しばらく前の、夏のような暑さがウソのように、雨とともに急転直下したこの寒さ。お風邪など召されずにお過ごしでしょうか？
さて、10月も後半、そしてこの寒さとくれば……エアコンなら正直スイッチ入れる気がしませんが、薪ストーブがあれば、ついつい焚いてしまいたくなります。焚きたくなる寒さの訪れがシーズンイン、そういうわけで、我が家、本日から薪ストーブ、シーズンインいたしました。
さて、本ブログでも、すでに何度も書いたかと思うのですが、薪ストーブというのは、ホント、冬の暮らし、冬の寒さを、幸せなものに一変させる魔法のような道具なのですが、とりわけ本ブログは、おもに「美味しいもの」に着目して、それをテーマとしているわけですが……
実際は、料理をする以前に、薪ストーブというのは、もう、充分すぎるほど幸せなわけです。
それをもっとも体現しているのが、我が家の飼いネコ「しまねこ」さんでしょう。飼い主である妻に敷いてもらった専用のお座布団、薪ストーブに火が点いたら、そこが自分のポジションであると、もう当然のように居座って動かないわけです。
ふつうの、単に温度が高いだけの暖房では、決してこうはならない。なぜなら彼女（♀なのです、一応。というか、おばあちゃんですね）は、人間のお布団の上で丸まって寝ている時以外は、決して落ち着きがないというか何かしらウロウロしているか、人間に甘えてくるか……しかやらないので。
たとえば、私が机にパソコンを置いて向かっていると、意味もなく、膝の上に乗りに来ます。この写真は、それをパソコン側から「自撮り」したものです（笑）私がご飯を食べようとするときも、自分にもくれとやってきては、もらえるまで退きません。
こうして、ブログを書いている脇でも（おかげさまで最近、土曜や日曜の仕事が多くて、今日は代休を頂いているのです）、彼女は、畳の敷き物でバリバリと爪を砥いでおります（笑というか、やめてくれ～～～）。
そんな、いつも忙しい、甘えん坊のしまねこが、唯一、呼ばれようが退けといわれようが何をしようが、「そこ」を離れないというのが、薪ストーブの「特別さ」を示しています。
これは残念ながら、実際に（しかも「ちゃんとした」輻射熱型の薪ストーブで）味わったことのある人にしか、わからないと思うのですが、薪ストーブの暖かさって、上質な温泉よりも心地よく、味わっているだけで、心が満たされるものでして……
だから、しまねこは、燃え盛る炎が、次第に収まっていっても、こうして、じーーーっと、薪ストーブの前で寝そべっているわけですが、そんな彼女の様子を見ていると……
この子と居られて良かったな、と。
この子もウチに来て良かったな、と。
「この子」と呼ぶには相応の理由があって、以前も書いたかもしれませんが、しまねこは、野良猫が近所で産んだはいいけど、育てられる術を失って、手の平よりも小さい、目も開いていないときに、妻が保護をして、必死になってミルクを与えて育てた子なのです。
それから、もう……14年か。引っ越しもあったり大変だったろうけど、共に生きてきました。私たちが「カリカリ」と呼ぶ、いちばん安い、1.6キロで500円とか、そんな餌しか与えられなかった暮らし、決して幸せかどうかはわからないのですが……
薪ストーブの前で、じーーーっと、寝そべっている時の彼女は、間違いなく幸せそうです。そして、その「幸せ」を、間違いなく共に味わうことができているという、そのこと自体が、とても幸せなことに感じられるのです。
それが、共に生きるということじゃないかな、と。
薪ストーブを楽しめる季節は、何がいいかって、この「共に生きる幸せ」を感じられる機会というか、ネタが、なんか、やたらたくさんあるのです。たぶんそれは、人類400万年とかの歴史の中で、共に生きることが、同じ炎を囲んで同じ暖かさを共有することと同義だったことに根差しているのでしょう。
そういうわけで、薪ストーブ、シーズンイン。ご挨拶代わりに軽く（？）一本。まさにこの記事をリビングで書いていたら「掃除のジャマ」と妻に追い出されて、お布団に寝そべって続きを打っていたら、その右腕に頭を乗せてゴロゴロいってる「しまねこ」の証拠写真を最後に添えて（タラコくちびる余計ですが（笑））……
ひたすらに「真実」だけを追求する当ブログ、今シーズンも、どうぞよろしくお願いいたします！
