超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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【2020年の始まりに寄せて】人生を美しくデザインしてくれる薪ストーブ

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 昨年、2019年は、実に気象災害の一年でした。その甚大な影響の渦中に今なおいらっしゃる方も多く、今年も果たしてどうなるか??たとえば台風19号の東北や甲信越地方での被害の正体は、そこに停滞していた秋雨前線との複合だったとか、どんなことになるかは、もはや運次第という状況なので「明日は我が身」と覚悟せざるを得ません。

 そもそも一つ前のシーズン、今のシーズンと暖冬で、それも今はかつてないレベルくらいの暖冬とのことで、でもこれからの一年は一転して、超冷夏とか厳冬とか平気であり得るのです。これは今から250万年ほど前から1万年前までの、氷期間氷期の激しい気候変動を経て、ここ1万年ほどは、地球の歴史上まれにみる穏やかな気候が続いていたのが、ここにきて一気に狂暴化、変動が極端化しているような状況だからです。

 この状況をもたらしているのは、おそらく何百万年ものあいだ、少なくとも地球のここ数十万年の歴史の中では確実に、過去に経験のない高い濃度の二酸化炭素など温暖化ガスを含む大気に覆われたことで、地球的な熱収支バランスに深刻な影響が及んで、気候を安定化してきたバランスが崩れて、フィードバック効果も働いていることはもはや疑いがないと思われます。

【追記2020年1月5日;よく考えたら地球環境の変動を扱う学問領域では、氷期間氷期サイクルでの気温変動と大気中の二酸化炭素濃度が連動しているのは「常識」なのですが

polaris.nipr.ac.jp

世間一般ではそうでもなかったですね……そこで「気温と二酸化炭素濃度の連動」を説明しているサイト↑をリンクしました。また、これは私も知らなかったのですが

大気中の二酸化炭素(CO2)は、氷期-間氷期サイクルに伴って変動し、その振幅を増幅させる働きがあるが、CO2が主体的に10万年周期を生み出しているわけではないことも分かった。

とのことで、つまりフィードバック効果としては効くけれども主要因ではない、大気中の二酸化炭素濃度が氷期間氷期サイクルそのものを生み出しているわけではない、という研究成果が2013年に出されているようですね。

www.aori.u-tokyo.ac.jp

ご参考に。】

 そこで、いわゆる地球温暖化対策としての二酸化炭素排出削減になるわけですが(バイオマス由来の二酸化炭素は削減対策の対象になっていませんが、その解説は割愛します)、原子力発電が立ち行かなくなって、安価な石炭火力発電に頼らざるを得ない我が国は、先日のCOP25では「化石賞」をまたも頂くことになりました。

www.nikkei.com

 なんとも美しくない状況ですが、私自身は、これをもって政府はけしからんとか、ダメだとか言いたいわけではありません。なにしろ、これは一つの真理だと思うのですが、人間というものは、まず自分自身が幸せになれなくては、「高い意識」だけを頼りに、他の誰かや、社会全体の幸せのために行動しようなんて、本質的に出来ないものだからです。それでいい、それが自然なのだと思います。

 人間は、個人レベルが、そういう真理に基づいているのに(だから働き盛りのはずの世代による高齢者を狙った詐欺とか後を絶ちません)、コミュニケーション取りながら合意形成しなければならない社会全体では、未曽有の災害だけでなく少子高齢化や人手不足といった、こんな「過渡期」的な混乱の中で、二酸化炭素排出を抑制するために高いお金を負担しても構わないとか、あり得ないかなと。

 そういうわけで「そこはそれ」ということで、 暮らしの中に、デザインや、楽しさや、心地よさを取り入れては?……ということで、薪ストーブいいよという話があって

www.bepal.net

私自身も、普段は、その文脈の中で薪ストーブの設置販売の仕事をしているわけですが、せっかく年始ですので(笑)本当のことを言いますと、もっと大切なことのために、私は、この仕事に人生を賭けて取り組んでいるのです。

 なぜなら、一番大切な問題からみて、本質的に「美しい」のです、薪ストーブは。5000円の薪ストーブでも50万円の薪ストーブでも。一番大切な問題というのは、エネルギーの使い方として、薪ストーブは最も合理的ということです。

 すなわち、化石燃料というのは、文字通り「化石」、2億年前から2000万年前までに生きた生物の遺体が、分解され切らずに、ごくわずか、例えば0.002%とか、そういうオーダーで時間をかけて蓄積された「希少資源」で、使い切れば終わりであると同時に、すごく高度な素材の材料に転じさせたりすることもできれば、エネルギーとしても極めて「高品位」なわけです。

 エネルギーと一言で言いますが、工学の基礎なんですけど、例えば40℃くらいの温水って、人が暖まったり、食べ物を保温するとかには使えるけど、料理に利用するのも無理があるし、そんなお湯がいくら大量にあっても発電に利用するとか現実的には絶対に無理なわけです。そういうエネルギーを「低品位」と言います。

 一方、化石燃料は、その気になれば車を走らせれば飛行機も飛ばせるし宇宙にも行けるし、何にでも活用できる「電気エネルギー」にも変換できます。電気エネルギーまでくれば、人工知能のような凄まじい高度なこともできます。こういうエネルギーは「高品位」と言います。

 だから究極的に無駄、合理的でない、贅沢なエネルギーの使い方を言えば、最高品位の「電気エネルギー」を電気抵抗(いわゆる電気ヒーターですね)によって直接発熱に替えて、それで人間が暖まるための暖房に直接利用するとか、そういう使い方です。

 これも工学の基礎ばかりですみませんが、エアコン暖房というのは、電気ではありますが、あれは外気の持っている熱エネルギーを「冷媒」に蓄えさせて、室内まで運び入れる「熱交換」という比較的高度な仕事のために電気を使っているわけで、だから電気ヒーターによる暖房よりも「エネルギー効率」が高く、電気代も安いわけです。

 電気ヒーターよりもまだマシですが、化石燃料を直接燃やして熱エネルギーに変えてしまう、石油ストーブとか、ガスストーブとかも、そういうエネルギーの合理性からいえば、とても褒められた使い方ではありません。別にそんな贅沢な高品位なエネルギーを「生焚き」して低品位のエネルギーでも充分賄える用途で浪費しなくても、本来もっと高度なことに活用できますもの……

 ちなみに、なぜ電気ヒーターよりマシなのかといえば、化石燃料のエネルギーを電気エネルギーに変換するときには、ざっくり半分以上のエネルギーロスが生じてその分はただ捨てられてしまいますから。だったらまだ、エネルギーロスがないようにその場で熱に替えた方がマシ。

 ともかく煮炊きするわけでもない、人間がただ暖まればいい程度の熱なんて、できるだけ「低品位」、ほかにあまり何もできそうもない、低品位なエネルギーで賄うのが、最も合理的で美しい使い方ということになるわけです。そもそも、結果的に暖房のために排出している二酸化炭素って、暮らしの中で2割とか占めていますから……

www.env.go.jp

 薪ストーブは、この二酸化炭素の排出の2割ぶんをガクッと減らせる、具体的かつ現実的な手段なわけです。もし暖房を薪ストーブだけにできれば、「暖房用途」として残るのはせいぜい、薪割り機や、チェンソー、輸送のためのエネルギー消費に伴う排出くらいで、それはエアコンのように「高品位なエネルギーにしかできない仕事」なので、まあ許されるかなと。

 そこで、薪ストーブの「特別にすごいところ」って、化石燃焼の消費や、二酸化炭素排出を減らすために「生活レベルを落として我慢している」ではなくて、化石燃料や電気エネルギーを使って、二酸化炭素バンバン出して暖房しているより、むしろ、生活レベル、クォリティーとしては「ずっと高い」「豊かになれる」というところなのです。必要コストとしては落とすこともできるのに!

 そもそも薪ストーブのある暮らしって、輻射熱のポカポカ暖房で毎日芯から暖まっているので温泉に行く必要がまるでなくなるとか、均一な熱源や遠赤外線で作る料理が簡単なのに超美味しいとか(当ブログのテーマですね(笑))、毎日火遊びで超楽しいとか(私です)、家族の時間にいつも炎があるとか(わざわざキャンプとか行く必要がない)……

 先ほど申し上げた人間の真理、自分がまず幸せになってこそ、他の誰かとか社会の幸せのために行動できるとか、そういう物事の道理が整ってこそ、人間はもっと大きな地球環境の問題などに有効に取り組めるのですが、薪ストーブってそういう条件を完ぺきというほど見事にクリアしているのです。

 ですので薪ストーブって、別に5000円でも、50万円でも、どちらでも全然、本質的に素晴らしいと、私は思います。ただ、煙の問題を中心に生活環境として、ご近所さんにストレスを与えることは避けるべきなので、その観点からは5000円でいいのか50万円が適切なのか、そういう問題を考える必要があるとは思いますが。

aiken-makiss.hatenablog.com

 ですので、薪ストーブの価値を「インテリアとして美しい」とか「楽しい」とか「心地よい」だけで語ってしまうのは過小評価と申しますか、もっと大きな時代の流れの中で、世の中に先がけて、あるべき姿として「具体的な一手」を自らの意思で打つ、具体的には

  1. 自分自身や家族の暮らしのクォリティーを高くして、豊かさを増して、自分がまずちゃんと幸せになる
  2. 今まで化石燃料や電気に頼っていた暖房エネルギーを薪ストーブによってバイオマスに代替して、地球温暖化対策に具体的に貢献する
  3. 幸せを活力に、より善い仕事を通して、他の人をより幸せにしたり、社会全体の幸せのために働きかけをしていく(隣人やネットからで充分)

 そういう人生の「美しさ」、人生そのもののデザインに、すごく活かせることに、薪ストーブの真価があると思うのです。

 美しい人生って、ささやかであっても確かな価値がありますので、「美しさ」って、とても大切な視点なのですが、薪ストーブは、とりわけ現代という時代において、その「美しさの要素」として、誠に申し分ないものであるのです(だからこそ、煙で近所の人から恨まれるとか、絶対に避けるべきなのです)。

 ずいぶん話が大げさだと思われるかもしれませんが、ここでせっかく年始なので、そもそもの「人生の意味」について考えてみましょう。せっかく人間として生まれてきて、じゃあ、何ができるか?ということですが……

 そうは言ったところで、ベートーヴェンだとかアインシュタインだとか、そういう本当の意味での「天才」でもなければ、自身の持っている才能、能力だけで世の中を自分の死後も左右するなんて、到底できません。

 あるいはスティージョブズのように製品デザインに基づいて世の中の人々の行動様式の大勢を変えるなんてこともまずできません。中村修二さんのように青色LEDで社会の製品構成そのものをひっくり返すなんでのもまず無理です。

 実際のところ、私程度の凡人など、人生で大したことなんて何もできないどころか、自分自身の子供にすら、自分の得てきた経験だとか、人生を通して学んできた「大切なこと」、あるいは「自分のように人生で手痛い失敗をしないで済むように」という望みさえ、受け継いでもらうのは叶わないのです、困ったことに(笑)

 要するに、私程度の普通の人にとって、人生なんて、まるで長い長い無数の区間から成るリレーのような世の中の流れの中で、名もないいち走者が、たまたまバトンを受け継いだ一つの区間を走るようなものです。自分の力だけでレース全体をひっくり返そうとか、絶対にできないし(破滅的な悪影響を与えて記憶に少し残るとかはできるかもしれないけど……)、一生懸命走っても「知れてる」わけです。

 地球温暖化対策なんて、まさにそういうこと。自分一人が薪ストーブ使って二酸化炭素排出量を削減ところで、そのこと自体は、地球全体には、見事なまでに「何の影響も」ありません。

 けど「社会の空気」という流れを、生み出す「きっかけ」にはなれるのです。一つの区間のいち走者が「いい仕事」をすれば、それをきっかけにして、チーム全体に有利な流れが生まれていくように。

 すなわち、個々の人間としては、失敗経験も、大切なことも、子供に受け継がせることすら、なかなかできませんが、面白いことに「人類全体」としては、逆の例では世界大戦のように、あんなことやったらもうダメだ、というような「人類の知恵」として、「社会の空気」の形で受け継ぐことだってできるのです。

 2億年とかかけて作られた「貴重な貯金」であり、気候変動の原因にもなる化石燃料を、暖房なんて低品位なエネルギー源でいくらでも代替できる用途のために生焚きするなんてトンデモナイ、もっと有意義なことに使わなければ……と普通の人が普通に思えるような「社会の空気」が生まれてくれば、将来の世代は、それだけ幸せになる可能性も増えることでしょう。

 その空気を生むために、「きっかけ」となる人の人生は、美しいもの、人を魅了するものでなければならないと思います。薪ストーブというのは、ただの暖房器具の一種に過ぎないけど、実は「人生を美しくする」という特別な意味を持ったアイテムですので、私としては、自らの人生を賭けているわけです。

 だって、せっかく、今の時代に生まれた人生ですが、そのくらいしか「意味」って考えつかないんですもの(笑)ちなみに、こんな変なことを言う「薪ストーブ屋」は、薪ストーブを売りたいために、こんな地球環境とかの話を、突然引っ張り出してきているわけではなく、もとから「筋金入り」で「そっち」の人ですので、そこはご心配なく(笑)

 今から19年前、2001年には、私は、例えばこんなことやってました。我ながら、昔から問題意識は一貫しております!!

www.bekkoame.ne.jp

 でもまあ、何にせよ、私の人生って、なんだか自らの意志というよりも、明らかに、単に偶然で転がって、ご縁に助けられて、デザインとして少しは美しいものになってきたか??というのがホント正直なところですので、こんな長文を最後までお読み下さいっている人徳豊かな、あなたさまにも、新たな一年、とびきりの幸運、ご縁が訪れますように。

 そう、笑う門には福来る、今年一年も元気に頑張りましょう~~!!というわけで、新年のご挨拶でございました。それでは、また。お元気で!!