いよいよ年の瀬ですが、お元気に、ご機嫌にお過ごしでしょうか?すっかりご無沙汰してしまっておりまして、申し訳ありません。
本来なら、クリスマスも挟んで、薪ストーブって「ここぞ!」というものじゃないですか、ちゃんと「薪ストーブで、こんな素敵なパーティーメニューができましたよ~~♪」って、書かなければならない。いやしくも調理をテーマにしているんですからね、当ブログ。
ところが、この年末、もう、どうしたことかしら??というくらいに忙しくて……今、29日の夜9時ですが、「君の名は」がテレビでやるから見たいんですけど、ずっとブログ書けていなかったので、今、書くしかないなと。そういえば昼間も、明日おみえになる年内最後のお客さまから、お電話で「忙しすぎて疲れているんじゃないですか?」って、どーしてわかるんだろう???(笑)
ともかく、薪ストーブ調理でいちばん書かなければならないところ、書いたことといえば、かろうじてツィッターで
今日はクリスマスパーティーをしました。鶏を焼くといえば、もちろん薪ストーブ大活躍(笑)炉内で耐熱セラミック使ったり、燠火で直焼きしたり。さらにフライパンで副菜、そしてピザも……作るのが忙しくて、ブログネタにする写真が撮れませんでした!! pic.twitter.com/bc5pFWxzxR
— 大屋@薪ストーブ事業 (@aiken_makiss) December 25, 2017
これだけ。
当日、作るのも確かに忙しかったですが、それ以前に、この年末年始、正月も生きた心地あまりしません。薪ストーブのお客さまも、せっかくのご相談だけどスケジュール的にお断りしたり、他のところに回って頂いたり……従前の環境調査業務も何故か集中してしまって、ビッグプロジェクト絡みで無茶苦茶責任重大かつスケジュールタイトなのです。
でも「師走」の、この時期、皆さんそうですよね??私と同じように、あまりに忙しくて余裕がなさそうといえば、ブログお友達のガヤさん。
ガヤさんは仕事関係で頭を悩ます年越し案件なんかもあり、なかなか気楽になれず。(多分正月も。)
いやー、もう忙しすぎて大変なのです。師走です。
ちょっとこの状況では薪ストーブのネタを用意する時間も無く。
ネタを考える精神的余裕も無く。
いや~~……ホント、忙しそうですね……ところが、彼が、偉いのは!!
www.makifuyu.com 死ぬほど忙しいだろうに、ちゃんと、クリスマスに記事をアップして、その中で、ガヤさんは、言うのですよ
ガヤさんも一薪ストーブブロガーとしてですね、
今後薪ストーブを導入したいと思っている方の憧れを増幅し、
夢を醸成するという社会的使命がありますので… 笑
いっちょやりましょう!
クリスマスにぴったりの、
気合入ったやつやりましょう!
薪ストーブのあるクリスマス(なにはともあれ鶏を焼け!) - 薪ストーブで冬眠したい
……どうですか??この気概、使命感。薪ストーブブロガーたるもの、どんなに体調が悪く、どんなに忙しくても自らの使命を放棄してはならない。ましてや、薪ストーブを普及させようなんてことを考えているなら……どっかの「それ」を事業目的に宣言してブログとか書いてるヤツに、ガヤさんの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいところです。
……と、前置きがやたら長いのが、当ブログの伝統、持ち味でございますが(これぞ「物は言いよう」(笑))、本題です。パーティーメニューの代表格、丸鶏の、薪ストーブにおける最もおいしい調理法ですが……
ガヤさんがブログで書いたとおりです。
---糸冬 了。---
…いや、それだとブログの記事にならないから。
……あえて出典を書きませんが、とある方からいただきました。もう「帰れ」って言われますよね?「終わったな」かもしれない。で、ここからが、ようやく本題です。
私、薪ストーブほど、いろんな人が、いろんなことを言う世界って、ないんじゃないかと思うのです。でもね、やっぱり「真実」は、基本的に一つしかない。科学、サイエンスの世界も同じでして、人間、本当の真実になんか、なかなか迫れないけど「これが真実だろう」ということで、様々な人々が、一つのところに合意していく場合、それを「真実」と位置付けているのです。
薪ストーブで、というか、おそらく薪ストーブというジャンルを超えて、美味しい丸鶏を焼く方法は、ガヤさんが紹介した方法の他にない。表面はパリッと香ばしくさえあり、中はジューシーでしっかり火が通っている、というのを肉の焼き方の理想とすれば、ガヤさん紹介の方法は、恐ろしく理にかなっているのです。これは、私もすでに明言してきました。こちらの記事冒頭の追記
aiken-makiss.hatenablog.com それからこちらの「ランキング4位」でも同様の訂正
aiken-makiss.hatenablog.com 一度リリースした記事を、否定しなければならないほど、明確だったわけです。この「ダッチオーブンの中で浮かせる」調理法の優位性は。
ちなみに、野菜と一緒に丸鶏を食べたいのであれば、この調理方法は使えずに、私が提唱した耐熱セラミックの特性を利用した方法が最適かと思います。鶏よりも、野菜がむしろ、ものすごく美味しいです。野菜を犠牲にすることなく、美味しい丸鶏+野菜をお召し上がりになりたいなら、ぜひやってみて下さい。
aiken-makiss.hatenablog.com そして、薪ストーブと言えば、なんといっても、炉内の燠火を活かした調理ですよね、肉はものすごく美味しいです。それこそ表面はこれ以上なくパリッと、中は超ジューシーに。
けど、これって、かなり失敗するリスク高いのです。写真のケースでも、実は失敗しています。表面が焦げるほうが早すぎて、中まで完全に火が通らないのです。これを、中まで火を通すまでに成功させる「コツ」って簡単で……
- できるだけ、思ったよりも「弱火」の燠火で開始すること。少なくとも、炎は完全に収まっていることが望ましい(薄い肉ならかまいませんが)。
- 「弱火」の燠火は、薪の木の種類にもよりますが、基本的にはどんどん収まっていってしまいます。なので、それに合わせて網の高さをマメに低くして、火力の減少に合わせてやること。
その「高さの変更」を含む燠火での調理法については、昨シーズンの記事で、詳しく解説してあります。
aiken-makiss.hatenablog.com あえて、一つ、iGブースターに関して、この記事に追記するとすれば、ブースター機でも網の高さは変えられます。それは、納品時に説明しておりますので、ご心配なく。
私が思うには、耐熱セラミックの鍋を活用した炉内調理と、燠火による炉内調理は、それを組み合わせてやることで、パーティーメニューとして、およそ相応しい美味しい料理が、むちゃくちゃ「簡単に」「手軽に」できてしまうということで……
これで「パーティーメニューまとめ」は終わりです♪ 以上。
……だとすれば、やっぱり、ブログとしてインチキだと思うのです。科学もそう。どれほど真実が熟成した分野でも、何かしら新しいもの「something new」がなければ、そもそもの価値がない。そこで、前置きはここまでとして、ようやく、冒頭写真です!!(ごめんなさいごめんなさい、閉じないでくださいね~~~)
大変に質素倹約を心がけている我が家、チーズは好きなんですが、普通は「6Pチーズ」で充分ということで(しかも税別178円以下でしか買わない)、ナチュラルチーズとか滅多に買わないのですが、例えば半額になっていたり、あるいは、何かしら面白そうな「提案」があれば、その事情というか心意気に免じて、けっこう買ったりします。
だから、モッツァレラチーズなんて、まず買わないけれども、冒頭写真のようであれば、別です。半額だし、それ以上に
「焼くと、劇的モチとろ~!」
……うまいです。私、一応、マーケティングのプロも自認しておりますが(自認だけ(笑))、このキャッチは、お見事。イメージと、五感に訴えてきます。そうか、焼くのか、モチとろなのか、と。
モッツァレラチーズって、トマトスライスか何かの上で、生で乗ってる、どこか冷たくて、豆腐みたいなイメージだったので、味もないし(すみません)、濃厚なチーズが好きな私は、あまり好きでなかったのですが……この提案には「そそられ」ました。
早速、私の中で、これをどうしてやろうか、イメージを巡らせました。その時、ちょうど、我が家には「いいもの」がありました。
こちらの記事で、作ったものです。日本料理の基本中の基本として、本当にベーシックに調理したのですが、けっこう大量に作ったので、変化球も良かろうと!!
aiken-makiss.hatenablog.com 出汁のよく染みた、和風のやわらかさ、優しい味と、モッツァレラチーズを合わせたら、非常に素敵じゃないかって。そして、私の中で「薪ストーブで焼く」と言えば、基本は……
aiken-makiss.hatenablog.com これが「焼くと劇的モチとろ~!」からイメージとして直ちに想起された、私の中での調理法だったわけです!!(笑)で、何も考えずに、そのまま実行!!!
作り方。里芋の煮ものを「スペースパン」(アサヒ軽金属製の、側面熱伝導率の高いフライパンの一種)の上に並べて蓋をして……
めらめらボーボーな、薪ストーブの天板の上に!!
たちまち、ジャーン!!!完成~~~♪
これをさらに、名古屋人らしく(?)「つけてみそかけてみそ」(これはイチビキの「献立いろいろみそ」ですが)と合わせます!!味噌カツ文化ではありませんが、甘辛い味噌はアミノ酸の旨みの豊かな料理と相性抜群なのです!!(我らがしまねこよ、残念だが、あなたが食べられるものはない!!(笑))
うりゃ~~~!!!!
………間違いなく、美味いは美味いのですが……「何か、違う」感が……
「あれ~~?せっかくのモッツァレラチーズ、そんなふうにしちゃったの??」
と、妻。
「だってね?水につけてあるでしょう?モッツァレラチーズって。つまり、水分よ、お豆腐といっしょ。その水分と一緒に、ふわっとさせるならわかるけど、それって、水分が、全部外に出ていっちゃって、ただの煮汁になっちゃってるじゃん……(呆)」
妻の理路整然とした解説の前に、愕然とする私。だって、だって……私の「焼く」ってイメージは「そう」だったんだもの……
イメージと思い込みで、失敗。私の人生そのものです(笑)
妻によれば、この写真
この右上に、フライパンをうまく使ってピザを焼いているところが写っているのですが(これについては、また別の機会で述べます。これもパーティーメニューの一つなんですが、この記事はあまりに長くなりすぎました(笑))、妻によれば「ここに」こそモッツァレラチーズを乗せるべきだろう、と。
……私は、ぐうの音も出ませんでした。
そういうわけで、これをお読みいただいたあなたは、私と同じ轍は踏まずに、モッツァレラチーズは基本的に乾いた焼き物の上に「そっと」乗せて、ちょっと溶けたところで美味しく頂くようになさってください。
そういうわけで、すでに超長文の今回の記事(読むの、さぞ疲れたでしょう。ありがとうございました)、今年はこれが最後の更新になりますが……実は、私には、どうしてもお伝えしたいことがあって、この記事を書きました。
実際に失敗してみないと、本当に大切なこと、そうしなければならない本当の理由を、学ぶことはできない。
……なんというか、世の中、年々リスクが上がっていっていますので、失敗することなく、うまくやることが一番、というような流れができてしまっているように私は思います。石橋を叩いて渡るどころか、橋を最初から渡らないのが賢い、みたいな。
でも、バランスではありますが、そういう「守り」に「皆が」走ってしまうと、世の中は、ますます縮こまっていってしまいます。薪ストーブでも同じことです。色んな情報があふれているのでよくわからない、じゃあ「無難な」解釈を取ろうと。
でも、それでは「本当に欲しいもの」が手に入らない可能性が、実際問題、相当高いです。薪ストーブの世界では、特に。
私、もちろんプロであり「案内人」ですから、依頼いただく以上、お客さんに薪ストーブのことで失敗は絶対にさせません。「真実」に忠実であることだけを拠り所にしてきた、自分自身の存在意義にかけて。
でも、お客さんの「マインド」自体は、私の力及ぶところではないのです、当然。
失敗そのものは、辛いかもしれませんが、別に恐れる必要はないと思うのですよ。失敗を単なる失敗で終わらせることなく、そこから「大切なこと」を学ぶ限り、どんどん人として魅力的になっていきます。それは他人を惹きつけることになります。
事業や会社の創業者が人として魅力的なのは、その過程でいっぱい失敗を重ねているからです。一方、事業や会社を引き継ぐのが難しいのは、失敗の機会を実際に得るのが難しく、「そうしなければならない」という「本当の理由」が見えにくいからに他ならないと思うのです。
そして同時に……誰かに大切なものを届けたい、誰かを幸せにしたいとか、真っ当なことを願って挑戦を続ける限り、たくさんの失敗しながらでも、一見バカなことをしているようにみえて、それは何を目指して一生懸命になっているのか、ちゃんとわかってくれるパートナーが、努力を共にしてくれる仲間が、「必ず」現れます。
私、失敗だらけの人生ですが、この薪ストーブの仕事を通して、この、パートナーや、仲間について、「現れる」ことが真実であるということだけは、確信することができました。このことは、先人の書物などにもありましたが、リスクを取って実際に体験してみないと、やっぱりわからないことでした。
そして、そのパートナーや、仲間こそが、短くて、時間に限りある人生で手にすることができる、最大の宝物であるとも、今、確信しています。
素敵な人生は……最初は怖かったり、恥ずかしかったりするかもしれないけど、挑戦して、脱線して、いっぱい失敗をしてみないことには始まりません。失敗を恐れて縮こまっているには、人生はあまりにも時間が短すぎるのです。
これから迎える新しい年が、どうか、素敵な一年でありますように。
……たかが、モッツァレラチーズの食べ方だけの失敗から、ずいぶん大風呂敷を拡げましたが、そこは今年最後の更新ですので、愛嬌ということでお許しください(笑)
今、12月29日の夜11時半ですが、これから、何しろ年賀状の一枚も書けていませんので、年末年始に向けてさらにバタバタやっていますが、年が明けましたら、世間的に冬休みのうちに、一本、ちゃんと記事を書こうと思っております。私がどうしてここまで忙しく追い込まれてしまったのか??の答え「薪の量」を切り口にした、重要な記事です。
ともかくこの年末年始、またしばらくお暇を頂戴いたしますので、精一杯の思いを込めて、長い長い記事を書きました(笑)お楽しみいただけましたら、この上なく幸いに存じます。
お風邪など召されぬように、どうぞ、楽しい冬休みを、良い年をお迎えください。
それでは、また!!