超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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薪ストーブって、ほんとうに暖かいの??②

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 冒頭写真、今朝の写真ではありませんが、朝の写真です。断熱性能「等級3」に満たない我が家、21畳のリビング・ダイニング・キッチンの暖房を担うモキ製作所のMD80Ⅱって、暖かいの?と言われれば「これが答えです」ということなのですが……

 でも、こんなの、薪ストーブの正面だけなんでしょ?部屋全体はどうなの?もし家全体だったらどうなの??とか言われると、こんな写真だけでは説得力に欠けます。

 そこで、実際の数字、つまり計測データとして示せるのかどうか。ちょうど極寒だった今朝、実際に挑戦してみましたのですが……ぶっちゃけ、まず、焚き付け、失敗しました。いや、思わず緊張しまして……面目ない。

 でも失敗は失敗のまま、正直に、そのまま報告してみようというのが、今回の趣旨です。動画も出します。どうして、そこまで徹底的にやるのか??よろしければ、今回の記事の「まえがき」として、昨日の記事もどうぞ♪

 

aiken-makiss.hatenablog.com

  それでは、さっそく、プロとしての誇りを懸けた計測データを(笑)まずは今朝の部屋の外の気温。今回の記事は、薪ストーブの写真がない代わりに、こういう計測データとしての写真が、やたらいっぱいです。その代りに文章は最小限にしますので、お付き合い下さい。

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  この棒状温度計の写真は、ブレたり、ピントが甘かったり申し訳ないです。今朝5時過ぎの外気温はマイナス3℃でした。この時の室内、ちょうどこの写真の裏側にあたる窓際の温度なのですが……

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 8.7℃。冷蔵庫なみ。昨夜は21℃あったのですよ??下の写真を拡大したらホントだってわかりますが。どうですか!!これが断熱性能「等級2」、わたくしの家の性能です!!(笑)

 ちなみにこれは窓際だけの話ではありません。棒状温度計でリビング中央の温度を。

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 8℃ちょうど。窓際よりも低いですが、温度計の誤差を考えたら「こんなもの」。同じ気温と考えていいでしょう。そういうわけで、朝の我が家のリビングは寒いのです。さっそく薪ストーブを炊き付けたいところですが、その前に位置関係。

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 このL字型の空間、リビング・ダイニング・キッチンの合計21畳を毎朝、速やかに暖めるのが、我が家のモキ製作所製薪ストーブ、MD80Ⅱの仕事です。薪ストーブから窓際の温度計までの距離は3m。実際の写真で見ると、こんな感じ。前夜に撮った写真です。写真左上に窓際の温度計が見えます。設置高さは床面から1.3m。右下の影がMD80Ⅱのハンドルなどです。

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 …で、今朝の焚き付けですが、冷え切った薪ストーブに火を点けたのが5時13分です。それだけ覚えておいて下さい。

 「勝負をかけた」今朝の焚き付けが、実際どうだったのかは、5時11分から5時33分まで撮影した、この無編集、ノーカット動画に全て記録されています。大失敗でした。ああ、恥ずかしい……


動画撮影に緊張して思わず焦って……モキ製作所 薪ストーブMD80Ⅱ 立ち上げ失敗例

 で、動画を撮影している20分ほどで、果たして部屋は暖まったのか??と言いますと……

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  ……全然。8.7℃が、9.1℃になっただけ。焚き付けは失敗するわ、温度は上がらないわ……わたくしは、正直、泣きたくなりました。さらに、動画では湯沸しも失敗します。

 動画はこんな感じで撮影されました。得意の「天板の一番手前」、いちばん不利な場所で湯沸しをしたのです。これは撮影終了直後、5時35分の写真です。

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 カメラの都合から22分の連続撮影しかできないことが分かっていた動画撮影。室温と同じく8℃まで冷え切った500ccの水が、それでも、ちゃんと沸騰するところまでもっていける……はずでした。ところが、焚き付けにしくじって……動画終了後2分後のこの時点では、むっちゃ激しく沸騰していました(泣)

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 ……おそいって。薪ストーブのプロとしての誇りも、計測(観測と記録)のプロとしての誇りも、この時点ですっかりボロボロになっていたわたくしですが、まだ、あきらめはしませんでした。

 だって、体感的には、ちゃんと、もう、充分「暖かい」のです。寒いとは感じません。火を点けてから30分弱、正確には27分後の5時40分のリビング中央部の温度。

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 火を点け始めて30分もすれば、もう、すっかり暖かい。これが、普段の「感覚」です。 ところが、窓際の温度計は?というと……

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 ……わたくし、低断熱性能の窓際、舐めてましたわ……全然、あたたまらないんでやんの。会社に出勤する時間は迫るし……部屋はいつものように暖かいのに……思うような計測データが取れず、寒風吹きさらすような心を抱えて、大急ぎで出勤準備をする私。

 気が付けば、リビング中央部の温度は20℃越え。5時50分の写真です。薪ストーブに火を点けてからざっと40分後。

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 なのに、窓際の温度は

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 ……このとき、わたくしは、自らの「負け」をはっきりと悟りました。「薪ストーブって、ほんとうに暖かいの?」という問いに対して、ここまで精緻な実証試験、計測データを示した例は、他には「ない」と思います。比較しようがないわけです。

 だからこそ「圧倒的な」「グーの音も出ない」証拠を示したかったのです。モキ製作所の薪ストーブの「暖かくする」性能には、私は絶対の自信を持っていますから。しかし、焚き付けには失敗するわ、こんな計測データしか取れないわ……

 大変申し訳ありませんが、この問いに対する答えは、「今の暖房」と比較してどうか、という視点で、個別に出されてみてください。エアコンとか現状の暖房で、冷え切った状態から部屋の中央部が暖かくなるのに何分かかるか、そのとき窓際はどうなのか。

 私の「負け」は悟りましたが、参考までに、今日の計測の続きを最後まで示しておきます。火をつけて約1時間後、6時10分にはリビング中央の温度は25℃に迫るまでになっていました。

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 感覚的には、もう「暑い」です。暖房いらない。薄着じゃないと快適に過ごせない感じです。でも、その時の窓際の温度は……

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 ……やっと、ここまで来たか、という感じです。まあ、これ、どうなんでしょうね??私は住宅の専門家でもなんでもないですが、同じ部屋の中で、3.5mくらいしか離れていないけど……とにかく舐めてました。我が家の断熱性能というか、温度の不均一さを。

 でも、エアコンと違って、空気の動きは「何も」感じません。感じるのは、ただただ、輻射熱だけです。そういう空気の流れがないのというのも、窓際の温度を数字として計測する上では不利になったのかもしれませんね。

 快適さから言えば、足元から暖かくて、頭はそれほど暑くなく、むしろ快適なんですが……

 そして、いよいよ出勤する時間になったとき、ようやく、私が見たかった数字が、窓際の温度計に表示されました。火を点けてから1時間10分ちょい。

f:id:aiken_makiss:20170125102622j:plain 窓際を含めた部屋全体が、実際に20℃になっている。暖房としては、このくらい、たちまち達成してほしい感じがしたのです。当然ですが、薪ストーブだけで。こうして結果を冷静に考えてみると、私の方が「望みすぎ」、間違っていたんでしょうかね(笑)

 以上、長くなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?え?薪の量ですか?この状態になるまで全部で3.5キロくらい放り込んだと思います。焚きたい人はもっと焚けば、もっと温度が上がるか、広い範囲を暖房できると思いますが、引き戸で隔たれた21畳だけを暖める我が家では、これ以上焚いても無駄に暑いだけなので(笑)

 そういうわけで、今日は計測結果を正直に示しただけで、記事としてはおしまいです。参考にして頂ける部分がありましたら幸いです。

 ……というか、昨夜から、かなり頑張って準備してデータ取りしましたので(撮影をどうすればいいかって、けっこう試行錯誤を要したのです)、ぜひぜひ、貴重なデータとして、活用してください(泣)

 ともあれ、長大なレポートにお付き合い下さいまして、誠にありがとうございました。明日からは、通常運行に戻ります。

 それでは、また!!