超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

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普段使いに最も適した「究極の銅鍋」は、これだ!!(と思う(笑))

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【2021年2月9日追記;検索上位でよく読まれている当記事、普段使い想定&網羅的な内容で良いのですが、銅鍋の本当の威力、普通の鍋との違いを「体感したい」場合、ここでお勧めしている「普段使い用の銅鍋」では力不足です。銅鍋の素晴らしさを理解するには、当記事では後半に言及され、こちらの記事にて使われているような「蓋も含めてオール銅製で板厚のある鍋」が真の意味でのお勧めです。よろしければ是非】

aiken-makiss.hatenablog.com

 全国の銅鍋フリークのみなさま、いかがお過ごしでしょうか?

 いや、そんなの私以外に、なかなか居ないかと思うのですが、薪ストーブをテーマにしているように見える当ブログですが、本当のテーマは

 

料理の味は調理器具次第

 

  でございまして、食材をいかに美味しく頂くか??という人類の永遠かつ普遍的なテーマに対して、レシピ以上に重要と考えられる「調理器具」について、論理的に考え尽くそうというのが、当ブログの至上命題であったりします(笑)実際に、当ブログで安定して上位ランキングにいる、こちらのような記事がよく読まれております。

aiken-makiss.hatenablog.com

aiken-makiss.hatenablog.com 今回は、ここで第一位に取り上げた銅製の鍋つまり「銅鍋」についての考察を通して、いかにして美味しく、しかも普段使いとしてラクに調理をするかという観点から、最も適した鍋は何かという問題を、「究極の銅鍋」という切り口で考察したいと思います。

 さて、まずは銅鍋ですが、これ、鍋とか調理器具が好きなのに、使ったことがない人がいれば、ちょっと人生を損していると思います。薪ストーブをきっかけに初めて使うことになった私にとっても、銅鍋は人生変わるくらいの衝撃でした。すなわち

  1. お湯が沸くスピードがものすごく早い(熱を伝えやすい「熱伝導性」が極めて高く、水を包んで側面からも加熱する「包熱効果」も高いため)
  2. カレーに代表されるようなドロッとした流動性の悪い状態のものが焦げつかずにものすごく美味しくできる(同上の特性により、弱火でも、じっくり全体が加熱できるため)
  3. このように早く加熱でき、加熱中のハンドリングもラクなのに、火から降ろしてからの保温性がかなり高い(一定重さあたりで熱を保持できる量「熱容量」が大きいため)

 今、世間にはIHヒーターがあり、1.については確かに銅鍋を超えると思います。けど、それはなんというか、電子レンジと同じですが「強制的に発熱させる」感覚がありまして、人類が歴史の中でずっとそうしてきた「炎からの熱を移す」という自然さの中では、銅鍋は最も早く効率的であるとともに、2.の特性を併せ持ち、3.に至るまでの鍋に求められる特性を万能的かつハイレベルにこなす優秀さには

 

 これまでステンレスのクラッド(異種金属貼り合わせ、具体的にはアルミのような熱伝導の良い金属)鍋だ、アルミのグラビティーダイキャスト(重力鋳造という製法による)鍋だと、いろいろ試して、こだわってきたのは何だったのか??

 

 と、それまでも様々な調理器具で試行錯誤してきた私を愕然とさせるに、充分なものがあったわけです。しかも

 

中古(デッドストック)市場ではありますが、ステンレスの多層クラッド鍋やアルミのグラビティー鋳造鍋に比べたら、比較にならないくらい、信じられないくらい安い。

 

 というわけで、私はハマりまくって、 これまでに購入して試した銅鍋の数は両手に余るどころかそれ以上、嫁さんに呆れられて、夫婦関係を危機に陥れるほどの、まさにフリークとなって、考察を重ねてきたわけです。だって「銅鍋」って一言で言っても、ホントいろいろあるんだもの。

 そこでわかってきたことを、以下、銅鍋に限らない普遍的な調理器具理論とともに公開する今回の渾身の記事。前置きはこのくらいとして、いいかげん本編、順にいきましょう。ブログは短く、簡潔に!!(笑)

論点その1;鍋の形状による守備範囲(得意分野)の問題

 何故、鍋には材質以前に、いろんな形状があるのか、そもそも論を考えるのですが、例えば日常的に使われる同じ「アルミの片手鍋」でも、次の二つの鍋はまるで違うのです。

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 簡単に違いを言うと、左の鍋は、材質としての板厚が分厚く、そのためやや重くて、扱いも鍋掴み(ミトンなど)を要したりします。一方、右の鍋(いわゆる雪平鍋)は、板厚が薄く、そのために軽く、扱いも良い。

 これが、どういう得意分野になっているかといいますと

 

左←流動性の悪い内容物を弱火で長時間煮込む・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・流動性の良い内容物を強火で短時間加熱する→右

 

 鍋の特性でいうと、左の鍋で実現しようとしているのは「包熱効果」、すなわち熱を底からだけでなく、上も含めた周囲全体から内容物に伝えようとしているわけで、その代わりく湯切れ(ある程度のお湯が入った状態から、鍋の底などを濡らすことなくお湯を注ぐことができる)に代表されるハンドリングの良さは放棄しています。一方、右の鍋ではハンドリングは素晴らしいですが、包熱効果は放棄しています。

 こういうことって、今さら私が言うまでもないことですが、ちなみにストウブとかに代表されるやたら重たい高級鍋は、包熱効果を中心に、無水効果とかも含めて食材の味を引き出そうとしているもので、それをアルミ鍋で形状的に実現しようとすれば、「寸胴鍋」のように、板厚を厚くした側面を上部まで立ち上げれば良いことになります。側面を伝って上まで登った熱が内容物を包むように伝わります。ハンドリングが良いかどうかは別として。

 そこで、形状から、普段使いに最も適した鍋を考えると、包熱効果もあって、湯切れを始めとするハンドリングも良い、という高度な中間的両立が求められます。そこで、銅という最高レベルに優れた熱伝導性と高い保温性(熱容量)を生かしつつ、材質が薄くて軽くても、包熱効果が高く、湯切れを始めとするハンドリングの良い性質を、形状的に実現しようとしたら……

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 はい、今、デッドストックなどとして銅鍋で一番溢れかえっている、このタイプ。「カレー鍋」などと言われる形状ですが、上部が狭まった形状から期待される包熱効果による煮込みだけでなく、湯切れも含めて、実際に雪平鍋に迫るハンドリングです。

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 小さなお椀に、いろいろ入ったものを直接注ぎ込むことだって、こぼしたり垂れたりもなくバッチリ(「なみなみ」状態からだと、手が震えると鍋底が濡れます(笑))。ですので、我が家でも、基本的に、この形状の(包熱効果と軽さ、湯切れを両立させた)銅鍋が、大きなサイズから小さなサイズまで各種、各用途ごとに活躍しています(5個とか、考えたらむっちゃ多い(笑))。

 銅鍋の形状の観点からヤフオクの中古・デッドストック市場を見ていると、この「カレー鍋」形状で、板厚をとにかく薄くして、銅鍋をすごく普及させただろう代表的なメーカーが「丸山技研」。板厚0.5ミリに飽き足らず、「0.46ミリ」とか、極限に挑戦していたことがうかがえます。それに続くのが「杉山金属」というあたりでしょうか。メーカーごとにけっこう特徴があるので、ついでに以下解説します(完全に独断です、ごめんなさい)。

 板厚を薄くする路線に対して、板厚1ミリ以上の「高級路線」を歩んだように見えるメーカーが「新光金属」や、あと「島本製作所」。「丸山技研」の鍋は安価で取引されることが多い一方で、「新光金属」や「島本製作所」は高値になる傾向が強いです。さらに板厚1.5ミリとかにも飽き足らず、それ以上、ときに3ミリとか、私からしたらよくわからない分厚い板厚を誇るのが、かの国フランスの鍋です。値段も私からしたらよくわからない高値がつきます(けど、それが本来の値段だろうとも思います)。

 しかし、そういう「高級路線」は、たいてい湯切れは無視です。そこで、板厚による包熱効果も考慮しながら(板厚0.7ミリとか0.8ミリ)、湯切れもハンドリングも両立した「中間的な」バランスを目指したメーカーが、私が思うには「MORICO(モリコ)」のブランドを展開した「森井金属」、それから例えば「鈴木製作所」。いずれも新潟のメーカーでした。

 私が普段使いとして「これは良いな」と感心した鍋は、たいがい、これらのメーカーによるものでした。冒頭写真に上げた銅鍋も「森井金属」によるものです。これらのメーカーは(下請けの場合を除き)基本的に特有の刻印を持っており、製品に刻まれたブランドロゴや字体、それに、残っていれば

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 製品タグがあれば(ヤフオクの写真に写り込んでいれば)、けっこう確実に判別できるようになります。ちょっと(?)経験が要りますが!!

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 ただ残念ながら、今は両社とも存続していないようです。なんとなくですが、銅鍋で「良心的で、いい製品」を自社製造していた会社は、だからこそ、「失われた20年」の間に、儲からずに廃業を余儀なくされていったのか……という気がします。素晴らしい性能と使い勝手を誇った「キャセアース」ブランドを展開していた北勢窯業所が廃業に追い込まれたセラミック鍋の分野でもそうですが……

 ともあれ、そんなわけで、論点その1、鍋の形状に関しましては、普段使いには「板厚そこそこで、包熱効果と湯切れにも優れた形状の、中間的な重さの鍋」を、「究極の銅鍋」としてお勧めします。 

論点その2;鍋の実際の使い勝手としては複数鍋でのフタの共有が超便利!

 包熱効果にせよ、お湯をさっさと沸かすにせよ、フタは重要です。両手に余る数の銅鍋を実際に使っていくうちに、気が付いたことがあります。

 

 普段使っている複数の鍋で、フタが共通して使えたらものすごく便利

 

 私だけでもないのでは?と思いますが、使って、洗って、また入れて、とりあえず置いておいて……などと目まぐるしく展開される鍋の使用場面で、「フタ、どこいった??」は、意外と多いのではないかと思います。「とりあえず」でも良いから、今、何かフタ出来るものが欲しい、という問題。

 ここでフタが共通して使えると、当たり前ですが、すぐに見つかります(笑)もちろん人によるかと思いますが、これはストレスがぐっと減ります。しかも、ここで、フタに微妙な差があれば、「とりあえず」ではなく大切な場面で、使い分けることもできます。たとえば冒頭写真のフタは、サイズは共通ですが微妙な違いがあります。

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 写真左手前、「パイレックス」シールの近くのフタのふちに何かがあるの、わかりますか?これは、フタと鍋本体が密着しないように、浮かせるための凸構造で、フタに3点あって、これで吹きこぼれを防止しようという魂胆です。銅鍋のフタのサイズを意識して買い揃えていくと、こういうものに出くわします。

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 一方、こちらは、そういう凸構造のない、全面フラットなふちによるフタです。こちらのほうが一般的かと思います。吹きこぼれはしますが、ピチっとしているので、包熱効果も蒸し効果も高いです。

 普段はどちらでも使えるくせに、こだわりたい時は、用途ごとに最適化した使い分けができるのは楽しいです。ちなみに銅鍋に限らず、薪ストーブ以前から、いろんな種類の鍋に手を出しては試してきた我が家、フタの共通的な活用については鍋の種類を超えています。ガラス蓋は銅鍋のおまけとして超破格で買えますが、こんな具合に、銅鍋以外でも大活躍です(笑)

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 私が個人的にとても応援している、時代の荒波を乗り越えてメーカーとして今も生き残って事業を継続されている「東彼セラミックス」さんの超耐熱セラミック「トーセラム」鍋、この普段使いのフタとしても、銅鍋に付属してきたガラス蓋は大活躍しています。本来の陶器のフタと用途によって使い分けができて、とても便利で楽しいです♪

 そんなわけで、論点その2、せっかく普段使いの鍋をそろえるのであれば、共通したフタが使えることを意識して揃えれば、調理プロセス全体が楽しく、応用性が効くようになるのは間違いありません。 

論点その3;銅鍋に良いのはガラスのフタか、銅のフタか?

 論点その2で紹介したように、我が家では、フタについてはいろんなことを試すことができます。たとえばこんな片手銅鍋

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 ぴったりとはまっているのですが……やっぱりバレましたかね?(笑)本当は、こんな鍋です。

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 では、製品としても両方ある、ガラスと銅で、フタとしてはどちらのほうが普段使いに適した「究極の銅鍋」といえるのでしょうか?

 ここで、フタについて改めて考えると、本当に奥が深い問題で、理論的には、以下の二つの側面から「包熱効果」を発揮しなければなりません。

  1. お風呂の浴槽、バスタブのフタのように、内容物からの熱が外に逃げないように保温する
  2. 鍋の側面からの連続として、底部からの加熱を上部まで引っ張ってきて、包熱効果を強める

 しかし、鍋などに用いられる物質の基本的な性質である熱の伝えやすさ、「熱伝導率」という観点から考えると、1.と2.への答えは「真逆」になります。すなわち

 

1.保温性に優れる←熱を伝えにくい素材のフタ・・・・・・・

 

・・・・・・・熱を伝えやすい素材のフタ→2.底部の熱を上部まで持ってくる

 

 ですので、そもそも、そういう根本的な矛盾を抱えていることを考えると、ガラスは、確かに優秀な素材ではありまして、熱もある程度は伝えるし、保温性もある程度高い。よってガラスのフタで、特に問題はない。

 しかし「熱伝導率」という数字でみると、実際には銅が370W/mKであるのに対して、ガラスは(モノによりますが)1W/mKと、ざっと何百分の一という熱の伝えにくさ、これは金属で一番熱を伝えにくいステンレスの15W/mKと比べても圧倒的に低いのです。本当のところ、材質として、これだけ性質が異なるものを「銅でも、ガラスでも、どちらでもいい」と言ってしまっていいのか??

 そろそろ読むのもお疲れだろうと思いますので、理屈の説明は省略して「答え」だけを言ってしまいます。

 

 弱火で長時間加熱する用途なら銅、強火で短時間加熱する用途ならガラス

 

 実はこのことは、実は、同じ「ふっくら加熱」を謳う、鍋本体の材質の選択でも全く同じです。弱火で長時間加熱し続ける必要があるなら銅鍋が良いです。強火で短時間加熱してあとは放置しても足りるなら土鍋などセラミック系の鍋が良いです。ちなみにアルミは銅寄りの中間、鉄はセラミック寄りの中間です。乱暴に言えば。

 一見、百花繚乱、メーカーが好き放題なことを言っているように見える鍋の世界でも、材質本来の特性に基づいて論理に論理を積み重ねていくと、基本的な位置づけとしては、ちゃんと「最適な使い方」「理に叶った選択」が見えてきます。

 粘度の高いソースを長時間煮込むようなフランス料理で、やたら分厚い銅の鍋が使われるのはちゃんと理由のあることです。一方、新鮮な魚介類を短時間さっと加熱するだけの和食で土鍋が用いられたりするのも、やはり理由のあることです。

 要するに、熱伝導性に優れた銅鍋は

  • 弱い火力
  • 加熱を効かせ続ける
  • 焦がしてはならない

 どいう局面に最も適し、対して、熱伝導性が悪くて保温性に極めて優れたセラミック系の鍋は

  • 余りある火力
  • いったんガツンと加熱すればあとは保温を効かせればいい
  • 多少焦がしても構わない、あるいは焦げ要素があったほうがいい

 という局面に最も適しているのです。それ以外の鉄とかの素材は、この基本的な考え方をうまく応用して考えればいいです。

 ですので、「薪ストーブのプロ」として、一言だけ言えば、常用する天板温度が低くてお湯も沸きにくい、けど、長時間運転が基調となる、鋳物製の薪ストーブの天板ような熱源に、基本的に最も合っている鍋は……

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 我が家で最も厚い板厚を誇る「新光金属」の銅鍋。いくらMORICOの鍋が優秀であろうと、お湯を沸かすスピードを比べたら、この子には到底敵いません。和食を基調とする我が家でも、じっくり長時間、弱火でコトコト柔らかく煮続けたい場合は、やっぱりこの子です。

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  こちらの記事で、さり気なく登場しておりました。

aiken-makiss.hatenablog.com そういうわけで、フタの話からちょっと(?)脱線しましたが、論点その3、フタの材質については

 

 基本的にはガラス製のフタでも、銅製のフタでもどちらでもいいが、本当のことを言えば、目的(シーン)に応じて使い分けた方がいい

 

 まあ、普段使いとしては、鍋本体も含めて、最高性能的な厳密さを問わないのが特徴なので、中身も見えて、汎用性の高いガラス製のフタでいいのではないかと思います。

論点その4;両手鍋か、片手鍋か?

 これ、長い時間と自腹を切った試行錯誤を経ながら考察を積み重ねてくるのも大変でしたが、それを一気に読まされて、いい加減に疲れてきたのではないかと思います(笑)。最後の論点は簡潔に。結論。

 

 両手鍋でも片手鍋でも、調理の味としては、どちらでも良い

 

 そんなの当たり前ですが、あえて説明すれば、重くて両手で持ったほうが良ければ両手鍋、軽くて片手で持てるなら片手鍋。そして、どちらでも使える局面なら「トレードオフ」です。

  •  ハンドリングが良いのは片手鍋。けど、テーブルの上にそのまま出すのは、ちょっと…(笑)
  • テーブルの上にそのまま出してもサマになる、料理が立派に見えるのは両手鍋。けど、ハンドリングはイマイチかな?

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  ですので、シーンに応じて、両方あれば言うことありません(笑)冒頭写真は、同じメーカーによる、全く同じサイズの鍋の組み合わせです。なお、両手鍋の柄に関しては、鍋掴みを使わなくても持てる木柄が私はお勧めで、さらに、薪ストーブならではともいえる、実用上の細かい問題もあるのですが

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  そちらについては、こちらの元記事を。再掲。

aiken-makiss.hatenablog.com

 

まとめ

 久々に理論バリバリで構成した記事でしたが、書いていてとても疲れましたので、読む方はもっと疲れたかと思います。でも、この記事でお伝えしている内容は、薄々感じているだろうことを体系的に整理し、また、特にこれから銅鍋を購入しようとするなら、具体的に役立てることができる情報だと思います。以下、まとめておきます。

  1. 焦げやすいものを焦がすことなくコトコト長時間の加熱を続ける必要があるなら厚手の銅鍋がベストだが、軽さや湯切れなどハンドリングも踏まえた普段使いなら、「よくある」カレー鍋形状のものが最も使いやすい(あと安く手に入る)
  2. フタも含めた共有化や特徴の違いを意識し、状況に応じてどちらでも使えたり、明確に使い分けることで特有の効果を発揮できる「システム」として、複数の銅鍋を組み合わせて所有していると、調理生活はラクでありながら、こだわりにも対応できる。

 そういうわけで、冒頭写真、普段使いに最も適した「究極の銅鍋」の例です。一見、なんでもない鍋二つなのに「究極」と位置付けた理由、おわかりいただけますでしょうか?

 ただ、この「セット」は、我が家では使われておりません。なにしろ本記事を書くに至るまでの試行錯誤によって、我が家の銅鍋の保有数はとんでもない数になっており、他の事情も踏まえた別の「システム」が使われておりますので、このセットは、どなたか欲しい方に調達原価(たいてい鍋一つあたり、ヤフオクの落札金額1000円程度と送料1000円程度の合計2000円程度がふつう)でお譲りする予定です(特にご見学の際などに、ご希望ならお声がけください&他にもありますので薪ストーブと同じくご性格などを踏まえて「ピッタリ」があればリコメンドします(笑))。

  なお、銅鍋の大切な問題なのに、書かなかったことがあります。銅鍋の内面仕上げである「メッキ」、いわゆる「錫引き」のことですが……

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 それこそ、いろいろ考察もしてきたのですが、あまりにも「メーカーによる差が激しい」世界で、それまで書き出すとキリがないので、この記事がよほど好評なら、いずれ書こうかなくらいに思ってます。一般には、取引価格の高い、安いによらず、想像以上にデリケートなものなので、オリジナルのメッキを維持したければ、くれぐれもご注意を(失敗して維持できなくても、使用には特に差支えはありませんが)。

 とても長くなりました。今度は、いつものように気楽な(?)ネタでお会いしましょう。それでは、また。