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超簡単薪ストーブ調理

当社で販売している薪ストーブで、どんな冬の暮らしが待っているかを紹介しているブログです。  興味を持って頂けましたらぜひお問い合わせ下さい

※各記事の画像は選択後、右クリック「画像だけを表示」でオリジナルサイズで表示できます

【順番変えて緊急投稿】薪棚?ありません。エンジンチェーンソー?持ってません。でも、ひと冬の暖房代を2万円以内で納めるには?⑤

 

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  出典:http://pbs.twimg.com/media/CwkibFNUQAAKpwT.jpgより

 

 冒頭写真、去年の秋(2016年11月)に、東京の明治神宮外苑で開催されていた「東京デザインウィーク」で木製の展示物が白熱電球により出火し、5歳の男の子が展示物に閉じ込められて焼死するという、非常に痛ましい事故がありましたが、その現場写真ということです。

 冒頭写真に関する記事、これを読まなくても私の文章だけでコト足りるように今回の記事は書いてありますがが、読んでおかれますと、薪ストーブユーザーにとっても、薪ストーブの普段の危険の本質や、炉壁の空気層の必要性について理解するために、本当に、ものすごく有用な内容になっております。読んでおかれることをお勧めします。例えば、こんな本質的なことが書いてあります。

火は最初から熱いですし、燃える場合はすぐ燃え広がります。しかし、防げなかった火災の多くは、最初は手で触れるほどの温度から始まっています。

monoist.atmarkit.co.jp

 さて、前回の失敗談に続き今回も「超簡単薪ストーブ調理」という標題のブログには、似つかわしくない「重い記事」が続きますが、それは、こういうことなんです。

 薪ストーブ生活をしていると、薪が足りなくなる、ということって、実際問題よくあるんです。そのとき、どうするのか?という悩みに直面するのは、まさに今、「ありがちなこと」です。そこで

 

 「準備不足でしたね。いい経験になったと思って、薪ストーブ生活はあきらめて、来シーズン楽しんで下さい」

 

とか

 

 「よく乾いた薪も売っていますから、乾燥について信用できる業者さんを厳選して、購入調達して下さい」

 

 とか、正しいことだけを言ったところで、ユーザーさんからすれば、それが何になりましょう。

 当ブログ、もちろんユーザーでもありますが、あくまでも、専門家、プロとしての立場で書いております。業者としての立場や「身」を守るには、このようなことを、もっともらしく書けばそれで足ります。専門家としての体面も立つでしょう。

 しかし、それでは「正しいことだけ書いてあっても、実際には何の役にも立たない、ユーザーの立場に立っていないブログ」になります。足りなくなってから準備について聞かされても空しいだけです。

 また、薪を買え、と言っても、実は、売っている薪でも乾燥不充分なんて本当にザラにあることなのです。むしろ市販の薪でも乾燥は足りないと思った方が良いです。なぜなら、含水率って本当に難しくて、見た目は乾いているとか、前回の記事のように「経験のあるつもり」の人間だって失敗するのです。

aiken-makiss.hatenablog.com

 そんなことで、充分乾燥していない薪しか手元になくなってきたとき、どうするか。薪ストーブ生活を潔く諦めるのも一つの手です。本来「あるべき姿」です。でも、モキ製作所の薪ストーブなら、実はそれでも薪ストーブ生活を楽しみ続けることができるのです!!高温の本体を持つ、超強力輻射熱型ストーブならではのワザ。

 そして、これ、本当に「人による」のですが、誰に教わらなくても、薪ストーブの輻射熱を利用して薪を乾燥させて、安全かつ上手に薪ストーブ生活を続ける人もいます。自分で危険を感知する充分なセンスを持った方です。

 ところが、自分ではそのつもりでも(私です(笑))、実際には、実際に危ないめにあってやっと気が付いたりすることもあります。でも、もし、それをあらかじめ知識として充分理解していれば、ユーザーさん誰もが、事故を防ぐ、最初から危ないめにもあわないということも可能なわけです。

 また、格好悪いことも含めて、真実しか書かないことをモットーにしている当ブログ、もうすでに、「薪ストーブの輻射熱を利用して薪を強制乾燥している」ことにも触れております。誰かが、それだけ聞いて真似なさって、事故が起こったとすれば、ここで私が「自己責任で」とか何をどう言ったとしても、決して責任を免れることはできません。

 そもそも当ブログ、自分が「業者」として身を守るために書いているわけではありません。あくまでもユーザーさんが自らの身を守りながら、幸せになれるために書いております。

 そこで、乾燥不足の薪を薪ストーブの輻射熱で乾かすことには、火災のリスクが明確に存在する「非常手段である」ということを、まず表明したうえで、それでもやるしかない場合のために、こういうことに注意して、こういうことを守ってください、と具体的なことを、誰にもわかりやすく伝える、というのが今回のお話となります。

 一連の記事の中でのこの「強制乾燥」について紹介する順番は最後に考えておりましたが、実際にユーザーさんの役に立つことを考えれば、こっちの方がずっと重要だし、時期も時期、今でしょう、ということで順番入れ替えます。

 

 さて、前置き長くなりました。手元に、乾燥した触れ込みなのに木口に割れ目が発生していなかったりとか、乾燥したんだけど再び雨に濡らしてしまったりとか、そのままでは本来の「薪の性能」を発揮しない薪しかない場合、薪ストーブの脇で輻射熱を当てて、例えば一晩乾かせば、充分乾燥できることがあります。

 あるいは、現在の私なんかがそうですが、割らずに1年以上放置されていた原木でも、それから割って数日間程度、薪ストーブの脇で輻射熱を当てておけば、薪として特にストレスなく使えるレベルまで持って行くことができます。ちなみに生木は無理だと思います。さすがに(笑)

 うまくやるポイントは「できるだけ早い段階から始める」ということです。言葉を替えれば「充分に乾燥した薪がまだある段階から始める」こと。逆に言えば、乾燥不充分な薪しかなくなったら、乾かそうにも「元手がない」ことになってしまうというわけです。

 全体の手順としては、まず、充分に温度の上がる薪がたくさんあるうちに、乾きやすい薪からどんどん乾かしていく。そうやって「元手」を増やしながら、順次、乾きにくい薪も同時に乾かしていく。要するに、乾燥の自転車操業です(笑)これをうまくやる。

 具体的なやり方は、薪をストーブの脇に、薪ストーブ表面から放射される目に見えない光を受け止めるイメージで、乾燥不充分の薪を並べて、その表面を薪ストーブに「かざして」やります。

 極端ですが、こんな感じ。ツィッターで2月18日に「速乾作戦開始」を報告した際の、我が家の実際の状況ですが、本記事公開に伴い当該つぶやきは削除してあります。

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 薪を並べてかざすための「スタンド」「ラック」は形状はなんでもいいですが、材質としては、とにかく「火をつけようにも、そうそう火がつかないもの」を選んで下さい。普通の建材(針葉樹)とか、燃えやすい素材のものを、スタンドやラックには死んでも使ってはいけません。我が家では、アベマキのすごい太い材を皮面を薪ストーブ側に来るように向けて使っています。

 それでは、これをやるときに、絶対に守って頂きたい、重要な注意点を3点お伝えしておきます。これは、普段の薪ストーブ生活でも共通するものなので、ご参考になさって下さい。

 

1.薪ストーブ本体との適切な距離、そして置いておく時間は、薪ストーブ本体の運転温度と、対象物の燃えやすさに応じて、「その都度」慎重に判断し、設定してください。

 我が家では、写真のように最短15センチ程度になっていますが、これは、我が家ならではの低出力運転で、乾かしているのが広葉樹の薪の場合での状態に限ります。針葉樹(特にスギ)だと、この距離でちょっと置いておくと、あっという間に乾いて煙を上げ始めます。高出力運転ですと、この距離だと広葉樹でも容易に火が点くと思います。

 

2.倒れるとすれば、「必ず」薪ストーブ本体と反対側に倒れる重量バランスで薪を置いてください。さもなければ、薪が倒れても薪ストーブ本体に決して接触しない距離に置いて下さい。

 どんなに燃えにくい湿った広葉樹でも、乾かそうとして並べて置いてあるうちに、ふとしたことで、薪ストーブ本体の側に倒れてしまい、本体と薪が直接接触してしまえばおしまいです。極めて短時間に(つまり「目を離さない」ようにしている想定外の時間内に)引火します。特に、薪ストーブの表面温度300℃を超えるような「低出力ではない運転」では、あっという間です。薪ストーブ近くに置く薪は、一本一本の置き方(重量バランス)をよく見極め、もし振動などで倒れる場合は、必ず安全な側に倒れるように置いてください。地震など想定外の振動があれば、最初に確認対処すべきことも当然わかるはずです。

 

3.リスクレベルに応じた妥当な「目を離さないために必要な時間間隔」を想定して実際に確認を継続して下さい。

 リスクのあることをしている時は、それが事故なく終われるようにするためには、リスクのレベルに応じて、終わるまで注意を継続させる、気を抜いたり、油断して注意を途切れさせないのは当然のことです。ずっと目を離さないなんて物理的に無理ですが、火のそばに可燃物があるという警戒意識は常に持って、「適切な時間間隔」で薪の表面の様子や乾燥状態を実際に手に取って確認するとともに、上記1・2が確実に守られていることを確認してください。

 

 

 上記1.~3.の注意点さえ守れば、手元に乾燥不充分の薪しか残らない見通しになっても、最後まで薪ストーブ生活を事故なく楽しむこともできるようになります(「自転車操業」を上手にやることができれば(笑))。

 でも、やっぱり、そもそも、こんな事態に陥らないように、薪を素早く&十分に乾燥させるなどして、シーズン中は「そのまま」燃やせる薪が豊富にあるという状態に、あらかじめもっていくことが幸せの基本です(笑)

 当ブログも、それをまず第一にすべく、乾燥方法とその検証結果などを、次回以降、改めてお伝えしていきます。

 今回もまたも長くなりました。毎度の長文お付き合い下さいまして誠にありがとうございます。それでは次回も乞うご期待~~♪