【冒頭追記2020年7月30日;当記事はあくまでもデータ観測に基づくものですが、もう少しメカニズム的にも、今、何が起こっていて、今後どうなるか、だから今はどうすべきか(緊急事態宣言の必要性など)、専門家による「まっとうな」記事はこちらです。とても納得のできる良い記事だと思いますので、挙げておきます。どうぞ恐れず、確かな日常を。】
地方公共団体にアラートを出されるのではなくて、自分で自分にきちんとアラートを出せることができれば、そんなに慌てなくていい。自分にアラートを掛け忘れて飲み屋で大声でしゃべったりするから良くない。そこさえ守っていれば、まず感染しない
どうにも話題になると申しますか、無視して通れないですね……Go Toトラベルも始まって、いよいよ全国に感染拡大が飛び火するのではないか?という新型コロナですが状況解釈がホント難しいと思いますので、これまでずっと見解を出してきた行きがかり上、当ブログも見解を出しておきます。
最初に一言で結論をいうと、なんというか「今から対策強化しても、基本的にはもう遅い」??
……語弊はありますが。今起こっている新規感染者数が、まだこれから、ある程度まで増加することは、もう、じっと受け入れるしかありません。どうやら東京新宿を震源とするウィルスの大規模な増殖と拡散が、6月までには生じていて
jbpress.ismedia.jp Go Toトラベル以前に、すでに地方都市で市中感染をポツポツと引き起こすだけに充分な感染者密度(おそらく局所で1000人に1人を切るくらい、都市平均では5000人~1万人に1人とか?)まで、全国に拡散されているのであろうと。実際、名古屋でも
7月11日(土) 第69例目患者とともに名古屋市内に買い物、食事
7月11日(土) 第70例目患者とともに名古屋市内に買い物、食事
www.pref.mie.lg.jp 解説しますと、二人とも三重県菰野町にお住いの10代の専門学校生の女性。菰野町って実際どんな街か、少しは知っているので言えば、そんな10代の若い学生さんが感染するなんてまず無理な、のんびりした田舎。つまり7月11日には、すでに名古屋(人で賑わう栄、大須あたりだったのかなぁと)は市中感染を起こせるレベルだったわけです。
そもそも新宿でのウィルスの増殖と拡散も、ホストクラブの皆さんが集団検診に応じ始めた頃(6月に入ってから)には、すでに街中に拡散していたとみるべきかと。だって感染が把握され始めてから、いくら「夜の街」対策しても新宿区の感染者数は減らせなかったですから。
「夜の街やホストクラブではやっている」と言われると、本人たちもそうだと思い込んでしまう。ホストクラブでは気を付けるけど、一歩外に出たら「大丈夫だ」と勘違いする。感染は人同士で起きるため、人との関わり方に気を付ける生活様式に本来は変えるべきなんです。でも、メディアはそうした発信をしていない。「夜の街」で遊ぶのは「昼の街」の人で、いずれも地続きにあります。
www.tokyo-np.co.jp 私自身も、反省しなければならないと思っています。新宿の現場は、もちろん守らない人もいただろうけど、本当に一生懸命やっていたのだろうと思います。
辻 ということは、歌舞伎町のホスト業界は、PCR検査を積極的にやる、やっているところを掘り下げてるから陽性者がたくさん出ているという状況が出来たわけですね。
手塚 そうですね。やり方は真っ当な方法だと思うんです。でも、だから、6月の初旬は他の地域では減っているのに、なぜか新宿区だけが増えていくという状況になってしまったわけです。これだけ出るならやっぱり問題あるよねって僕たちも思ったんですけど、理由はわからなくて。
www.designstoriesinc.com 切なくなりますが、人の世の真実を考えされられる、いい記事です。↑インタビュー、よろしければ、ぜひ。
ともかく、現状、3月中旬から下旬にかけて起こった感染者数の全国での増加と、だいたい同じようなことが、今、もうすでに起こっているわけです。おさらいです。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(令和 2 年 5 月 29 日)に示された、当時のまとめ。
3月の中旬にある灰色の影が、日本社会へのウィルスの大量供給です。これは主に欧米からの帰国者によって持ち込まれました。そうして感染拡大しますが「1人の感染者が平均して何人に新たに感染させたか」の実効再生産数は、3月下旬にはすでに低下傾向が明白になっていました。念のため、東京も。
【2020年7月29日追記;覚えていらっしゃったらいいのですが、志村けんさんの訃報は3月30日ですよ??それより前の3月28日とかに発症者数はピークを迎えて(感染日基準です)、その後急激に減少していったわけです。当時、感染が検査で検出されるようになって大騒ぎになって緊急事態宣言は東京で4月7日、全国は4月16日でした。この時には感染拡大は三分の一くらいまでに収束していたのです。】
東京は、帰国者によるウィルス供給の影響を一番早く、多く受けたと思われるので、全国よりも応答は鋭敏ですよね。ちなみにこれは「感染日」であり、実際に把握された新規感染者数がピークを迎えるのは4月11日とか、そのあたりです。実効再生産数のピークに対して、新規感染者数のピークはすごいタイムラグがありましたよね………
さて、そのようなことを念頭にすると、今、起こっていることは、灰色の「帰国者によるウィルスの持込」が、「新宿でのウィルスの増殖と拡散」に置き換わっただけで、3月の経験からすると……
- ウィルスの大量供給が新たに追加されないこと
- 三密防止を中心とする感染拡大防止策が、社会の大勢として維持されていること
この2条件が揃っていれば、自然に収束していくはずなのです。今回、例えば地方都市など「感染者のほとんどいなくなっていた人の集団」に、またウィルスが新たに入り込んだ形にしまっていますし、油断していたこともあるので、一時はどうしても増えますが。
要は、1.は人間社会へのウィルス供給(感染拡大を加速させるアクセル的)要素で、2.は人間社会におけるウィルス減少(感染拡大を収束させるブレーキ的)要素です。その1.と2.のバランスによって、最終的に、どこまで感染拡大が大きく、また長引くかが決まります。
世の中で言れている注意など聞かずに、多人数でドンチャン騒ぎやりながらベタベタのスキンシップする人々も、世の中には一定数いる(ゼロにはならない)ので、そう、すんなり行かないとは思いますが、日本人の大勢は、良くも悪くも真面目だと思います。
連休3日目の25日の人出は、新型コロナウイルスの新たな感染の確認が相次ぐ中、外出の自粛が呼びかけられた東京の都心をはじめ、全国の多くの地域で1週間前の18日の土曜日よりも減りました。
NTTドコモは、携帯電話の基地局の情報をもとにプライバシーを保護した形で全国の人出のデータをまとめています。それによりますと、東京・新宿駅周辺の25日午後3時時点の人出は、去年の同じ時期と比べて46.9%の減少でした。44.9%の減少だった18日の土曜日と比べると人出は2ポイント減りました。
また、渋谷センター街周辺でも去年の同じ時期と比べて37.8%の減少で、18日と比べると2.6ポイント減りました。
新型コロナウイルスの新たな感染の確認が相次ぎ、外出の自粛が呼びかけられたことが影響した可能性があります。
全国の主な都市の人出をみますと、札幌駅周辺が18日と比べて1.3ポイント、名古屋駅周辺が12.7ポイント、大阪・梅田周辺が7.4ポイント、福岡・天神周辺が7.9ポイント減り、全国の多くの地域で人出が減少しました。
www3.nhk.or.jp 連休最終日の日曜日は、土曜日よりも、さらに人出が減ったようです。以上見てきたように、1.のウィルスの新たな大量供給は、新宿では終わっているようですし(今後いつ、どこで、どうやって起こるかわからないので不安要素ですが)、2.の三密回避によるブレーキは、今すぐでなくても、ちゃんと効いてくるので……
ウィルスの側から見れば、「新たな援軍」がない以上、新たに増殖するチャンスも、なかなか(限られてしか※)もらえないので、自然免疫に各個撃破される効果が勝って、いったん増えた感染者数を保ち続けることはできないことになる。
※「新たに増殖するチャンス」を化学屋の感覚でいえば、人間集団の大きさに応じて「反応場」が確率論的に生じるというイメージです。その「反応場」にウィルスが出会えた時だけウィルスは一定数増える。けど人間集団の中にウィルスが居ても、一定のタイムリミット(例えば12日とか)内に「反応場」に新たに出会わなければ、そのまま自然消滅していく……
なお、大切なことですが、2.の感染拡大防止策は、実際には、それほど大袈裟で大変なものでなくても大丈夫なようです。京大ウィルス学の宮沢先生のこちらの動画、ご覧になったことのない方はぜひ。やっぱり生物とウィルスとの関りを見つめてきた第一線の専門家が言うことは違います。ご覧いただけば、きっと希望が持てます。
youtu.be 以上のことは、私自身が、今の薪ストーブの仕事に至るまでには、化学専攻の大学を出て、環境調査という観測データを取得して(常に、限られたものになります)、その限られた情報から「何が起こっているのか?」真実を推定する仕事をしてきた経験があるので、定性的・傾向的に言える程度のことですが……
感染拡大が7月末から8月頭にかけて収束するという具体的な予測は、SNSでの「医療クラスタ」の皆さんが大嫌いな「K値」を用いた、大阪大の物理学者、核物理研究センター長によるものです。こちらの動画でわかりやすく解説してくれていますので、よろしければ。
cdn.tv-osaka.co.jp ネット文章では、適切な「まとめ」がちょっと見当たらなかったのですが、紙ベースだと、週刊新潮は真面目に良かったです。
【2020年7月29日補足;やっぱり良い解説ないので、以下の週刊新潮に記載された、かいつまんだ説明を引用しておきます。
K値は感染の拡大と収束のスピードを測るメーター。ボールを投げた瞬間の速度がわかれば、いつ頂点に達し、いつ落ちてくるかわかるのと同じ理屈です。新型コロナの感染でも、投げたボールと同様に減衰するとの仮定にもとづきK値で分析した結果、どの国や地域でも一定の速度で減衰していくのがわかりました。K値で感染初期の拡大率の変化速度を測れば、その後の新規感染者数、ピークや収束時期を予想できます。
以上、↓の雑誌の30ページからの引用です。私が思うにですが、同じ速度で減衰をさせるために、どの程度の社会的自粛が必要か?という強度が、国や民族によって違うということでしょうか……??世の中には三密回避すら要らないとか、
そんな集団免疫獲得による減衰説もあったり(私個人は、あくまでも三密回避は大事だと思っています)、そもそもクラスター対策(PCR検査結果に基づく隔離)が無用という説得力の高い説もあったり
三密回避は有効だと思うが、いわゆる「クラスター対策」(検査して隔離)は、このウィルスの特性に照らせば無意味ということになる。賛同→高橋泰教授が新型コロナをめぐる疑問に答える 暴露と感染の広がり方、PCR検査の問題を解説 | コロナ後を生き抜く https://t.co/N5UHQWldEH #東洋経済オンライン
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2020年7月30日
難しいですね~~~】
ホントささやかですが、週刊誌なんてまず買うとこない人間がマスコミの中で唯一奮闘してる新潮 @dailyshincho さん応援したくて #週刊新潮 買ったよ!小池知事の問題点を指摘した記事の中の、抗体、自然免疫、想定最大死者数などの解説も、わかりやすくてとても良かった!これからも頑張って下さい!! pic.twitter.com/qFCzDdv4vR
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2020年7月24日
週刊新潮は、ここでも↓ 取り上げられてますね、
www.sankei.com 記事にはこんなグラフが載っています。「第3波」は新宿を中心とする首都圏での感染拡大、「第4波」は、それが全国に散っていったことによるものという理解です。
繰り返しになりますが「第4波」は、ある程度の大きさの波にはなりますね、仕方ない。秋田、こんなんだそうで。
www.sankei.com でも、私は、大阪大の中野先生による「K値」予測、当たるんじゃないかとみています。というか、当たって欲しい……それは、単に感染拡大が収まって欲しいという話よりも「医療クラスタ」の皆さんに考えて欲しいのですよね……
【2020年7月30日追記;中野先生って、思えばやっぱり凄くって。上の動画の中で「少しでも体調に異変を感じたら、すぐ検査に行って」と促しているんですが、K値予測の点では、予測に用いた新規感染者数の観測条件が、予測の後からどんどん変わっていってしまうことになるので、実測値は予測値よりも「上振れ」するのですよね?だから「学者」の看板背負ってやっている自身にとっては不利な状況になるのです。
この手の予測は「観測条件」つまり「新規感染者数」の検出条件が一定でないと、そりゃずれますって……つまり、37.5℃に満たない発熱とか、これまで検出されなかった対象も検査してPCR陽性で「感染者」とかやってたら、その違いだけズレます。倍ズレも普通。傾向は一緒でピークが少し遅れる程度では? https://t.co/TCiIsrqHSE
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) 2020年7月29日
でも、そんなこと構わずに、検査しろと言える、この先生の胆力はホンモノだと、私は思うのです。】
こんな、医療の専門でも何でもない人が考え出した「K値」だとか、その他「ぼくのかんがえた、さいきょうのコロナりろん」みたいなのが、なんで世間にもてはやされるのか??
そのくらい、いわゆる医クラの皆さんの発信(例えば、測定条件が変わった「新規感染者数」のデータの扱いについてほとんど考慮がなく、結果的に重症者数の推移と乖離していることを無視した発信)のありかたに対して、世の中の高等教育を受けた一定数が「おかしい」と思っているということですよ……… https://t.co/7pONPm4BTE
— 楡科榎(今だけプロフィール変更中) (@wohya) 2020年7月29日
ちなみに「K値」を巡って、すごく面白いのが、京大ウィルス学の我らが宮沢先生です!!宮沢先生は、本来は物理屋とは遠い「医療クラスタ」側の学者さんと思いますし、一方で、その専門的肩書が世間にもたらすインパクトも大きいので、どうやら「K値」を世間に紹介するのを所属組織から制限されているらしいのですね?
今回のK値再予測ですが、当てはまるかどうかは、しばらく分からないと思います。7月下旬になったら、ある程度分かると思います。これらは、あくまで予測であり、それを公表するのは、どうなのかという議論があります。特に私がここで述べることは控えた方が良いのでは、という意識も強くあります。
— Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸) (@takavet1) 2020年7月18日
中野先生の考えとは、宮沢先生は当然異なる部分もあるとしたうえで、予測モデルの存在を社会に知ってもらうのは有益であろうということもあるし、そもそも中野先生は世の中のために大変なことをやっていると言いつつ
もう一つ強くお願いしたいのは、このような予測を出されている中野教授を守っていただきたく思います。現実的な予測を出すことすら、とても勇気が必要なのです。勇気を出して発表して下さっている中野教授を責めることは筋違いです。他の先生に対してでも同様です。直接責めることはやめていただきたい
— Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸) (@takavet1) 2020年7月18日
自分としては「発信できなくなるかも」と言っていたわけです、宮沢先生。
おそらく私も今後はいろいろ規制がかかると思いますので、今までのようには自由に発信できなくなるかもしれません。しかし、ちょうどよい潮時なのかもと思っています。私の役割はほとんど終わったと思っています。あとは皆様の判断です。早く通常の生活に戻りますことを祈っております。ご支援ありがと
— Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸) (@takavet1) 2020年7月18日
ところが、そのK値予測について、どうだったのかわかってくると7月18日におっしゃっていた、まさに「7月下旬」の昨日、7月26日になったら
K値予測です。まだ似非科学らしいので、信じないでください。これが当たったら驚きます。 pic.twitter.com/iCDKNDapPI
— Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸) (@takavet1) 2020年7月26日
こんな「誰から見ても正しいこと」を突然言い出すわけです!!(本記事冒頭の図)しかもダメ押しとばかりに
すべて阪大の中野教授の予測です。専門外なのでどうなのかわかりません。
— Takayuki Miyazawa(宮沢 孝幸) (@takavet1) 2020年7月26日
も~~………私は、おっかしくて可笑しくて、大笑いしました。宮沢先生、現代の「一休さん」かしら??と。この可笑しさがわからない方も、一定数(というか、賢い人なのかな?と思っていた中にも、かなり)いらっしゃって、それはそれでなんというか複雑な思いにさせられたのですが……
でも、私は、すごく安心したのです。ああ、これだけの知性と知恵と信念をお持ちの人が、日本の学術界には、いらっしゃるんだと。私も安心して、自分自身の頭で考えて、自らが世の中に対して果たせる職責を果たしていればいいやと。
それはともかく、今、一般人の私達に出来ることは、宮沢先生提唱の
コロナ1/100作戦
ちなみに、どうして「100分の1」なのか?解説しておきますと、上に挙げた動画でも冒頭に説明がありますが、ウィルスが感染を成立させるためには「量」が大切なんですって。一定量のウィルスが身体の中に入らないと感染はできない。
だから、感染を防ぐには、ウィルスの存在を消毒でゼロにまでする必要なんかなくて、身体に取り込んでしまう量をちゃんと減らせれば、それでオッケー!!
私の職業的専門でもあった毒性分野では基本中の基本なんですが(食塩も「毒」です、たくさん取り込めば、実際に死ねます(笑))ウィルスも一緒なんですね~~~
そういうわけで、K値予測が果たして当たるのか??今月末から来月頭に、新規感染者数が本当に減少傾向に転じるのか??ぜひ注目したいところですが……
それよりも、予測が当たろうとも、外れようとも、宮沢先生提唱の「コロナ1/100作戦」を実践して、元気に暮らして、経済を回しましょう!!日本の将来のために!!!
それでは、また。お元気で。
※追記です。「そういう問題じゃなくて、帰省とか旅行って大丈夫なの?」という方にはこちら。いい記事です。