、この火力は、「煮物」には強すぎる

 

  大根だって、やっぱり、グラグラ茹で続けるよりは、コトコト茹でたいじゃないですか。中までしっかり火が通る前に、外側が煮崩れでもしたら、せっかく農家さんが心を込めて作ってくれた、太い立派な大根に失礼ってもんです。そんなとき、どうするか。

 薪ストーブの火力自体を弱めるというのも、一つの手です。モキ製作所の薪ストーブは、立ち上がるのも簡単なら、温度を低くするのも簡単です。蓄熱させる構造がないモキ製作所の薪ストーブは、スイッチを入れればすぐに暖かくなり、暑くなったと思ったらスイッチを切れば温度が下がる「ごく普通の暖房器具」としては、極めて優秀と言えます。

 でも……まだ、パンも焼き続けたいし、次のお湯も沸かしておきたいし、そもそもまだ部屋は暖かくてもいい。つまり、薪ストーブとして、iGブースター必須とも言える小出力(前回のジャム作りの火力)ではなく、本来の火力を発揮してくれたら良い状況ですから、この盛大な炎のままでも、鍋がグラグラ茹っている火力を弱めることができれば一番良いわけです。

 そういう場合には、天板の上で「置き場所」を変えるのも一つの手。薪ストーブの機種によっては有効ですが、このMD80Ⅱ、とりわけiGブースターモデルの天板は、場所による温度の差が少なく、広範囲だけでなく均一で使いやすいことがウリです。

 では、どうするか?はい、ちゃんと手があります。ごく簡単な手が。私のユーザーさんには、全員にお伝えしているはずなので「今さら」の情景かと思うのですが……

youtu.be 網一枚、鍋の下に敷くだけで、火力はぐっと調整できます。薄いものでもすごく効果が大きいですが、網を敷いてもまだ火力が強いようなら、厚めの網に替えたり、網を2枚重ねにしたり……どうにでも調整できます。ちなみに、動画で用いられている網は、それなりに厚い網で、こういう用途で重宝します。

 薪ストーブの天板は、強力かつ面的な遠赤外線の発生源でして、パンを焼くにしても、網一枚敷くだけで「接触」による「伝熱」ではなく、主に遠赤外線で焼くことになるので、厚さや枚数を意識した網の利用は、極めて微妙な差でも、大きな火力調整の役割を果たしてくれます(正確には鍋の遠赤外線の吸収率は材質や表面仕上げによって大きく違いますので、さらに複雑ではあります)。

 

 でも、理屈はともかく、ヒントをもとに、実際にやってみて頂けましたらと。

 

 モキ製作所の薪ストーブの最大の特徴を利用、活用面から言えば、その応用性、守備範囲の広さにあります。知恵と工夫次第で、「欲しいもの」を相当簡単に取り出すことができます。

 ですから、このブログそのものを通してになるのですが、私がお伝えしたいことは「可能性」と「楽しさ」。ありきたりの「ジャムを煮る」だけでも、充分幸せなのですが、こんなこともできる。しかも別に無理もなく、簡単に。

 強火力の動画だけ出して、実際に経験のあるユーザーさんでもなければ、まだ「知らない」ですから、「うわ…すごい火力。もっと優しく、コトコト煮たかったけど……こりゃダメだ」とか思って欲しくなくて、2つの動画をセットで紹介してみました。

 

 必要なのは、「こんなもの」と諦めることなく、あるいは怖がることなく、「こんなことも、できたらいいよね、素敵だよね」と願うこと。ひねくれたり、斜に構えることなく、素敵なものを実現できないかしら?と素直に求めてみること。そうやって誠実に暮らしていれば、ご縁やヒントを引き寄せることもできるでしょう。

 

 すなわち、人生の時間そのものが、限られているわけですが、ごくささやかでも「できたらいいな」ということに満ちた人生であれば、その時間は、愛しく、かけがえのないものになるかと。でも人間、それほど強いわけでもないので、良いご縁、「道具」を得ることで、人生ちゃんと後押しされますように……情報の山から、このブログにたどり着いていただいたあなたなら、きっと大丈夫です。

 車中から、紅葉美しい、長野の山々を眺めながらの更新でした。それでは、また。