超簡単薪ストーブ調理

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【番外編】信頼性の超高い、切れ者ドブレユーザー「ガヤさん」に反論す!(笑)

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出典:これから薪ストーブを導入する人に伝えたいこと - 薪ストーブで冬眠したい

 

 冒頭写真、当ブログの読者さんでしたらお馴染み「ガヤさん」所有のドブレ640CBです。私はガヤさんの実機をまだ拝見したことはありませんが、いつかお邪魔したいと思っております。

 さて、本日はこちらの記事のタネ明かし。

aiken-makiss.hatenablog.com 我が家を来訪されたガヤさんは、薪ストーブのブログ史上、おそらく最も重要な、以下の記事をリリースされました。これは、実は「モキ」は単なるきっかけにすぎず、モキ体験からインスピレーションを得たガヤさんによる考察こそが、全ての薪ストーブを検討中の方に何よりも参考となる大切な「薪ストーブ本質論」になっています。

www.makifuyu.com

 ついでに、ニッチなモキ製作所の薪ストーブを検討中の方なら気になる弊社オリジナル「iGブースター」についてのレビューがこちら。これも知りたい方には唯一無二の信頼できる「第三者による検証記事」になるのではないかと思います。

www.makifuyu.com そんな素晴らしいレビュー記事を書いていただいて、本当は反論も何もないのですが、信頼できる記事だからこそ、3点について、あえて、ガヤさんのドブレ640CBとの比較を中心とするレビュー内容に真っ向から反論しておこうと思うのであります!!(笑)例のごとく長い記事になりますので、ではさっそく。

 

反論その1;トブレのメンテナンス性は確かに最高。しかし……

 私、何も好き好んでモキ「だけ」を扱っているわけでなく、他にも良いメーカーがあれば扱いたいと常々思っております(求む、立候補)。でも私はモキの実際の暮らししか知りません。そこで他のメーカーの薪ストーブの「実際のところ」について、「中の人」ならではの立場を生かして、事業開始以降、いろんな人に聞きまくってきました。その中で、一つ、確信していることがあります。

 

 普通の薪ストーブとしては、絶対にドブレがいい!!

 

 それこそガヤさんの本質論の範疇かとも思いますが、「どこを取るか」ですが、ドブレは「普通の薪ストーブ」を期待する万人にお勧めできると確信しています。ちょうど昨日も、モキも含めた様々なメーカーの使い勝手を実際に知っている、私が「この人は」と一目も二目も置いている「中の人」からも、ドブレについて、べた褒めというくらい想像以上の評価を伺いました。

 でも「ドブレが良い」というユーザーさんによる「自慢話」はまず聞こえてきません。それは弊社ユーザーさんが沈黙を守っているのとも似ているのかもしれませんが、特に自慢できる何かがあるというよりも

 

 薪ストーブがある暮らしを普通にしている中での「実際の使い勝手」が優れている

 

 要は、スペック性能とか、炎がとびきり美しいとか、そういう要素、要素に着目すれば、ドブレ以上に優れたものは、いくらでもあるそうです(昨日の「中の人」によれば、炎の美しさならネスタ―マーチンが最高、とおっしゃっていました(笑))。でも、自らが実際の生活で使うとなれば、やはりドブレが良い。本質はバランスの良さではあるのですが、そんなドブレの抜きん出た使い勝手を、唯一スペック要素的に表現しているのが

 

 極めて優れたメンテナンス性

 

 なのです。平たく言えば「長年、安心して使い続けることができる」ということなのですが……

 考えてみて下さい。たとえば

  • 部材の組付けにネジが使われていて、熱などで硬くて回りにくくなったりネジ穴や頭が酸化してバカになって、そのうち外せなくなるのでは?という心配がある
  • 誤った使い方での特別修理とかではなく、普通に使っていて、普通にメンテナンスを要する部材の分解組立が難しくて、専門業者に依頼したくなるレベル
  • 煙を処理するための重要な機構なのにペラペラの金属が使われていて何年もつのだろうかと疑問に思う割に、パッと交換できる取付や値段になっていない
  • 普通に使っていても定期的に交換を要する部品がやたら高額

 お金持ちなら、という話は、ちょっと置いておきます。普通の暮らしで、私なら、こんな薪ストーブ、全然安心できません。「寒波が来た、今、欲しい」みたいな、いざという時に使えなくなるかもしれないし、いつも間違いなく使えるようにするためには、相当、予防的な整備コストを投じていないといけません。

 ドブレは、このあたりの信頼性、安心の問題について、あらゆる薪ストーブの中で抜きん出ている。おそらく「パーフェクト」です。それを要素で表現するのが優れたメンテナンス性なのです。

 ガヤさんの記事のとおり、ドブレのメンテナンス性はまさに「五つ星」です。たぶん、スペック的な性能を突き詰めるより、あるいはスペック的な性能を犠牲にしてでも「長期間での実際の使い勝手」を優先させるという、「使い手を幸せにするために、見えない部分を大切にする」設計思想を持っているのだろうと思います。そういう機械は、人を実際に幸せにします。

 話は変わりますが、蒸気機関車D51デゴイチ)は「中庸の名機」と呼ばれたそうです。抜きん出た性能が何もなかったという意味で。実際の使い手、当時の国鉄の現場では、列車運行を何とか守るべく、お互いに蒸気機関車を融通しあったそうですが、その時、現場の人間の間で、必ず言われたのが

 「そっちにデゴイチはないか?デゴイチを回してくれ!」

 D51よりもスペック性能に優れた蒸気機関車はいくらでもあったそうです。でも、厳しい列車運行を守るというミッションを背負った実際の現場の人間が、何よりも信頼し、欲しがった蒸気機関車D51でした。スペック性能を犠牲にしてでも、実際に、確実に必要な性能が発揮されることを第一に設計するという思想は、日本の高度経済成長の奇跡を支えたゼロ系新幹線に受け継がれた……そうです(笑)すみません、私もどこかで読んだ受け売りです。

 私がドブレから感じる「良心」は、そういう種類のものです。だから、実際にドブレのユーザーさんは「普通に幸せ」なのだろうと思うし、抜きん出た「何か」がない「普通に幸せ」だからこそ、この薪ストーブすごい、というような情報発信も行わないのかなと思います。

 で、私が、そんなにドブレを評価しているなら、なぜ、私がドブレを使わないか、事業で扱わないかは最後に明かしますが、とりあえずドブレとモキとの比較です。モキのメンテナンス性について、ガヤさんは、ドブレ同等として「五つ星」を与えました。名誉なことです。しかし……

 

 モキは、どこか分解して掃除したりとか、部品交換したりとか、一切必要ないです。

 

 長年使ってて完全密閉性とか気になるなら、ガラスドアのガスケットロープくらい、もしかしたら交換してもいいかもしれませんが(ただ、はめ込んであるだけでセメントも使っていません)、別に交換しなくても、実用性能、日常の使い勝手は、ずっと維持され続けます(そもそも燃焼原理上、燃焼コントロールにおいて完全密閉性までは必要とされていません)。

 ドブレは確かにメンテナンス性最高ですが、分解を伴う「メンテナンスは必要」です。一方、モキは「メンテナンスそのものが不要」です(ガラス拭いたり、お好みならボディーに耐熱塗装のスプレーをやり直してもかまいませんが……)。そもそも分解や交換すべき部分が何もない、ということです。

 だから、これはドブレがどうのこうのというより、モキが「非常識」「評価外」なのです。モキは星外。なにしろ「メンテナンス性」に該当する管理要素がないんですから……

 

反論その2;iGブースター機のガラスの曇り改善は「大分」ではない

 レビューの中で、ガヤさんは、ガラスの曇りに関して、iG ブースター機について

モキはガラス窓が小さく、かつ曇りやすいのが難点。※iGブースター機は大分改善されています。

   モキストーブはどんな薪ストーブなのか(シリーズ「モキ」②) - 薪ストーブで冬眠したいより

 

モキストーブは基本的にガラス窓が曇りやすい、煤けやすいという弱点があるのですが、iGブースター機ではそのデメリットが大分軽減されていると言ってよいでしょう。 

   モキストーブにiGブースターを付けるとちょっと見える世界が変わる(シリーズ「モキ」③) - 薪ストーブで冬眠したいより

 

 基本的に何も間違っていないし、長時間燃焼を実際にご覧になることができたわけではないので、レビューでウソを書けない慎重な立場から、このような表現はやむを得ないと思うのですが……

 

 iGブースター機のガラスの曇りは、「軽減」「改善」というレベルではなく、ノーマルとは「別物」です。

 

 具体的には、次の論点で関連させてまとめて反論というか解説しますが、ガヤさんの、この表記部分について

 

ガラス窓をきれいに保つ、低出力(空気を薄くして)でゆったりとした炎を出す、というのはやはり鋳鉄製の薪ストーブや最近の高気密化した薪ストーブに明らかに分があります。

   モキストーブにiGブースターを付けるとちょっと見える世界が変わる(シリーズ「モキ」③) - 薪ストーブで冬眠したいより

 

 「モキにしては上出来」、ではなく、iGブースター機は、鋳鉄製の薪ストーブや、最近の高気密化した薪ストーブと比べても、たぶん充分遜色ない「ガラス窓をきれいに保つ」を達成しているのではないかと思っています。

 これは、特に本体入れ替え案件で、実際に長年薪ストーブを使って暮らしてきて、他の最新薪ストーブも慎重に比較検討してきたユーザーの皆さんが、iGブースター機の「極めて強力なエアウォッシュ効果」に驚愕する様子から、私はそのように判断しています。

 

反論その3;低出力(空気を薄くして)でゆったりとした炎を出すのは負けない(笑)

 まあ、ここは、実は論点がちょっと違うのですけどね……(笑)とても大切なことなので、エビデンスを示しながら解説しましょう。iGブースター機のガラスの曇りにくさを報告したこちらの動画(今、気が付きましたが、間違って個人、プライベートアカウントでアップしてしまっていますね(笑))をご覧ください。この炎で5時間後のガラスです。

youtu.be【追記3月6日:上のような「チョロチョロ焚きによる炎」ではなく、我が家にしては珍しい、熾火がある程度貯まった状態からの「大きくてゆったりした炎」の動画もあったので、掲載しておきます。これで、もしもダンパーがあれば、それを絞ることで、かなりイケてる(笑)炎も作れるんじゃないかと思います】

youtu.be

 ここでは、穏やかな炎について説明しますね?iGブースター機なら、このように、空気を絞ってやれば、どこまでも「ゆったりとした」炎を出すことも可能です。そして、このチョロチョロ焚き状態でも、煙だって、超少ないです。

 ……でも、これ、実は「意味が違う」のですよ。たぶん。ガヤさんが言いたいこととは。

 

 「太い薪が、穏やかな炎を出しながら、チロチロ(ゆったりと)燃えるかどうか」

 

 これ、iGブースター機なら、できなくもありません【追記3月6日:ただし煙突に「ダンパー」も必須です。某代理店設置による我が家もそうですが「ダンパーなし」設置では、ガヤさんご指摘のとおりの早い空気の流れが落とせません。ダンパー&高出力で初めて可能です】。けど、我が家の常用出力では絶対に無理です。なぜなら、太い薪がゆっくり燃えるには、炉内に相当な熱量が貯まっている必要があります

 

 事実上、無理です。我が家では。それをやろうとすると、もう、暑すぎて。

 

 まあ、想像して頂いたらわかると思いますが、iGブースター機、この動画のように、ゆったりとした炎を出すことはできます。でも、ここに太い薪を放り込んだらどうなるか??間違いなく、炎は冷たい薪の温度に負けて消えてしまいます。

 基本的に、昨今の住宅に適した常用出力の範囲では、太い薪がゆっくりと燃えていくくらいに充分な熱量、具体的には熾火になりますが、それをモキの炉内に蓄積させるのは無理だと思います。暑すぎて。

 ですので、弊社ユーザーであるEさんによるレビューでも「モキ&iGブースターの課題点やデメリット」として、このようにおっしゃっています。

太い薪は思ったよりもなかなか燃えないのでちょっと細めの木で太い木の燃焼をサポートさせる必要があります。 また、熾火がなくなるとストーブ本体が冷めるのがわりと速いです。(その頃には室内は十分あたたまっていますが。) 

   モキ製作所MD80Ⅱ愛研オリジナルiGブースターモデル)レビュー より

 

 モキは、薪から得られた熱を室内にどんどん放出させる構造です(iGブースター機は、厳密には、さらにその構造が強化されています)。一方、太い薪をゆっくり燃やすには、本体そのものの蓄熱性が必要です。ちなみにガンガン燃やすなら、蓄熱性は必要ないってことも、おわかりいただけますよね?

 ここで、まとめます。要は、あなたが欲しい(あなたに必要な)ものは何ですか?ということです。ヒントになることが、弊社ユーザーEさんのレビューにも、いっぱい書いてあります。Eさんは、本当は、モキとは真逆の性格のソープストーンの薪ストーブがとても羨ましかったそうです。そんなことも、とても正直に書いて頂いてあるので、本当に価値のあるレビューだと思います。

しかし、住宅地で実際には薪のかさが2倍になると家の周囲の景色が大きく変わってきます。我が家も薪棚を作りましたが普通の住宅地の戸建で鋳物や上記の石のストーブを選択すると家の周囲が薪棚、薪だらけになって大変な事になってくると思います。

   モキ製作所MD80Ⅱ愛研オリジナルiGブースターモデル)レビュー より

 

 ……実は、私は、ここに尽きると思っているのですよ。ちょうど昨日、お話を伺ったとても信頼できる「中の人」も、「ドブレは最高だけど、贅沢でもいいなら、一番欲しいのはソープストーン(笑)」とおっしゃっていました。すなわち

  • 薪の入手環境も、煙に対する周囲の許容も、贅沢が許されるなら、そりゃドブレなり、もっと贅沢していいならソープストーンのある暮らしが幸せ(Eさんのレビューに登場する知人さんの暮らしは、どれほど幸せかと私も思います)
  • 薪の入手環境も、周辺環境も厳しかったり、時間的な制約も含めて様々な状況に対応しながら、少ない薪から最大限の価値(調理を含む)を取り出したいなら、断然モキ!

 私が、いくらドブレを高く評価していても、限られたお金と時間から、最大限の結果を叩き出してやろうとしている限り、私がドブレを使うことはないし、森林資源の活用を普及させるという事業目的に掲げる限り、知恵とノウハウ次第であらゆる状況に対応できて、長く安心して安く手間なく使い続けて頂けるモキ以外を扱う理由は、ないのです。

 そういうわけで、反論とかいいながら、実際には「レビューの物理的限界」だったガラス窓の曇りについての見解を除いて、もう、同意!!素晴らしい!!としか言いようがないのですが……(笑)

 最後に、ガヤさんについて、ものすごく感心したところ。「MD80Ⅱ(iGブースター付き)焚き付け」の解説で

ノーマル機と比べるとほんの少しですが、たきつけの量を多く組まれていました。

   モキストーブにiGブースターを付けるとちょっと見える世界が変わる(シリーズ「モキ」③) - 薪ストーブで冬眠したいより

 

 ……いや、別に隠すつもりもなかったですけど、何も解説もせずに、本当に何気なく、ササっとやっていたはずなのに……(その実、本人は「明確に」意識して、ほんの少し、たきつけを増やしていたのです、なにしろ立ち上がりは、やはりノーマルのほうが分がありますので!)

 

 ガヤさん、本当に鋭い、よく見ていらっしゃる!!

 

 出来レースも何もない、ガヤさんと私による真剣勝負(笑)によるレビュー、お互い「真実に誠実であれ」を掲げた二人の共演、いかがでしたでしょうか?(笑)

 私の反論というか解説はともかく、ガヤさんの渾身の現地レポート、本当に価値があると思いますので、また改めて、じっくりお読みくださいませ~~!!

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www.makifuyu.com【追記3月6日:そして、最後にリリースされた以下の「完結編」。この記事、ホントすごいです。特に最後段で論じられた、薪ストーブという道具に期待される役割、本質中の本質論……私、書き手として、完全に負けました(笑)素直に脱帽です。私の長文をご愛読頂けているなら、絶対に満足度高いです。ぜひお読みください!!】

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 できたら、私もノーマルレポート、出しますね(でも、あまり期待しないでください笑)それでは、また!