「また、料理の話じゃないのかよ」という方、お許しください。昨日の続きです。昨日「ドヤ顔」で、大きな原木を、安価な電動薪割り機でパカッと割る動画を紹介しました。
で、この続きで、半割したものを、電動薪割り機で、どんどん割っていく話になるわけですが……
とっても安価な電動薪割り機で、大きな原木を割ってみた(うまく行かなかった編)
……むっちゃ恥ずかしい(笑)
でも、恥をさらしただけありまして、この「うまく行かなかった編」から、電動薪割り機、特に安価なものの場合ですが、これを使うときにとても大切なことがわかっていただけます。斧で割るにしても、ナタで割るにしても、これを知っておいて損はありません。
木材って、どこが「割りやすい線」だと思いますか?木には年輪がありますよね??年輪と言えば……ここで突然、甘いもの好きなな方、挙手~~!!
そうですね、バウムクーヘンです♪ あれって、輪に沿って「はがれる」じゃないですか。私、ああやって輪に沿って剥がしながらバウムクーヘン食べるの大好きなのです(笑)
だから、甘いもの好きな方だったら、思わず、年輪方向、つまり、直径方向に対して接線方向というのですけど、年輪に沿うようにして割りたくなってしまうのですよね。バウムクーヘンの呪縛(笑)私、薪ストーブ暮らしを始めた頃、そうでした。森林インストラクターだったくせに(笑)
実は、そんな誘惑に負けるようなことでは「薪ストーブ使い」としては「失格」なのです!!!
バウムクーヘンはあくまでも「夢の中のお話」であって、現実の薪ストーブのある暮らしは、もっとシビアなのです(笑)最小限の力で、薪を割るにはどうすれば良いか。
冒頭写真の薪、ラインAとラインB、なんだと思いましたか?はい、「どちらが割りやすいでしょうか?」という「薪ストーブ使用者」資格試験における出題例です(笑)
パッと見れば「それほど変わらない」と言いたくなるかなと思います。けど、アップで見ると「答え」が見えてきます。この幹の切り口は、ちょっと時間が経っていますから、乾燥で、自然に割れ目が入っています。この自然な割れ目が、どういうふうに入っているか。
そうです「年輪の中心」(動画では「目の中心」と言っていました)から、外に向けて。つまり、直径方向。木材は、この「年輪の中心から外に行く線」が、一番、少ない力で割れるのです。だから、この写真では、圧倒的にラインAで割るべきなのです。ラインBは、もう接線方向になっていて、下手したら割れません。
つまり、斧も、薪割り機の刃も、年輪の中心を見極めて、それを通るように当てる。それがちゃんとできるかどうかで「割ることができる木の太さの限界」というのがまるで違ってきます。
実際は「程度問題」でして、必ず、年輪の中心を通る線でなければ割れない、というわけではありません。木材の硬さに対して「力」が勝っていれば、別に写真のラインBでも割れることは割れます。
でもね、やっぱり、美しくないのですよ。割れ方も、割れ目も。薪を「命」として見るなら、どうせ燃やすから、といっても、最後の最後まで美しく……とか思ってしまうのは、変人なのでしょうか?私(笑)
まあ、ともあれ、きれいに、ラクに割るには、年輪の中心(目の中心)をちゃんと見極めること。動画の木は、幸か不幸か、相当中心がずれている木でした。身をもって「ちゃんと目をみる」ことの大切さを教えてくれました♪
そういうわけで、割る話はこれまでです。次回は割ったら乾かすから……と言いたいところですが、薪を購入されるつもりの方とか、あるいは薪のこと、すでによく知っている方からしたら、この話が延々と続くのはつまらないでしょうから、ちょっと外れて調理の話を。
次回も乞うご期待~~♪